深き白に染められて ~厳冬の八甲田へ 1日目 ②~

国鉄時代の雰囲気を色濃く残す青森駅の長い渡り廊下

白鳥はあっという間に青森駅の長大ホームへと滑り込み、念願の青森到着を果たします。

この駅に初めて降り立ったのは、15年前のやはり寒いこの時期。高校卒業、そして就職を控え、長い休みを利用してじいちゃんばあちゃん家に向かう途中のこと。

それまでブルートレインは北斗星しか乗ったことが無かった僕。この時初めて、東北本線の花形であるはくつる号に乗車。青森行きといえば、電車寝台のはくつる、ゆうづる。この時は既に客車寝台に変わっていましたが、本州東北の最果てを目指す鶴のヘッドマークが醸す威厳は、それは輝かしいものがありました。

そんなはくつるもゆうづるも無くなってしまい、北斗星も間もなく引退。時の流れは無常で、速いもの。それでも、初めて訪れた時と何一つ変わらない姿で居るこの青森駅の長い通路へと降り立てば、あの時の初めての記憶が鮮明に呼び起こされます。

冬の青森駅

懐かしい記憶に包まれながら、青森に到着。そう言えば、ここに泊まるのはカシオペアが運休になった時以来、二度目。その時は食べて寝るだけだったので、実質今回初めてしっかりとした青森滞在となります。

厳冬の青森凍てつく海に浮かぶ海峡の女王青函連絡船八甲田丸

今回は青森の恵みをたらふく楽しもうと、とっても楽しみにしてやってきました。そんな期待を胸に青森の街へと歩き始めます。その前に、まずはこのシンボル的存在にご挨拶。凍てつく冬の海に浮かぶ八甲田丸のその姿は、在りし日の栄光を感じさせるようであり、その栄光を遠く懐かしむようでもあり。

冬の青森港穏やかな海

八甲田丸がただ、ただ黙って見つめ続ける、厳冬の海。穏やかな青森港の先には、荒れた冬の津軽海峡が横たわっているに違いない。

明治から昭和までの長い間、本州と北海道を結ぶ命綱で在り続けた青函航路。憧れつつも乗ることが叶わなかった遠い存在に想いを馳せずにはいられない。女王と呼ばれた青函連絡船の優美な姿に、今もなお恋をし続けてしまうのです。

冬の青森の街

僕の記憶を慰める大事な儀式が終わったところで、宿を目指して青森の街を歩きます。駅前は雪があまりなかったのであれ?と思いましたが、通りへと出ればしっかりと積もった雪の山。前回宿泊した時ほどの積雪ではありませんが、やはり青森の雪深さを感じさせます。

厳冬の青森青森センターホテル

今回は、JR東日本、びゅうのプランを利用。往復の新幹線と宿泊が付いて30,000円とちょっと。やはり出張プランはお得です。

今回数あるホテルの中から選んだのは、駅からも繁華街にも近い『青森センターホテル』。ここを選んだのは立地の良さもさることながら、併設されたまちなか温泉という温泉施設が自由に利用できるから。ビジネスホテルに居ながら温泉も楽しめる、最近はそのようなホテルが増えてお風呂好きにはありがたい。

青森センターホテル湯上がりに冷たいビールと雪景色

早速館内着に着替えて温泉へ。大きな大浴場と露天風呂には、透明で若干黄色味がかった温泉が使われています。浴感はさっぱりとし、海の近い温泉らしいちょっとした香り。塩分が含まれているので湯上りのぽかぽかが長く続きます。

大きなお風呂で気持ちの良い汗を流し、部屋へと戻って湯上りの一杯。窓の外に広がる雪の白さをつまみに、冷たいビールを喉へと流します。

厳冬の青森夜の路地裏雪国の風情

この日は明けだったため、湯上りの心地よさのまましばしのお昼寝。すっきりとリフレッシュしたところで、いよいよ夜の街へと繰り出します。

ホテルのある古川と呼ばれる街には、市場があったり、風情のある小径があったり。せっかくなので遠回りをしながら、お目当ての居酒屋を目指します。

厳冬の青森アーケードの横に積まれた雪の壁

渋い空気に包まれるアーケードの横には、高く積まれた雪の壁。今自分は本州最北の都市にいる。そのことを強く感じさせる景色と寒さに、これを味わいたかったんだと喜びに包まれます。

厳冬の青森夜の大通

郷愁漂う路地やアーケードを抜け、駅前からのびるメインストリートへ。灯りと雪に包まれたその煌めきに、北国気分が一層盛り上がります。

さぁ青森の夜はこれから!これから待ち構える旨いものへの期待を胸に、寒さすら嬉しさに変えて夜の街を進むのでした。

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深き白に染められて~厳冬の八甲田へ~

呼吸をするかのように冬の海に佇む海峡の女王青函連絡船八甲田丸
2015.2 青森

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