夏の東北旅行のお土産にと買って帰ってきた、下北半島名産のがごめとろろ。一般的には納豆昆布という名前で売られていますが、僕はそれを使ったことはありませんでした。
水分を加えてしばらく置くと、がごめ昆布らしい強烈な粘りが出てきます。それを混ぜ混ぜすれば、その名の通り納豆のように糸を引くほど。
でもこのがごめとろろ、その昆布らしい食感であるにも関わらず、昆布の癖が全くありません。昆布臭さが苦手な相方さんも絶賛。しっかりと昆布の強い旨味はあるのに、合わせる食材の風味を邪魔しない癖の無さ。これは色々なものに使えます。
前回は鶏のささみを漬けてみましたが、今回は絹豆腐を漬けてみることに。普通は簡単に水で戻して調味して食べるものですが、がごめとろろの水分を良く吸う性質を利用し、豆腐を漬けこんで水抜きしてやろうという寸法です。
結果は想像を大きく上回る大成功!納豆昆布載せ冷奴と全く同じ材料なのに、漬けるというひと手間で豆腐が濃厚に変身。これは絶対にこうした方が旨い。そう断言してしまいたいほど、美味しく仕上がりました。って、大した料理でもない癖に、かなり飲兵衛の手前味噌になってしまいましたね(汗)
今回は、豆腐のがごめとろろ漬け、たっぷりきのこと油麩の煮物をご紹介。
★豆腐のがごめとろろ漬けの作り方
- ボールにがごめとろろ(納豆昆布)とその半分程度の水を入れて10分程置き、戻しておく。
- しょうがは千切りに、長ねぎは粗みじんに切る。
- 豆腐は適当な大きさの角切りにする。
- 1のがごめとろろに、しょうが、長ねぎ、しょう油、みりん少々を入れて良く混ぜる。
- 豆腐を加えてさっと和え、冷蔵庫で半日程度漬け込む。
- ささみを漬けた時は表示通りがごめとろろと同量の水で戻しましたが、今回は豆腐がかなり水分を含んでいるので、水分を半分にしました。漬け込むことで豆腐から水が適度に抜け、がごめとろろも丁度良い仕上がりになります。
- 豆腐から水分が出るので、最初の味付けは少し濃いめに。
- 豆腐が早く漬かるよう、今回は角切りにしました。しっかり漬ける時間が取れる場合は、半分に切ったり、一丁そのまま漬けても良いかもしれません。その方が見た目が良くなります。
- 豆腐を加えて混ぜるときは、豆腐をあまり崩さないようにします。がごめとろろの粘りが強くて混ざらない場合は、無理して混ぜなくてもOKです。
★たっぷりきのこと油麩の煮物の作り方
- エリンギ、松茸は石づきを落として好みの太さに割く。
- しいたけは石づきを落として軸とかさに分け、かさは適当な大きさに割り、軸は細く割く。
- 鍋にかつおだし、しょう油、みりんを入れて沸かし、きのこ、油麩、丸のままの鷹の爪を加えてじっくりと煮含める。
- 無性に甘辛い味のきのこが食べたくなって作ったひと品。きのこのだしを油麩がたっぷりと吸い込み、じゅわっとホッとする美味しさになりました。
- 使うきのこはお好みで。今回は包丁で切らずに手で割くことで、味の絡みと食感を良くしました。
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