2013年ブログ納め 今年出逢えたモノたち

山田工業所打ち出し鉄フライパンと中華鍋

今年も一年、本当にありがとうございました。

今年も残すところあと2日。2013年、皆さまはどんな年でしたか?僕は異動あり、そしてまたすぐ異動ありと、仕事面では大きな変化がありました。が、異動前よりも一段と楽しく働くことができており、近年稀にみるほのぼのとした気持ちで年末を迎えております。

そんな公私共に変化のあった今年でしたが、趣味である料理でも大きな変化がありました。それが、この調理道具たちとの出会いです。

そんなきっかけを作ってくれたのが、左下に写る山田工業所の打ち出し中華鍋。その扱いやすさと料理の仕上がりの良さに背中を押され、素人には無理だろうと思われた鉄のフライパンの購入に踏み切ることができました。

うちのフライパンは、日本で唯一打ち出し製法で鉄鍋を作る技術を持っているという山田工業所に、合羽橋道具街の釜浅商店がオリジナル仕様で製作依頼したもの。

普通の鉄フライパンは、買ってから空焼きをして錆び止めをしっかり焼き切るという面倒な作業が待っていますが、こちらは錆び止め塗料の替わりに植物油を塗っているだけなので、洗剤で洗ってからくず野菜を炒めるだけですぐに使い始められるという簡単なもの。

そして柄の部分がまた工夫されています。普通の鉄フライパンは柄が上へと立ち上がって付いていますが、こちらのは普通のフライパン同様の位置。

これの何がいいのかと言えば、蓋がしっかり閉まるということ。これって小さな差ですが、これまで使い慣れたテフロンのフライパンから切り替えた僕にとっては大事なポイント。

そして柄はリベットの無い、洗いやすい溶接取り付け。プロ仕様の鉄フライパンを、素人にも使いやすく変身させた釜浅商店。このお店の鉄フライパンを発見しなければ、きっと僕はまだ普通のフライパンを使っていたことでしょう。

このフライパンを手に入れてから、何度も鉄フライパンを使った料理をUPしました。僕は決して山田工業所や釜浅商店の回し者ではありませんが、その使いやすさと手入れのしやすさ、そして何よりも料理の仕上がりの決定的な違いにもうメロメロ。

肉を焼く、魚を焼く、野菜を炒める。何をしてもこれまで作ってきた自分の料理とは全然違う。今まで焼くと思い込んでいた調理法は一体なんだったのか。そう思えてしまうほど。

気になる焦げ付きも、油をひく前にしっかりと熱くしておけば、そうそう焦げ付くことはありません。これってやっぱり打ち出しの特徴なのでしょうか、中華鍋も同じです。

そして美味しく調理できた後は、熱いうちにたわしで洗うだけ。水気を拭いて火に掛けて水分を飛ばすだけで、錆びもせず健気に頑張ってくれています。

素人にはハードルが高いと思われた鉄フライパン。これが買ってみて大正解。何でもっと早く買わなかったんだろう。僕との相性はバッチリみたいです。これからも末永く使っていきたい。僕が道具を手にしてそう思ったのは初めてのことでした。

あまりの良さに、4cm小さい22cmのフライパンが今年の僕のクリスマスプレゼントとなりました。きんぴらなどのちょっとしたものや下ごしらえにと大活躍してくれています。

この鉄フライパンとの出逢いによって、何故古くからある調理道具が未だに使われ続けているのか。何故手軽で便利なものに押されつつも根強く残っているのか。そんなことを考えるようになりました。

そんなとき、スーパーの謝恩企画でちょっと良い目の包丁を安く手に入れました。とても切れ味がよく、これまで使ってきたものとの違いに驚いていた時のこと。上にも書いたように、昔からある道具は何かが違うはずと思い、木のまな板について調べていました。

木のまな板といえば、黒ずんだり食中毒になりやすそうだったりと、面倒で衛生上心配なイメージを持っていました。でも、どうやら使用方法を間違えなければ大丈夫そう。

それどころか、これまで使ってきたプラのまな板や、百均のカッティングシートが包丁の刃を傷める原因のひとつのようだということを知りました。

今買い替えたばかりの切れ味の良い包丁を維持していきたい。そして、鉄のフライパンで思い知らされた道具の底力。このタイミングが揃い、思い切って木のまな板に切り替えてみることにしました。

