今年の東京は、久し振りに梅雨っぽい梅雨という感じ。ここ数年、暑さの後に雷雨というパターンでしたが、今年はそれほど高温にはならないものの、じめじめとした湿気、そしてしとしとと続く雨。まぁでも、これが梅雨でした。最近の気候の変化にすっかり慣れてしまっていたのですね。
夏に負けず劣らずの酷暑であった最近の梅雨もさることながら、この久々に体感するどんよりとした梅雨も、体力や食欲、そして調理欲を奪います。特に調理欲の減退、これが問題で、高温多湿のキッチンを嫌って火を使わないものに走ってしまうと、この後の夏を迎える前にバテてしまいます。
でもやはり、揚げる焼くといった目を離せない調理は控えたい。その点、火に掛けて放っておける煮込みはとてもありがたい。ですが食べる側からすると、煮込み料理こそ冬のイメージがあるんだろうなぁと思うと、そうそう頻繁には作れません。
この日もどうしても簡単な加熱調理で済ませたくなり、切って炒めて煮るだけの鶏のクリーム煮を作ることに。そのまま作ってはチキンシチューになってしまうので、そこは少しだけアレンジを。味覇をベースにピリリと花椒をきかせ、なんちゃって中華風に。
すると食べ慣れたクリームシチューとは目先が変わり、意外と似て非なるものができあがりました。花椒の爽やかな刺激も手伝い、これなら暑い季節でもたまに登場させられそう。やっぱり冬は鍋で通せるから便利だなぁ。冬には夏を、夏には冬を恋しく思う、現金な奴なのでした。
今回は、鶏のにんにく花椒クリーム煮をご紹介。
★鶏のにんにく花椒クリーム煮の作り方
- 花椒(中国山椒)は包丁で粗くつぶしておく。
- じゃがいも、赤ピーマンはひと口大に、玉ねぎはくし形切りに、にんにくはスライスする。
- 鶏もも肉はひと口大に切る。
- シチューパンにごま油、バターをひき、にんにくを弱火で炒める。
- 香りがたったら1の花椒を加え、油に風味が移るまで炒める。
- 鶏もも肉を加えて色が変わるまで炒め、野菜を加えて軽く塩コショーを振り、油が全体に回るようさっと炒める。
- 水を加えて煮立たせ、アクが出たらあくを取り、味覇を加えて蓋をして弱火で煮る。
- 具材に火が通ったら、塩、コショー、しょう油少々で味を調える。
- 仕上げに生クリームを加え、全体を混ぜてさっと温める。
- 好みで水溶き片栗粉を加えてとろみを付ける。
- ポイントはにんにく、ごま油、花椒を使うこと。これが加わると一気に雰囲気が変わり、クリームシチューから違う料理に変身してくれます。
- 今回は花椒を粗くつぶして最初に入れました。時折噛むと適度な辛味が広がり、丁度良い仕上がりになります。もっと効かせたい場合は、粉にしたものを仕上げに振っても。
- 生クリームとにんにくは相性が良く、多めに入れてもにんにくの臭みはあまり出ません。暑い時期なので思い切って入れちゃいましょう♪
- 今回は適当に選んだ野菜を使いましたが、とうもろこしやアスパラ、ズッキーニなどお好みで。
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