港町の情緒を浴びつつ待つことしばし、『京福バス』の芦原温泉駅行きが到着。福井といえばの東尋坊を目指します。
ちなみに今回は、事前にアプリをダウンロードし『永平寺・丸岡城・東尋坊2日フリーきっぷ』のモバイルチケットを購入。出発前に買っておくことができ、乗り降りも運転手さんにスマホ画面を見せるだけ。便利な時代になったものです。
低い雲の広がる空、鈍い色をした日本海。東尋坊を訪ねるには、ある意味もってこいの空模様かもしれない。
三国港駅から海の広がる車窓を愛でること8分、東尋坊バス停に到着。そこから東尋坊までは、昭和の情緒を色濃く残す商店街を歩いてゆきます。由緒正しい海沿いの観光地の情景に、なんだかテンションが上がってしまう。
両脇に並ぶおいしそうな海産物を眺めつつ進み、ついに東尋坊に到着。もちろん脳内には、ジャッジャッジャ~ン⤵ジャッジャッジャ~ン⤴の旋律が。
ある一定以上の世代には分かる、火曜夜10時50分の世界観。岩場の先端で、誰かが自白していてもおかしくない光景。
厳美渓でも驚いたのですが、柵などは全くなく自然の造形そのままの状態。いや、これ、ちょっと怖いわ。そう腰が引けつつも、慎重に足場を選び降りてゆきます。
ひえっ!これはダメだ。ヘタレな僕は、これが限界。くらくらするような高度感と恐怖に、なんだかちょっと気持ち悪くなってきた。
ふと気を失い海へと呼ばれても困るので、断崖から離れて隣の岩場へ。柱状節理世界三大絶勝のひとつに数えられる東尋坊。ここからは、発達した見事な柱状節理がよく見えます。
ちなみにこの東尋坊、一説には坊と付く通り僧侶の名前が由来といわれています。この岩場で酒盛りをし、酔って眠りこけたところを仲間の僧侶に突き落とされ。うぁ、由来まで怖っ。
地中のマグマが地表近くへと上昇し、冷えて固まってできる柱状節理。それが長年の日本海の浸食を受け、地表へと姿を現しできた東尋坊。この圧倒的なスケールに、地球の生命力というものを感じずにはいられない。
本当は、すでに雨が降っている予報だった。でもこうして、何とか持ちこたえてくれている空模様。雨が降っていたら、到底岩場まで足を踏み入れられなかった。曇天の下屹立する断崖絶壁に、改めて自然の驚異を感じるのでした。
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