GW 春へと続く北海路 ~忘れえぬ航跡 1・2日目 ③~

台湾ラーメン元祖味仙大名古屋ビルヂング店

犬山の街での時間旅行を愉しみ、名鉄電車に乗って名古屋駅へと戻ります。これまで、名古屋でのお昼といえばあつた蓬莱軒のひつまぶし一択。今回もそれを目論んでいましたが、せっかくの数度目の名古屋、ここは違ったものを食べようと『味仙』大名古屋ビルヂング店にお邪魔することに。

台湾ラーメン元祖味仙大名古屋ビルヂング店台湾ラーメン
ここ味仙は、名古屋名物として知られる台湾ラーメン発祥のお店だそう。東京で何度か食べた台湾ラーメンですが、それぞれ全く味が違い、いつかは本場の元祖をと思い続けていました。

ビールを飲みつつ待つことしばし、お待ちかねの台湾ラーメンが到着。すると同時に香るピリッとした唐辛子。見た目からも、結構辛そうであることが分かります。

まずはレンゲでスープを慎重にひと口。おぉ、辛い!唐辛子の辛さがダイレクトに舌へと来ます。そして熱い!上に辛い油膜が薄っすらとはっているので、それが熱さ辛さをガツンと伝えてきます。

ですが、そのアタックが落ち着いた後にじんわりとくるスッキリとした旨味。台湾ラーメンとはもっと濃い味のものだと勝手に想像していたのですが、あっさり味の美味しい醤油ラーメンに香味野菜の風味と共に辛さを足したといった印象。

麺はラーメン店のものとは一線を画す、中華料理屋ならではの小麦っぽい食感。載せられた挽肉は独特の香辛料の風味をまとい、にらやにんにくの風味が一層食欲を掻き立てます。

気付けば汗だくながらも、スープの最後の一滴まであっという間に完食。猫舌の僕ですが、熱さと辛さに対抗してでも食べたい、そう思える潔い旨さにすっかり惚れてしまいました。

名古屋金城ふ頭のリニア・鉄道館
飾り気のない、それでいてしっかりと旨い本場の台湾ラーメンに舌鼓を打ち、名古屋駅からあおなみ線で金城ふ頭駅を目指します。金城ふ頭といえば、向かうはもちろんここ。JR東海の運営する博物館、『リニア・鉄道館』へと入ります。

JR東海リニア・鉄道館入口にあるSLからリニア新幹線までのエンブレム
さすがはゴールデンウイーク、入場口には長蛇の列ができています。長い待ち時間を覚悟していましたが、10分程度であっさり入場することができました。

入口に輝くのは、SLから特別急行こだま、0系からリニアへと続く東海路の輝かしい系譜。日本の大動脈として国を、経済を支え続けてきた鉄路としての誇りすら感じさせます。

リニア・鉄道館C62蒸気機関車
ここからは、写真をメインにお伝えしたいと思います。

入口を入ると、まず出迎えるのが東海道を彩ったエポックメイキングな車両たち。この黒々と輝くSLは、戦後復興期を支えた東海道の花形列車、特別急行つばめを牽いたC62。当時の狭軌鉄道蒸気機関車としては最速、129km/hという記録を樹立した俊足のSL。

リニア・鉄道館700系新幹線の基となる300X
続いては300X。300系登場以降、次世代の新幹線を作るためにと試作された車両。

リニア・鉄道館当時日本最速記録である443.0km/hを樹立した300X
この車両は、当時の日本鉄道最速記録である443.0km/hを樹立。その技術が、後に生まれる700系へと受け継がれました。

リニア・鉄道館当時世界最速581km/hを記録したMLX01-1
ついには鉄路を離れ、浮上して走行する超電導の世界へ。リニア新幹線の研究のため作られたこのMLX01-1は、当時の鉄道世界最高速である581km/hを記録。

リニア・鉄道館MLX01-1飛行機のような車内
近未来的な扉から中へと入ってみると、飛行機の内部に新幹線の座席を取り付けたような独特な雰囲気。近い将来に開業するリニア新幹線。その車両は、一体どのようなものになるのでしょうか。子供の頃から夢のまた夢と言われてきたリニア。まだ見ぬ未来に、思わず期待が膨らみます。

