ゆるり、ひとり熱海。~やったぞ初のグランピング 1日目 ①~ | 旅は未知連れ酔わな酒

ゆるり、ひとり熱海。~やったぞ初のグランピング 1日目 ①~

5月末青空の東海道線早川駅 旅グルメ

5月末、東海道線早川駅。また新たな旅が、ここから始まる。今回は、目的地よりやりたいことで決まったこの旅。ついに叶うときが来る。その昂りを映すかのように、今日は久しぶりに気持ちのよい晴れ模様。

5月末晴れ空の早川漁港小田原漁港
今回の目的地は熱海。宿の送迎まではまだまだ時間があるため、小田原で相模湾の幸を食べてから向かうことに。これまで幾度となく訪れたことのある小田原ですが、この早川の漁港を知ったのは三十代になってから。思った以上の港感に、だいぶ遠くまで来たような感覚が。

5月末小田原早川漁村2階の海鮮丼屋海舟
駅から歩くこと5分足らず、お店の並ぶ一画へ。平日のまだ11時半過ぎですが、検索して出てくるような有名店はどこも順番待ち。すごい人気だなぁ。なんてのんびり眺めつつ、以前訪れておいしかった『海鮮丼屋海舟』へとお邪魔します。

5月末小田原早川漁港小田原早川漁村2階の海鮮丼屋海舟鯵フライ膳
食べ放題の浜焼きやお土産さんの入る、小田原早川漁村という施設の2階に位置するお店。入店時は先客2組でしたが、しばらくするうちにどんどんお客さんが増えいい時に入れたと胸をなでおろします。

冷たい瓶ビールで旅の幕開けを祝っていると、ほどなくして鯵フライ膳が運ばれてきます。これだよこれ、このきつね色の憎いヤツに逢いたくてわざわざ早川で降りたんだよ。

からりと揚がった衣にタルタルソースを適量付け、いざ待望のひと口。かりっさくっとした衣の食感、その下に隠されているのは肉厚な鯵のほっくり感。ふっくらほくほくの身からは鯵の濃い旨さが広がり、すかさずそこをご飯で追いかける。

続いては、しょう油を垂らして。僕はフライものをしょう油で食べるのが好きなのですが、鯵のフライはその中でも別格。タルタルでは見せぬ違った味わいが引き出され、甲乙つけがたい旨さにご飯がもう止まらない。

東京でも鯵フライは無くもないが、この厚さとなるとなかなか。その嬉しさにあっという間に半身1枚を平らげ、小田原名物かまぼこで小休止。やっぱり小田原のかまぼこは弾力があって旨い。そしてこれまた相模湾といえばのしらすも、ご飯に載せれば至福の味わい。

旨いよ、鯵フライは本当に旨いよ。刺身もたたきもなめろうも、干物も天ぷらもいいけれど。鯵という魚は、フライにした瞬間とてつもなく飛躍というか昇華する気がする。久々に再会できた旨さに食欲が爆発し、あっという間に完食してしまいます。

5月末小田原早川漁港真っ青な海に映える真っ白な小田原ちょうちん灯台
パン粉の衣をまとった鯵のポテンシャルにノックアウトされ、大満足でお店を後にすることに。小田原漁港の岸壁に沿ってぐるりと進んでゆくと、突端からはこの鮮烈な眺め。5月の爽快な空、それを溶かしこむ真っ青な海。そこに映えるは、小田原といえばの提灯を模した白い灯台。

5月末小田原早川漁港に置かれた蛸壺
灯台下暗し。小田原は城下ばかり行きがちだけれど、こうしてひと駅足を延ばすだけでこんなに長閑な漁港の情景が広がっているなんて。無造作に置かれた蛸壺に、改めて旅が始まったことを実感します。

5月末小田原早川漁港の駅TOTOCO小田原へと歩く道からは箱根山が海へと一気に落ち込む様子が見て取れる
頭上を通る西湘バイパスの迫力を感じつつ、海沿いをさらに南下。行く手には、海へと一気に落ち込む箱根の山。ここから真鶴半島を越えて熱海の先までは険しい地形が連続し、東海道線や新幹線はあの山腹をいくつものトンネルで抜けてゆく。

5月末小田原早川漁港青い海原と畜養いけす
箱根の山は天下の険。そんな歌詞を呟きつつ、鮮烈な青さを浴び歩く道。それにしても、こんなに気持ちよく晴れるのはどれくらいぶりだろうか。全身を海風に吹かれ爽快感に浸っていると、防波堤の内側にはなにやら生け簀が。ここへ獲れた地魚を入れて畜養し、水産物の安定供給を図っているのだそう。

5月末小田原早川漁港から15分ほど歩いて漁港の駅TOTOCO小田原へ
漁港からのんびり海を感じて歩くこと15分、『漁港の駅TOTOCO小田原』に到着。ここには海産物や加工品、お菓子やお酒といった神奈川の産品がずらり。ここで夜のお供を仕入れ、これからの2泊に備え万全を期すことに。

5月末鮮烈な青空の東海道線早川駅に入線するE231系熱海行き普通列車
漁港の駅で欲しいものを無事手に入れ、5分ほど歩いて再び早川駅へ。ここから東海道線に乗車し、終点の熱海を目指します。

5月末晴れ空の東海道線車窓に広がる鮮烈な青さの相模灘
熱海へ行くであろう人々で混雑していましたが、だいぶ後ろ寄りで待っていたため運よくボックス席を独り占め。進行方向左側に陣取れば、ここが関東東京の隣県であることを忘れさせるような雄大な眺めが。

5月末晴れ空の東海道線E231系車窓から眺める真っ青な相模湾
いつもの日常風景が広がる小田原までの区間とは打って変わって、早川からは一気に車窓が豊かさを増す東海道線。何度乗っても、この区間の絶景には言葉を失くしてしまう。

5月末晴れ空の東海道線E231系車窓から眺める熱海伊豆山温泉
根府川の手前からは、先ほど海辺から眺めた通りの複雑な地形へと突入。トンネルに出たり入ったりを繰り返し、その度ごとに車窓を過ぎ去る深い緑や青い海。そんなことを幾度か繰り返していると、東海道線は県境を越えいよいよ静岡へ。

何度も訪れてはいても、これまで個人的に泊まったことのない熱海。そしてこれから、2泊の非日常が待ってくれているはず。旅の高揚感は、必ずしも距離とは比例しない。いつも以上に胸の高鳴りを感じ、到着が今か今かと待たれるのでした。

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