感動大陸、東北の夏。~僕の灼熱七日間 7日目 ④~

陸羽東線に乗り鳴子を去る

夏の東北を胸いっぱいに詰め込み、ひと夏の思い出に別れを告げて列車に乗り込みます。

2両編成のディーゼルカーは小さな唸りを一つ上げ、ゆっくりと加速してゆきます。車窓には先ほど眺めた夏の川。川遊びを楽しむ中学生に夏の想い出を重ねながら、流れる車窓を見送ります。

陸羽東線の車窓を彩る夏の東北緑の田んぼ

この旅で幾度となく感じ、味わい、胸に染みた、東北の長閑な夏模様。やっぱり東北が好きだ。四季折々、どの季節も捨てがたい。でも、一番心に沁みるのは、この短い夏なのかもしれない。

僕の心を捉えて離さないそんな東北の夏とも、もう間もなくお別れ。この長閑さ溢れた車窓も、今年は見納め。

夕暮れの仙台駅

極上の田園、濃厚な夏を魅せる東北の景色に別れを告げ、最後の目的地である仙台に到着。

ギラギラと照り付ける夏空も翳りはじめ、乾いた心地よい風が頬を撫でる感覚が堪らない。この夕空の中、この旅最後、本当に最後の夏を味わうことに。

仙台七夕まつり優雅に揺れる吹き流し

何とも幸運なことに、今日は仙台七夕祭りの初日。日程と行程が上手く合わさり、初めての仙台七夕を楽しむことができました。これは本当に偶然。最後の最後まで東北の夏を感じられる。図らずして訪れた幸運に嬉しさも一入。

人で賑わう仙台七夕まつり

3年前、いとこたちと訪れた仙台で見ることができた、七夕祭りの準備。その時は吊るす作業や、飾り付けの準備が終わり高く掲げられた七夕飾りを見ることができ、本番の艶やかな姿を想像したものでした。

初めて出会う仙台七夕まつり

そして出会えた、生まれて初めての七夕祭り。高く掲げられていた吹き流しは低い位置まで下ろされ、人々は風に揺れる美しい飾りの間を縫うように、その煌びやかさを愛でながら歩きます。

仙台七夕まつりミスドの吹き流し

僕はてっきり準備の時の高さのまま飾られているものだと思っていたので、この迫力にはびっくり。色とりどりの飾りと触れ合いながら進む感覚は、ここに来ないと味わうことができないもの。

仙台七夕まつり伝統の家紋の飾り

作り手やスポンサーにより、七夕飾りの色も形も様々。商品であるドーナツをいっぱい付けたものや、仙台に伝わる家紋によって彩られたものも。

仙台七夕まつりずんだの吹き流し

そしてこちらは、宮城名物ずんだの材料、かわいい枝豆も。

次から次へと現れる、個性豊かな七夕飾り。飾りが延々と続く壮大さを味わうもよし、趣向を凝らした飾りを間近で楽しむもよし。初めての経験に、飾りをくぐるごとにワクワクが増してゆきます。

仙台七夕まつりこけし型の七夕飾り

中には、東北を象徴するようなこけしを模った飾りも。東北各地に伝わるこけし。今回訪れた各地でも、度々目にする機会がありました。そんな旅の思い出を一気に呼び起こすこの飾りに、言い表せぬ熱さが胸に込み上げます。

七夕飾りをかき分けて歩く仙台七夕まつり

目くるめく七夕飾り達の応酬。優美で風流、可憐な飾りが、歩いても歩いても折り重なるように続くこのお祭り。その荘厳さは想像以上のもの。この迫力に、為す術もなくただただ呑み込まれるだけ。

仙台七夕まつり虹色の七夕飾り

駅前からまっすぐ続くアーケードの終わりには、目にも鮮やかなグラデーションの吹き流し。ぱっと空が開けた途端に視界に飛び込むその姿はまさに虹のよう。

仙台七夕まつりどこまでも続く七夕飾り

アーケードが終わり、七夕祭りの会場もここまでかと思いきや、左右を見渡せばまだまだ続く艶やかな飾り。

先ほどまでは天井に渡された竹に飾りを吊るしていましたが、こちらでは道に作られた専用の挿入口に本物の竹を差し込み、そこに飾りを吊るすという飾り方。美しくしなる竹と、高低差の付いた飾りが折り重なるように揺れる姿に、新鮮な感動が再び訪れます。

仙台七夕まつり横丁を彩る小さな七夕飾り

アーケードからのびる横丁にも、小さな可愛い七夕飾り。火がとっぷりと暮れたこんな横丁で飲んでみたい。ほろ酔いで眺める七夕飾りは格別であろう。今回は叶うことの無いこんな願いが、また僕の足を東北へと向かわせるのです。

きっといつか叶えてやる。妄想と野望に、帰る前から東北行きを決意するのでした。

感動大陸、東北の夏。~僕の灼熱七日間~

夏の日差しを浴び元気に育つ稲の穂
2014.7-8 宮城/岩手/青森/山形

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