碧の世界へ ~安曇野・黒部 水紀行 2日目 ①~

関電トンネルトロリーバス扇沢駅

ふわとろのオムレツなど、手作りの美味しい朝食をいただき、いよいよ黒部ダムへと向かいます。白馬五竜から黒部ダムの麓である扇沢までは、車で30分程度。高原の緑鮮やかな森林の中の道をドライブすれば、あっという間に着いてしまいます。

夏でも涼しい関電トンネル黒部ダム駅

扇沢駅から黒部ダムまでは、日本でここ立山黒部アルペンルート上だけ、2箇所しかないトロリーバスに乗って向かいます。

途中、関電トンネルの中間辺りには、映画黒部の太陽で有名な破砕帯があり、青い照明で教えてくれます。今のような高度なトンネル掘削技術も無いその昔、よくもここまでの長大トンネルを掘ったものだと感心します。

日本で黒部だけトロリーバス

こちらが『関電トンネルトロリーバス』。昔は都内も走っていたトロリーバスですが、現在ではここ黒部付近に2路線があるのみ。非常に貴重な存在です。

外観は完全にバスなのですが、法律上は鉄道に分類され、無軌条電車と呼ばれます。確かに、屋根には昔の都電に付いていたようなトロリーポールがあり、加速・減速の音はまるっきり電車と一緒。

信号機も鉄道方式に似たもので、狭いトンネルは途中行き違いのできる部分を除き、単線方式での運行。とっても不思議な乗り物です。

黒四ダムとのファーストコンタクト

地中深くの駅から展望台にのぼり、最初に目にする景色がこれ。あまりの美しさに、言葉も出ません。思わず全身に鳥肌が立つような美しさ。

観光放流に虹がかかる黒部ダム

展望台から通路を下り、ダムへと近付いていきます。丁度観光放流が開始された直後の時期で、ダイナミックな放流を目の当たりにすることができました。

煌めく水飛沫に七色の虹。日本の屋根に当たる場所に、これほどの美しい景色が広がっているとは、想像もしていませんでした。

ダイナミックな黒四ダムの観光放流

段々とダムの高さへと近付いてきました。ここまで降りてくると、かなりの圧迫感。湛えられた水は今にも溢れそうなほどダム上面と近く、少しの恐怖感すら感じる、ものすごい迫力。

黒部ダム観光放流を間近に望む

延々と階段を降り、やっと放流口に一番近い展望台までやってきました。ここへ立つと水飛沫が掛かり、轟音と風圧で圧倒されること間違いなし。

この重厚なコンクリートの壁の裏には、巨大な湖が広がっている。この壁一枚だけが、最後の砦、そんなことを考えると、ゾッとします。

黒部ダムの高さと水深

再び階段を登り、ダムの袂へと進みます。この日の水位は、169m。ダムの天面から17mのところまで水が迫ってきており、水面付近の木々のラインから見ても、満水に近い貯水量であることが分かります。

黒部ダム堤体上を歩く

いよいよ、ダムの上を歩行。放流口に近付くにつれ、その音と風圧はさらに激しさを増し、見るものを威嚇するかのよう。

黒四ダム堤体上からの黒部湖とアルプス

黒部湖側に目を向ければ、澄み切った抜けるような青空に、エメラルドグリーンの湖水。遠くには雪を残した蒼い山々が覗き、視界一杯に、表情の違う、青、碧、蒼の世界が広がります。

険しい黒部峡谷とダム放流が作る虹

そんな穏やかで晴れやかな黒部湖から180°反対を向けば、そこには天へと牙をむくような険しい峡谷が広がっています。ダムができる前は、きっとここから上流も、同じような人跡未踏と言ってもいいような険しい峡谷が続いていたことでしょう。

黒部ダム目がくらむほどの高さと観光放流

放流口の真上から下を覗けば、思わず背筋が凍り、眩暈がするほどの高さ。それはそのはず、このダムは谷底から186mもの高さを誇っているのです。ビルで言ったら・・・、想像するだけでお尻がムズムズします。

碧の世界へ~安曇野・黒部 水紀行~
ダイナミックな黒四ダムの観光放流
2010.6 長野/富山
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