連泊のススメ ~鉛から大沢へ、花巻はしご宿~ | 旅は未知連れ酔わな酒

連泊のススメ ~鉛から大沢へ、花巻はしご宿~

朝の鉛温泉バス停 旅の宿

今回も、良い時間を過ごさせてくれた鉛温泉藤三旅館。独特の風情を持つ湯治部に初めて連泊し、ゆっくりと過ごすことでより一層知ってしまったその魅力。

僕の秘湯の原点となった宿は、訪れる度に新しい魅力をもって楽しませてくれる。そんな僕の好きな宿ともお別れの時間。無料送迎バスを待つ間、色づく鉛の山をぼんやりと眺めます。

花巻の歴史ある建物

バスを花巻駅で下車し、のんびり花巻の街を散策することに。これまで花巻へは何度か来ることはありましたが、市街地へと繰り出すのはこれが初めて。新旧の建物が入り混じるのんびりしとした雰囲気の中、これまたのんびりとした歩調で散策します。

宮沢賢治の街花巻の銀河鉄道の夜ベンチ

花巻と言えば、宮沢賢治の街。オブジェやベンチなど、いたるところに宮沢賢治の作品を思わせるイメージが用いられています。

花巻の大きな山車

花巻城跡付近を歩いていると、目を引く大きな山車が。花巻開町400年を記念して作られたというこの屋形山車は、明治時代に作られていたものを復刻したものだそう。月2回だけ展示されているようですが、たまたま日が重なり見ることができました。

花巻城跡現存する門

こちらは、約400年前からここに建つ円城寺門。公共施設や市街地と化した花巻城跡の中で、現存する遺構です。

花巻わんこそば嘉司屋

あてもなくのんびり歩いていると丁度お昼時に。何を食べようかと歩きながら探していると、一軒のお蕎麦屋さんを発見。今回は『嘉司屋』さんにおじゃますることに。

花巻わんこそば嘉司屋紅葉丼セット

特に調べて行ったわけではありませんが、こちらのお店はわんこそば全国大会の元祖であり、宮沢賢治も訪れていたお店だそう。店内も観光客や地元の方で賑わい、期待をしつつおそばが運ばれてくるのを待ちます。

今回注文したのは、季節限定の紅葉丼セット。秋鮭の身といくらの醤油漬けである紅葉漬けをご飯に載せたもの。

初めて食べる紅葉漬けですが、身の方はこれが鮭?と思うほど臭みが無く、漬けにされているためねっとりと凝縮された食感。いくらは見るからに大粒で、噛むと弾けるほどのプチプチ感。これ、美味しくない訳が無いでしょう。

おそばの方は、寒かったため掛けを注文。思ったよりも薄めのつゆが、細めの繊細なそばとピッタリ。しょう油やだしの風味が強すぎず、つるつると最後まで飽きることなく啜りました。

大沢温泉自炊湯治に向け花巻イトーヨーカドーで買い出し

下調べもせず飛び込みで入ったお店で頂く秋の美味。想定外の巡り合いにすっかり気を良くし、再び歩き始めます。

ところが、残念なことに次第に強まる雨足。北上川の方まで足を延ばしてみたかったのですが断念し、イトーヨーカドーでこれから4泊分の食料を買い込むことに。

地元のスーパーで食材を選び、あれやこれやと買う楽しみ。地の食材を地の味付けで用意してくれる宿の食事もいいですが、自分の食べたいものを食べたいように調理する、それが湯治宿の醍醐味です。

花巻イトーヨーカドーで買い出しを終えバスで大沢温泉へ

イトーヨーカドーから『岩手県交通』の路線バスに乗り、一路今夜の宿である大沢温泉を目指します。この路線は、チェックインに丁度良いこの時間帯はイトーヨーカドーが始発。たくさん買い物をしても、スーパーから宿まで直行なので安心、安心。

8泊9日の長期旅行もここから折り返し地点。前回の思い付き自炊湯治とは違い、初の本格的自炊湯治の幕が開こうとしています。

両手に下げた荷物の重さは、そのまま僕の期待の大きさ。これから過ごす4泊に思いを馳せ、バスに揺られるのでした。

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