2014年ブログ納め 鉄の力に魅せられて | 旅は未知連れ酔わな酒

2014年ブログ納め 鉄の力に魅せられて

鉄フライパンと南部鉄器に魅せられて 目分量レシピ

2014年も残りわずか。今年は本当に忙しく、色々とありすぎました。絶対に忘れられない一年になることでしょう。そんな多忙を極めた日々も何となく出口が見えてきました。本当に頑張って良かった。久々に自分を労ってやりたい、そんな心境です。

とにかく自分の時間が不十分な日々。そんな生活の中でひとつの息抜きとなるのが、僕の趣味のひとつである料理。その料理をもっと楽しくしてくれるのが、相棒と呼びたくなるような調理道具たち。

今年の最後の記事は、そんな調理道具について書きたいと思います。

去年はブログ納めにも書いたように、打ち出しの鉄フライパンから砥石、木のまな板など、色々な調理道具と出会うことができました。特に心を奪われたのが、鉄のフライパン。山田工業所のフライパンは、鉄の悪評を吹き飛ばすかのような働きで、食材を2倍にも3倍にも美味しくしてくれます。

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これまで1年間使ってきて、一度も錆びもせず、焦げ付きもせず頑張ってくれている鉄フライパン。健気に頑張る姿に、どんどん愛着が増してゆきます。そしてもう、僕の鉄愛はどんどんエスカレートしてゆくことに。

やっぱり鉄で焼くと旨い。その違いを感じてしまうと、どうしても他の道具も欲しくなってしまうというもの。僕の胸の中には、「鉄のすき焼き鍋が欲しい!」という欲がずっとくすぶり続けていました。

それでも、これまで扱ってきたのは鉄板からできる中華鍋やフライパン。それも、錆びや焦げに強いという山田工業所のもの。一方、鉄のすき焼き鍋といえば、鋳物鉄。特性や扱い方には相当な違いがあるため、どうしても手を出すことができませんでした。

でも、一旦欲しいと思ってしまったら、ずっと思い続けてしまう悲しい性。寒い日が増えてくると、くすぶり続けていた欲求がどんどんと大きくなってきました。そしてついに、合羽橋まで行ってしまいました。

さすがは合羽橋。形やサイズ、値段まで様々な鉄のすき焼き鍋が売っています。その中で僕が選んだのは、南部鉄器の一般的なつる付きすき焼き鍋。お値段も4000円でお釣りが来るくらい。これならフッ素の鍋を2回買い替えれば元が取れると、思い切って買ってしまいました。

重たい思いをしながら持って帰り、早速夜にすき焼きを。鉄板製品とは違って焼き切りの作業はいらないため、くず野菜を炒めて鉄臭さと油馴らしをすれば、すぐに使い始められます。

いよいよ初の鉄鍋すき焼き。お肉を焼いて割り下を入れると、ブワッと勢いよく湯気が立ち上ります。そしてひと口。これまでも食べたことのある鳥取和牛が、家では経験したことが無いほどの口どけの良さに変身。柔らかいのに火が通って味も付いている。フッ素加工の鍋との違いは歴然でした。

美味しくなるのはお肉だけではありません。野菜は瑞々しさが残りつつ味が染み、焼き豆腐は芯までふんわり熱々。全ての具材が牛の旨味を吸い、ある意味お肉以上に美味しくなってくれています。

そしてびっくりしたのは、味だけでは無く食後のもたれの無さと後片付けのしやすさ。美味しいすき焼きも、いつも食後はしばらくいいかな、と思うような独特のもたれをこれまで感じていました。

ところが、鉄のすき焼き鍋で作ったすき焼きは、それが無いのです。牛脂を使っているにもかかわらず、全く油っぽさを感じない。これは鉄フライパンでお肉を調理した時にも感じる共通の感覚。

更に後片付けをしようとテーブルを拭いてみると、油は飛んでいるのにすぐにさらっと拭けてしまう。これも、鉄フライパンを使った後にレンジを掃除するときに感動するポイントと同じ。

初めて自分で作った、鉄の鍋でのすき焼き。その味と使い勝手の良さに、一発で南部鉄に惚れてしまいました。昔からあり続ける道具には必ず理由がある。今回もやはりそうでした。