自分が本当にきれいなまま維持できるのかが分からないので、ひとまずはカインズホームの安い桐のまな板を購入。そしていざ使ってみると、包丁を守る以上に使い心地の良いこと。

食材が滑らないので余計な力が要らず、切ったものも飛び散りにくい。そしてみじん切りがとっても早くできる!包丁を下ろした時に刃に吸い付くように受け止めてくれるので、手に掛かる負担も少なく、これまで面倒だった切りものが楽しくなるほど。切った時の音も、これぞという感じでいいんですね。ねぎが繋がってしまうのも少なくなりました。

桐という素材の特性上、水切れが早く乾きやすい。買ったのが冬に入ってからなので、かびやすい梅雨時に手入れの真価が問われるわけですが、今のところ全く黒ずみもなくきれいなまま使えています。

また、1ヶ月に1回程度、まな板に油を塗って吸わせると汚れや臭いが染み込みにくいそうで、これも米油で実践中。プラのまな板と同じお手入れで使えるなら、絶対木のまな板の方が良い。やっぱり、昔からの道具には理由があるのです。

切れ味の良い包丁と、使いやすく包丁にも優しい木のまな板で毎日の料理が一層楽しくなってきた頃。そろそろ包丁を砥ごうかと思った際、これまで使ってきたシャープナーってどうなんだろう?とまたまた調べてしまいました。

今まで砥石で包丁を砥ぐなんて考えたこともありませんでした。不器用な僕ができるはずがない。でも、シャープナーを調べるうちに、手に入れたばかりの包丁に使うのが嫌になってきました。実際、これまでも砥げば砥ぐほど切れ味が長続きしなくなるという経験もありましたし。

もうここまで来たら止まりません。もう砥石も買っちゃえ!と思い切って購入。いざ使ってみると、素人でも意外に簡単に砥げるではありませんか。不器用な僕でもネットで調べて動画を見ればバッチリ簡単。

そして驚くのはその切れ味の良さ。怖いほどによく切れる。小ねぎも重力に任せて下ろすだけで潰れずきれいに。水だこなんて不器用な自分でも驚きの薄造りが出来てしまいます。

たぶん僕は今、ある種の懐古主義にはまってしまっているのかも。旅行も鉄道もその傾向の強い僕ですが、鉄フライパンとの出逢いで料理についてもそうなってしまいました。

もちろん、これは「明け」という時間のある特殊な勤務だからこそ持てる、時間の余裕あってのもの。日勤が増えた今、仕事と家事を両立される皆さんの大変さをしみじみと噛み締めています。

忙しいとやっぱり手軽で便利な道具がありがたい。でも、旧来より使われ続けて来た道具の味を一度知ってしまうと、もう後戻りはできません。

面倒くさがりでものぐさな僕ですが、使って楽しい道具だと自然と手入れしたくなる。その手入れだって、これまで使ってきたものと比べても、ほんのちょっとしたひと手間だけ。

切れない包丁で一生懸命切り、硬いものを切れば手が痛くなる。頑張って下ごしらえしたものを焼いてもあまり香ばしくはならない。これまでそれが当たり前でしたが、その違いを体感すれば、そのちょっとしたひと手間なんて手間のうちにも入りません。それ以上のメリットがあるのですから。

僕は昔から飽きっぽい性格。その性格ゆえに、物に愛着を持つこともほとんどなくこれまできました。そんな僕の考えをちょっとだけ変えてくれた、鉄フライパンとの出逢いから始まったこの流れ。これまでも別に物を無駄遣いしてきた訳ではありませんが、これほどまでにモノに対して愛着を感じるのは初めてのこと。

良い道具を、ちょっとした手入れをしつつ大事に使う。これまでしたこともなかった事に小さな楽しさを見出せた、そんな一年の締めくくりとなりました。

このブログも気付けばもう7年目に突入しました。更新頻度も低く、これからも細々としかやっていけないでしょうが、来てくれる方がいらっしゃるというだけで励みになります。

2014年は一体どういう年になるでしょうか。皆さまにとって良い年になりますように。今年も一年、本当にありがとうございました。そして、来年もどうぞよろしくお願いいたします。