秋宮最寄りのバス停からスワンバスに乗ること30分ちょっと、上諏訪駅に到着。そういえば、前回ここに来たときはツーデーパス旅の時だっけ。もうあれから13年も経つのか。その時から旅の仕方もだいぶ変わりましたが、再びこうして降り立つことができ感慨もひとしお。
駅前に通るのは国道20号線、甲州街道。ここ上諏訪はその宿場町、そして城下町として栄えてきた町。いまもなお20号沿いには古き良き街並みが残されています。
様々な表情をした建築がずらりと並ぶ渋い街並み。それぞれが個性を競うかのように装飾されながらも、肩を寄せ合うようにして不思議な調和を見せています。
味わい深い街並みを進んでゆくと、ぽつんと残された看板建築が。建物の側面を見る限り、以前はきっと同じような建築が並んでいたことでしょう。そこに住まう大変さもあるでしょうが、古き良き建物はいつまでも残って欲しいと無責任な旅人は思ってしまうのです。
新旧、和洋。その折衷に彩られる街並みは、僕にとっての大好物。湖と温泉のイメージが強い上諏訪ですが、こんな情景があったなんて驚き。やっぱり旅先は、一度訪れたくらいで行った気になってはいけない。旅を重ねるごとに新たな発見がある。そんな旅の醍醐味を改めて噛みしめます。
そしてここからは、酒蔵が密集する魅惑のエリア。諏訪五蔵と呼ばれる5つの酒蔵が20号沿いに並んでいます。こちらは舞姫。折りしも空から舞う雪が冬の姫に思えるような、美しい蔵と名前。
続いて現れた渋い建物は麗人。昨日の夜、雪景色を愛でつつ飲んだ味わいが甦ります。
こちらは横笛。この諏訪五蔵、駅の観光案内所で2,000円の「ごくらくセット」を購入すれば試飲して回れるのだそう。今度は酒蔵巡り目当てで来なければ。また新たな宿題ができてしまいました。
どっしりとした木の風合いが印象的な本金。今日は時間の都合上飲み歩きは我慢ですが、もちろん今夜愉しんでやるつもりです。
甲州街道沿いに酒蔵が並ぶ、呑兵衛には堪らない一画。その終点にあるのが真澄。これまでも何度も飲んでいる、僕の好きなお酒。
古き良き看板建築から始まり、酒蔵がおいでおいでと誘う魅惑の街へ。駅からそれほど離れていないこのエリアで味わえる、ぎゅっとした凝縮感のある街歩き。いつも通る甲州街道の先に、こんな街があったなんて。そんな歩いて楽しい上諏訪巡りは、まだまだ続きます。
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