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そうなってくると、違う南部鉄器製品も欲しくなってくる。どうして僕はこうも欲深いのでしょう。一旦目に付いてしまうと、それが頭から離れなくなるのです。

そして結局合羽橋へGO。僕のお目当ては、南部鉄の鉄瓶でした。鉄瓶、これを買うには本当に、相当悩みました。油を使う鍋ならまだしも、お湯を沸かす鉄瓶をひどく錆びさせない自信はどこにも無いからです。

でもやっぱり、悩んだ挙句に購入。鉄瓶は文字通りピンきりで、値段にかなりの幅があります。その中で僕が選んだのは、及源というメーカーの0.9ℓタイプ、量産品のお手軽なもの。それでも8000円しましたが、鉄瓶の中では安い部類に入ります。

鉄瓶の内部はグレー掛かった「これぞ鉄!」というものもあれば、僕の買ったような黒光りしているものもあり、高級なものはグレー掛かったものが多いみたい。でも、この及源の製品は、それらと同じように高温で焼き、酸化被膜を作ってあるきちんとしたもの。鉄瓶ビギナーの僕にとってはもう十分すぎる製品です。

早速持ち帰り、沸かしては捨てを3回ほど繰り返し、いざ焼酎のお湯割りを飲んでみることに。これがね、本当にまた違うんですよ。もうこんな記事ばかり書いていると、お前の気の持ちようだろ、とつっこまれそうですが、やっぱり違うんです。

すき焼き鍋の時に感じた、食材に加わる熱量の違い。それがお湯にも表れているんです。これまで1回ずつ沸かす瞬間ケトルを使っていたこともありますが、お湯が芯から熱くなっていることにまず驚き。お湯割りが中々冷めずに温かいままでしばらく居てくれるのです。

そして一番違うのはやはり味。短時間で強制的に沸騰させたお湯と違い、分厚い鉄と弱火でじっくりと沸かすので、角の無いまろやかさと甘味が強調されるのです。こんな美味しいお湯割りが家で飲めるなんて。焼酎の角を削ってくれる、沸かし方ひとつで、お湯ってこんなにも変わるんだとまたまた感動。

翌日、コーヒーを淹れてみると、ずっと冷凍庫で保存しながら飲んでいる安いコーヒーの粉からしっかり香りが出ているのにビックリ。いつもより濃くてまろやかなコーヒーに変身してしまいました。緑茶も色と香り、味がしっかり濃く出てくれ、鉄瓶の力の片鱗を見せつけられています。

そんな鉄瓶も、使い始めてからまだ数日。事前に調べた通り、内側には赤いポツポツがいくつか出初め、これが錆びに発展しないようここからが正念場。

白い湯垢が付くなんてのはもっともっと使い込んでから。それまでの間、錆びさせないように気を付けながら、かわいがりつつ大切に使っていきたい。そう思わせる魅力が、南部鉄の質感からひしひしと伝わってきます。

そして湯垢が付いてからが、鉄瓶の本当の違いを感じられるらしい。お湯は一層まろやかに美味しくなるそうです。その日を夢見て、この小さくてかっこいい鉄瓶君と付き合っていきましょう。

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去年は打ち出し鉄に魅せられた一年。そして今年は南部鉄器に魅せられた一年。来年も鉄の年にならないよう、僕の物欲にブレーキを掛けなければいけませんね。相方さんにも、家の床が抜けるよなんて笑われてしまいましたし。

でも自信を持って言えることがひとつ。昔から在り続ける一見面倒な道具には、必ず存在理由がある。便利なものに押されつつも、支持を受ける存在意義があるのです。期待を持って買ったそんな道具たちは、その期待の遥か上をゆく力を、僕に見せ続けてくれています。

買って良かった。そう思えるものに出会えた幸せ。今年もこうやって一年を終えられることに、鉄瓶から出る湯気を見ながら温かい気持ちになるのでした。

これで今年のブログ更新はお終いとさせていただきます。今年も遊びに来ていただいた方々、本当にありがとうございました。こんなブログですが、来年も細々と続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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