鉄のフライパンに出会ってから1年。これまで何度も鉄フライパンの力を感じてきました。そして、鉄フライパンの購入直後からずっと欲しいと思ってきた、鉄のすき焼き鍋。
鉄板からできるフライパンや中華鍋の使い方はそれなりに慣れてきましたが、同じ鉄といってもすき焼き鍋は鋳鉄。鋳物の鍋はこれまで使ったことが無く、実家のすき焼き鍋も小さい頃母が錆びやすくてと言っていた記憶があったため、結局手が出せずに我慢してきました。
それでもまた冬が来て、欲しさが日に日に増してきた鉄のすき焼き鍋。そして結局合羽橋へ行ってしまい、買ってしまった南部鉄器のすき焼き鍋。南部鉄は使い始めの焼き切りは不要で、煎茶を20分程煮出した後にくず野菜を油で炒め、鉄臭さを取って油を馴らしてから早速すき焼きを試食。
同じ具材、同じ調理法で食べる、いつものうちのすき焼き。お肉をひと口食べた瞬間、何コレ!?と衝撃を受けました。これまでも何度か買っていた鳥取和牛ですが、同じような値段と霜の入り方にもかかわらず、歯が要らないほどの柔らかさ。とろけるというより、ぷりんっという弾力のある柔らかさに驚いてしまいました。
きっと熱の入り方が柔らかく、かつ早いのでしょう。表面はいい焼き色ですが、中は丁度良い具合になっています。野菜も割り下が染みっ染みなのに、食感の残る美味しさ。これはもう完全に鍋の違いとしか言いようがありません。
昔からある調理器具が、簡単な道具に押されつつも今でも残っている。それには訳があるのだと、今一度思い知らされました。
と、完全にまた鉄ラブの記事になってしまいましたが、今回はそんな南部鉄のすき焼きで作る鶏すきをご紹介。たっぷりの野菜と共に割り下ですき焼きにすれば、野菜はしゃきしゃき、鶏はプリプリの美味しさを楽しめます。この鍋と出会い、すき焼きの出番が増えそうです。
今回は、たっぷり野菜の鳥もつすき焼きをご紹介。
★たっぷり野菜の鳥もつすき焼きの作り方
- キャベツ、九条ねぎはざく切りに、ごぼうはささがきにする。焼き豆腐はひと口大に、にんにくは軽く潰す。
- 鶏もも肉はひと口大のそぎ切りに、レバーはひと口大に切ってよく洗い、水気を切る。
- すき焼き鍋に牛脂を溶かし、潰したにんにく、丸のままの鷹の爪を入れる。
- 香りがたったら鶏肉、レバーを加えて焼き色を付け、割り下を加える。
- 野菜や豆腐を加え、好みの具合になったら溶き卵を付けて頂く。
- 作り方は普通の関東風のすき焼きですが、南部鉄器のすき焼き鍋で鶏を煮ると、ふっくらと仕上がり味の浸みも良くなります。
- 今回はレバーを使いましたが、砂肝やきんかん、ハツなどお好みの鳥もつで。
- 今回は鳥もつを加えるため、臭み消しとしてにんにくと鷹の爪を加えました。風味とちょっとした辛味が加わり、鶏にも野菜にも良く合います。
- キャベツや九条ねぎを鉄鍋で調理すると、火の通りが早くしゃきしゃきのまま味が染みてくれます。かさも減るので、甘くて美味しい野菜をたっぷりと食べられます。
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