めくるめく感動海遊 ~西行き航路が呼んでいる 3日目 ④~ | 旅は未知連れ酔わな酒

めくるめく感動海遊 ~西行き航路が呼んでいる 3日目 ④~

10月下旬初めての北九州門司九州福岡側の関門トンネル人道入口 旅グルメ

はじめての門司港を大満喫し、名残惜しくも一旦九州を離れることに。これから向かうは、これまた人生初となる山口県。期待に胸を膨らませつつ、関門トンネル人道へ。

10月下旬初めての北九州門司九州側関門トンネル人道国道2号の標識
大きなエレベーターで降りてゆくと、地底に広がる広い空間。トンネルの入口に掲げられるのは、おにぎり型をした国道の標識。この上には国道2号の車道が走っており、その歩道部分としてこの人道も国道指定を受けています。

10月下旬初めての北九州門司関門トンネル人道を九州側から歩いてゆく
福岡と山口、そして九州と本州を結ぶトンネルの旅へいよいよ出発。全長780mあるトンネルは海峡深部に向け下っているので、ここからはまだ出口は見えません。

10月下旬初めての下関関門トンネル人道を歩いて生まれて初めての山口県へと入る
歩きはじめて5分ほど、ついに現れた県境。海面下58mを徒歩で渡り、生まれて初めての山口県入り。ちょっとこれは、特別な体験だ。

10月下旬初めての下関関門トンネル人道を歩いて九州から本州へ
福岡と山口の県境、すなわち九州と本州との境目。海峡越しに眺めたその距離感にも驚きだが、こんなちょっと歩いただけでその瞬間を迎えるだなんて。やっぱり旅して実体験してなんぼのものだな。

10月下旬初めての山口県下関関門トンネル人道を歩いて本州到達
のんびり歩いて10分ちょっと、ついにトンネルの出口へ。先ほどは北九州市門司区門司と掲げられていた住所も、当たり前ながら下関市みもすそ川町に変わっている。

10月下旬初めての山口県下関関門トンネル人道を歩いて県境を超え無事下関に到達
ふたたび大きなエレベーターに乗り、地上へ。福岡側の出入口は和布刈山腹の静かな場所にあるのに対し、山口側は海に面した国道9号の脇に出入口が。出た瞬間ぱっと開ける眺望が、旅の新たな展開を感じさせる。

10月下旬初めての山口県下関壇ノ浦古戦場
国道を渡った海側に広がるのは、みもすそ川公園。源平合戦最後の戦いである壇ノ浦を望むこの場所には、源義経と平知盛の像が建てられています。

10月下旬初めての山口県下関みもすそ川公園の大砲の前をゆっくりと航行する貨物船
ここ壇ノ浦は、幕末にも歴史の舞台に。下関戦争により、長州藩によりこの地に設けられた砲台。そのレプリカの前を、ゆっくりと航行してゆく貨物船。日本と海外を結ぶ船が、幾多も行き交う関門海峡。当時の人々は、こんな姿を想像しただろうか。

10月下旬初めての山口県下関御裳川バス停からサンデン交通バスに乗車し城下町長府を目指す
それにしても、ちょっとばかり時間が危ない。時刻はすでに13時過ぎ、早くしないと昼食のラストオーダーになってしまう。ということで御裳川バス停から『サンデン交通』のバスに乗車し、次なる目的地へと急ぎます。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府忌宮神社鳥居
海沿いの道をバスに揺られること約10分、城下町長府で下車。国道からまっすぐのびる道を歩いてゆくと、正面には鳥居が。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府忌宮神社奇祭数方庭祭の行われる鬼石
この地で1,800年もの歴史を持つという、長門国二宮の忌宮神社。毎年8月には、一週間にわたり毎夜この鬼石のまわりを踊り舞う数方庭祭という奇祭が行われるそう。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府を見守り続けてきた忌宮神社にお参りを
193年にこの地に仮の皇居が置かれ、それ以降国府や長州藩支藩の城下町として歩んできた長府。その歴史を見守りつづけてきたお社に、こうして初めて訪れることのできたお礼を伝えます。

10月下旬初めての山口県下関市城下町長府忌宮神社に隣接する宮の内茶寮
お参りを終え、お昼を食べるため『宮の内茶寮』へ。神社の境内にあり、庭園に面した静かな空間が広がります。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府忌宮神社境内の宮の内茶寮瓦そば御膳
そういえば、今朝資さんうどんを出てからずっと歩きっぱなしだった。そんな乾いた体に冷たいビールを補給していると、お待ちかねの瓦そば御膳が運ばれてきます。

小鉢には、湯引きしたふくの酢味噌がけ。火が通りぷりっと凝縮された白身の旨味、その淡白な滋味を彩る酢味噌の塩梅が堪らない。かんぱちや鯛のお刺身はこりっこりの新鮮さで、しょっぱなから海に囲まれた下関の味に圧倒される。

さっくり揚げられた天ぷらは、抹茶塩も良いが西日本らしい淡口の天つゆもまたぴったり。食べ進めてゆくと、一番下には隠れるようにしてふくの天ぷらが。ふっくらと弾力の両立した食感、その身に宿る上品な旨味にため息が出る。

そして念願の瓦そばを。熱した瓦に茶そばと甘辛い牛肉や錦糸卵を載せ、焼いて食べる山口の名物料理。瓦に接した茶そばはかりっと香ばしさが広がり、なんとも不思議な感覚。そばつゆにレモン、もみじおろしが好相性で、日本そばを焼くという初体験の味に出逢えて大満足。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府瓦そばを堪能しいざ城下町歩きへ
単品ではなく、ちょっと奮発して御膳にして大正解だったな。人生初の山口の味にすっかり満たされ、城下町散策へと繰り出します。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府に残された石垣と練塀
長府藩の城下町であった長府。この一帯には石積みと練塀が多く残されており、藩政時代の空気感が伝わってくるよう。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府時が止まったかのような情緒をもつ横枕小路
角を曲がれば、両側に迫りくる練塀。かつてこの小路を、お侍が歩いていたのだろうか。ここだけ時が止まったかのような深い情緒が、そんな想像を掻きたてる。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府に残る長屋門
気の向くまま、足の向くままのんびり歩く城下町。角を曲がれば、またあらたな表情が顔を出す。そんな自由な散策を彩る、時代を感じさせる長屋門。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府練塀や重厚な門が続く味わい深い町並み
色づきはじめた木々、西日の温もりのここちよさ。木と土の風合いが歴史を思わせる小路を包む、どこまでもおだやかな秋の気配。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府情緒深い練塀の小路
進むごとに、豊かな表情を魅せる町並み。これまで訪れた城下町ともまた違った趣に、ついに山口へと来られたという実感を噛みしめる。

10月下旬初めての山口県下関城下町長府長府藩侍屋敷長屋
門司から海底を歩き、壇ノ浦から上陸し城下町長府へ。歴史の薫る景観や瓦そばとの出逢いに、はやくも念願の山口県を満喫するのでした。

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