冬の近畿 食い倒れ旅 ~3日目 ①~

大阪名物阪神百貨店いか焼き

まぁ、なんという写真でしょう・・・。実はこれ、僕でも知ってる有名な阪神百貨店のいか焼き。食べた場所の光の関係で、随分とひどい写真になってしまいました。

ということで、この日の朝食は名物阪神のいか焼きからスタート。いか焼きを売っている場所は、スナックパークと呼ばれる庶民的な雰囲気のフードコート。昔の百貨店の屋上にもあったあの雰囲気を思い出します。

僕の勝手ないか焼きのイメージは、ねぎ焼きのねぎが少なくていかが入ったやつ、くらいのものでした。今回初めていか焼きを食べましたが、これまで食べたこなもんとは別物。

もっちりとした生地と香ばしいいかの香りは、専用のプレス機で焼くからこそ出る美味しさなのでしょう。味付けももっとこってりソース味なのかと思えば、粉といか、ねぎの味を邪魔しない丁度良さ。東京では出会ったことの無いお手軽グルメに、朝一番からご機嫌になってしまいます。

他にもいろいろ美味しそうなものが並び、ここで朝ごはんを済ませたい衝動に駆られますが、もうすぐ車内で駅弁タイム。ここは一旦落ち着き、うどんでも食べることにします。

大阪駅新梅田食道街潮屋きつねうどん

せっかく大阪に来たのなら、立ち食いのうどんがいい。そこで向かったのが、JR線のガード下に広がる新梅田食道街。ここは小さいお店が所狭しと並ぶ雑多な雰囲気で、確か以前に友達と立ち飲み屋に寄ったのもここのはず。

まだ午前中で、辺りは昨晩の名残を感じさせる中選んだ一軒の立ち食い屋さん、『潮屋』。王道のきつねうどんを頼むと、出てきたのは期待通りのもの。澄んだ薄い色をしただし、角の無い丸いうどん、大ぶりな揚げに、青ねぎ。

だしをひと口すすれば、濃い風味と丁度良い塩分がふわっと下に広がります。うどんはこしを追い求めたものでなく、優しいだしと揚げに合う優しい食感。それでいて延びている訳だはありません。揚げの味付けもだしを壊さない塩梅で、青ねぎの風味が味を引き締めます。

うどんはやっぱり西だな。これを食べる度にそう思います。これで育ったら、そりゃ東京のうどんの黒さにはびっくりすることでしょう。でも、そばはやっぱり東京なんだよな。

それぞれの地方に合った形で育まれてきた食文化。一口にうどんといっても各地で味も食感も変わる。日本の食の奥深さを、立ち食い屋さんでしみじみと感じるのでした。

大阪駅

朝から手軽で安くて美味しいものを楽しみ、いよいよ大阪を離れる時間に。前回来たときにはまだ出来ていなかった新しい大阪の駅を目に焼き付け、構内へと入ります。

それにしても大阪、いつ来ても美味しいものが溢れすぎている。安くて美味しいが当たり前。でもそれは大阪だからこそ。東京は高くて普通、が普通。下手をすれば高くて微妙なものもたくさん。

それでも東京は東京でそういうお店が流行っているのだからいいのかもしれませんが、僕の舌はこちら寄りな気がする。ここへ来る度に、そう実感するのです。

福知山線特急こうのとり

大阪駅の賑わうホームで待つことしばし、新大阪からやってきた特急こうのとりが入線。最近のJR西日本に良く見られるデザインの新型特急です。

大阪駅弁六甲山縦走弁当

早速乗車したところ、平日というのにほぼ満席。城崎温泉の人気の高さに驚きます。席に落ち着き、今度はお昼を。大阪駅は改札外にはお弁当売場が無く、改札内も2ヶ所のみとのこと。この特急には車内販売も無いので、お昼を食べるつもりの方はしっかりと準備していった方がいいかもしれません。

大阪駅弁六甲山縦走弁当中身

幕の内系や押し寿司系が目立つ中、今回は淡路屋が調整する六甲山縦走弁当を購入。名前の通りハイキングや登山に持っていきやすいサイズと内容で、いか焼きやうどんを食べたお腹にはちょうど良い大きさ。

玉子焼きや薄味の煮物、鶏の照り焼きや昆布巻きといったおかずの他に、たこの柔らかな煮物やいかなごの釘煮といった兵庫を思わせる食材も入っているのが嬉しいところ。それぞれの味付けも丁度良く、慣れ親しんだ東京以北の味付けのバランスとの違いも楽しみつつ頂きました。

予想外に山深い福知山線渓谷の広がる車窓

これまでほとんど関西の鉄道に乗る機会の無かった僕。このこうのとり号は福知山線を経て日本海側の城崎を目指しますが、その福知山線の山深さにビックリ。

福知山線といえば、僕の中ではベッドタウンへ向かう通勤路線のイメージ。地図で見ても福知山はそれほど離れているようには見えませんでしたが、実際初めて乗ってみると列車はどんどんと山へと挑んでゆきます。

福知山線特急こうのとり車窓を彩る雪景色

宝塚、三田と知っている地名を通る頃には山が近くに迫り、篠山口を過ぎれば単線に。隣を流れる川は渓谷状になり、次第に雪の白さも目立つように。以前サンライズやスーパーはくとに乗った時に感じた陰陽連絡の険しさが思い出されます。

本州の西、南北を隔てる山は険しく、福知山線はその山並みの末端に挑む路線なのでした。考えてみれば分かることですが、乗ってみるまで気付かない。だからこそ、鉄道での旅は楽しいのです。

特急こうのとり曇天の冬の車窓

これまで城崎行きを計画する際に、相方さんが良く言っていた、城崎は遠いとの言葉。電車でも車でも遠いんだよ、僕にはそのことが全くもって信じられませんでした。だって、特急で2時間40分程度の距離。そこまででは無いだろうと思いましたが、実際乗ってみると所要時間以上の距離感。

大阪からでも随分遠いところまで来た感じがするのだから、東京から新幹線と特急を乗り継いでその日のうちに、というのは結構疲れることでしょう。やはり大阪で一泊して良かった。

分水嶺を越えて広がるのは、期待通りの冬の日本海側の曇り空。残念ながら雪はほとんどありませんが、それでも恋焦がれてきた冬の城崎へもうまもなく。

いったいどれほど長い間、ここへ来ることを待ち望んできたのだろう。城崎温泉との初の対面を間近に控え、気持ちはどんどんと昂るのでした。

冬の近畿 食い倒れ旅

太鼓橋から眺める夜の城崎温泉街
2014.2 愛知/三重/大阪/兵庫/京都

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