リニア・鉄道館新幹線初代である0系
半世紀、たった50年。鉄道の遂げた著しい進化を目の当たりにし、広々とした展示室へと進みます。まず向かったのは、新幹線の名を世界へと轟かせた初代0系。僕の、みんなの想い出がぎっしりと詰まった車両。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系の側面
側面へと回れば、当時の記憶が一気に甦る。生まれて初めて東海道新幹線に乗ったのがこの0系。そして中学校の修学旅行で京都へ連れて行ってくれたのも、この0系。今にも滑り出しそうな雰囲気に、目頭が思わず熱くなってしまいそう。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系デッキで出迎える懐かしい冷水器
鮮明に色味を増す記憶に懐かしさを感じつつ、車内へと入ります。するとデッキで出迎えるのは、この冷水器。当時電車に乗ることの少なかった子供時代、用もないのに水飲んでくる!と0系の車内をウキウキしつつ往復したことを思い出します。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系国鉄臭漂う車内
客室へと一歩入れば、襲い来るように漂う国鉄の濃厚な雰囲気。夢の超特急と言われた0系も、よくよく見れば車内はただの特急。独特の色をもつベージュの壁に、素っ気ないカバーが連なる蛍光灯。でも当時はこれで十分だった。国鉄の目指したいい意味での画一化が、武骨な力強さとなり面影を残しています。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系デッキの味気ない洗面所
幼少期の想い出に浸りつつデッキへと進めば、一層濃くなる国鉄の残り香。質実剛健、機能重視。飾り気のない洗面所を包む雰囲気は、日本の動脈として支え続けてきた国鉄の誇りが漂います。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系食堂車のサイン
それでいて、乗ることの楽しさ、移動の非日常を演出するのも上手い国鉄。夢の超特急を、一層特別なものにする食堂車。光り輝くサインが、高度経済成長期の華やかさを感じさせるよう。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系食堂車車内
食堂車へと足を踏み入れれば、大人になった今でも浮足立つような感覚が。僕が新幹線の食堂車に乗れたのは、たった一度だけ。100系ひかりでのことでしたが、学校に上がる前だというのに、その楽しい記憶は今なお色あせることなく強く刻まれています。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系食堂車車内に飾られた在りし日のメニュー
昭和のモダンを色濃く匂わせるテーブルには、晩年の東海道新幹線食堂車のメニューが飾られています。洋食におつまみ、飲み物にデザート。コスパがいいかと言えば、決して良くはないとは思う。でも、それも含めて旅の華。乗ること、食べること自体が楽しみになる。鉄道の黄金期を思い出さずにはいられない。

リニア・鉄道館東海道新幹線初代0系食堂車の厨房
登場から長い間、旅人を笑顔にしてきた食堂車。その楽しさを支えた厨房も、今は鈍い輝きを放ち佇むのみ。日本の定期列車から食堂車が消えてはや数年。もうあの輝きは取り戻すことはできないのだろうか。

リニア・鉄道館初の2階建て新幹線100系きりりとしまったシャークノーズ
0系で高度経済成長期の華やかさに触れ、続いては僕の子供時代であるバブルへ。開業以来長年増備を続けていた0系に終止符を打ち、新幹線を新時代へと突入させた100系。僕の中で東海道新幹線と言えばこれ。きりりと締まったシャークノーズは、今見ても素晴らしい。

リニア・鉄道館初の2階建て新幹線100系素晴らしいラインのデザイン
丸っこくて愛嬌のある0系に対し、この100系はスタイリッシュ。イケメンな顔つきもさることながら、もったり感を消し去ったこのラインのデザインも秀逸。カッコいい、その言葉しか見当たらない。

リニア・鉄道館初の2階建て新幹線100系花形であるダブルデッカー車
100系がデビューしたのは、僕が4歳の時。幼い僕の心を射抜いたのが、100系の顔ともいえるこのダブルデッカー。こんな大きな車両をいくつも繋ぎ、それでも高速で疾走する姿に覚えた感動は、死ぬまで忘れられません。

リニア・鉄道館初の2階建て新幹線100系あこがれたダブルデッカー
ホームでも一際目立ち、東海道に華やかさをもたらした100系のダブルデッカー車。僕がこれに乗ったのは一度だけ。その一度が食堂車だったのだから、何という幸せ者なんだろう。

リニア・鉄道館のぞみ初代の300系
憧れの存在であった100系に別れを告げ、初代のぞみである300系へ。鉄仮面とも呼ばれたこの顔は、鼻がある新幹線を終わらせた印象的なもの。当時ヘリでの中継すら行われた名古屋飛ばしが、今はもう懐かしい。

僕の鉄道好きを形成した一翼を担う東海道新幹線。溢れる想い出に胸を焦がし、この趣味を持つことができて本当に良かったと幸せを強く噛みしめるのでした。

GW 春へと続く北海路 ~忘れえぬ航跡~
朝日に輝く新日本海フェリーらいらっくのデッキ
2019.4-5 愛知/宮城/北海道/新潟
旅行記へ
●1・2日目(東京⇒名古屋⇒犬山⇒太平洋フェリー)
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●3日目(太平洋フェリー)
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●4日目(太平洋フェリー⇒苫小牧⇒丸駒温泉)
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5日目(丸駒温泉旅館滞在)
●6日目 (丸駒温泉⇒カルルス温泉)
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●7日目 (カルルス温泉⇒登別⇒新日本海フェリー)
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●8日目 (新日本海フェリー⇒新潟⇒東京)
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