自転車で行く、秋の多摩川と寺社めぐり | 旅は未知連れ酔わな酒

自転車で行く、秋の多摩川と寺社めぐり

秋色の多摩川土手 チャリンコ

秋晴れに誘われ、深まりゆく多摩地区の秋を満喫しに、サイクリングへ出掛けました。

今回走ったルートは、環八~世田谷通り~多摩川~大国魂神社~谷保天満宮~高幡不動~多摩川~羽村堰~五日市街道、というコースです。

今回の多摩川入りは、世田谷通りの多摩水道橋から。半年とちょっと前には桜でピンクに彩られていた河原ですが、もうすっかり秋の空気が漂っています。

多摩川二ヶ領用水堰

二ヶ領用水を取水するための大きな堰堤を、多摩の水がキラキラと輝きながら滑り落ちていきます。

多摩川すすき野原

対岸には一面のすすき。水色の空にすすきのベージュと、秋の多摩川はパステルカラーに包まれます。

秋色の多摩サイと愛車

いつものポイントで小休止。ここも桜の名所ですが、もう葉も散り、冬へ向かう準備をしています。

多摩川是政橋

ピンと張ったワイヤーが特徴の双子橋、是政橋から一般道へと入ります。

大国魂神社鳥居

道なりに進むと、府中本町の駅を過ぎたすぐ先に、大国魂神社が現れます。京王線府中駅から来れば、とても大きい立派な鳥居が迎えてくれます。今回は府中本町側からだったので、こじんまりした鳥居と愛車を記念撮影。

深い森の大国魂神社

濃い緑に包まれたお社。ここが歴史ある神社であることを物語っています。この日はちょうどお宮参りの御家族がいました。お宮参りや七五三など、どれだけの子供を見てきたことでしょうか。

歴史深い大国魂神社

1900年近くの歴史を持つ神社。この社殿も300年以上前に造られたもの。古いものがなかなか残りにくい東京の中で、これからもずっと在り続けていただきたいものです。

大国魂神社秋の菊花展

秋真っ只中ということで、こちらでは菊の展示会が行われていました。由緒正しい神社で見る、これまた日本の伝統的な園芸である菊はまた格別。

谷保天満宮鳥居

甲州街道へと抜け、しばらく走りたどり着いたのが谷保天満宮。学問の神様、菅原道真公を祀っています。

谷保天満宮の立派な雄鶏

本殿への参道を歩いていると、立派な鶏の群れがお出迎え。久しぶりに見る放し飼いの鶏に、おもわずテンションが上がってしまいます。雄鶏がその見た目通り、悠然と、堂々と、前を横切っていきます。

東日本最古の天満宮谷保天神

鶏の横を通り抜けたどり着いた拝殿。こちらも1100年以上の歴史あるお社で、東日本最古の天満宮だそう。すぐ近くには梅林があり、春先にはきっときれいに咲き誇ることでしょう。

高幡不動

甲州街道バイパスからモノレール沿いに少し進むと、高幡不動に到着。この日訪れた唯一のお寺です。

歴史ある高幡不動

こちらも1100年以上の歴史のあるお寺で、この不動堂は650年以上前に建てられたもの。神社とはまた違う雰囲気を持つお堂は、見る者を圧倒する迫力があります。

秋の日に輝く高幡不動五重塔

秋の陽を従える立派な五重塔。高幡不動の中でも印象的な建物です。この奥には、山のような小高い丘が広がっており、山内八十八ヶ所や草花など、目的別の散策路が整備されています。

高幡不動秋の菊まつり

こちらでも菊まつりが開催されていました。規模が大きく、普段見る菊のイメージと違うようなものもたくさんあります。

高幡不動のきれいな菊

こちらはよく見かける菊のスタイル。白に淡い紫、黄色など、様々な色の菊が大輪の花を咲かせています。

高幡不動の大輪の菊

花びらが細い品種。こちらはなんとなく儚げで、華奢な印象を受けます。僕は園芸には全く疎いのですが、これだけの大輪の菊を咲かせるには、相当な手間と時間と苦労が掛けられていることは、見ているだけで伝わってきます。

高幡不動の色づくいちょう

境内のイチョウの木も、きれいに色づいています。都心はまだまだですが、東京の紅葉前線も、段々と下ってきています。

石田大橋より多摩サイへ

由緒正しい日本の美と秋の情緒を満喫し、再びサイクリング。石田大橋から多摩川サイクリングロードに復帰します。

多摩川秋景色

すすきの銀に川面の金。西に傾きはじめた秋の陽が、多摩川を錦に彩ります。美しいながらも、なんとなく寂しいようなこの雰囲気。これから寒い冬へ向かおうとする秋の風情も、僕は好き。

秋の西日に輝く羽村堰

秋の空気を浴びながらひたすら走り、おなじみ羽村堰に到着。緩やかな段差を、まるで金糸で織られたレースのように、さらさらと水が流れてゆきます。この眺めはいつ来ても癒されます。だいぶ傾いた太陽。秋の日はつるべ落とし、暗くなる前に帰ることにします。

秋の装い玉川上水

帰る前に玉川上水を眺めます。色づいた木々の下を、都民の大事な飲料水が流れていきます。下流はその役目を失い、埋められたところもありますが、この羽村堰から流れ出る玉川上水は、江戸の昔から、遠い未来まで、ずっと東京を潤していくことでしょう。

関東大震災や戦災を逃れ、今も在り続ける多摩の寺社。その起源の古さに触れたとき、東京のベッドタウンとなった多摩地区の、本当の姿を垣間見れるような気がしました。

江戸に幕府が置かれるよりも遥か前から、この地には信仰を集める神社仏閣が置かれ、多摩の文化を築いてきたのでしょう。暮れゆく秋の景色と共に、古き良き多摩に触れた、そんな一日でした。

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