ホテルが11時チェックアウトだったのでのんびりし、翌日はお昼ご飯からスタート。これが仙台最後の食事、ということで、やっぱり牛たんにしました。選んだのは、仙台駅ビルの牛たん通りにある、『喜助』。こちらも有名店で、お昼時ともあり店内は混雑しています。
べこ政宗の牛たんが脂の載った柔らかいタイプとすれば、こちらはしっかりガッツリとした、肉らしいタイプの牛たん。同じタンでも、こう違いが出るのが面白いところ。
サクッと程よい歯ごたえのある厚めの牛たんには旨味がぎっしり詰まっており、麦ご飯との相性も抜群。思わずご飯をお替りしてしまいました。
どうして東京ではこんなに美味しい牛たんを食べられないのでしょうか。焼肉屋で食べる牛たんとは全くの別物。この美味しさを知ってしまうと、東京でタンを食べる気になりません。
仙台から仙石線に乗って、松島へと移動。思ったよりも近く、驚きました。駅名標には美しい松島湾の写真が。
駅から歩いて10分足らずで、日本三景の一つ、松島に到着。ここを訪れるのは、かれこれ20年振り位でしょうか。小学生の時に来た以来です。
島まるまる一つを使って建てられているお寺、五大堂にお参り。潮風を浴びながらのお参りはとても気持ちがいい。
降り注ぐ太陽の下、のんびり海岸を散策。そこで見つけた『げんぞう』で、焼きガキを食べることに。1つ200円という安さだったので、正直全く期待していませんでした。
ですが、カキは注文を受けてから焼いてくれ、蓋を開ければこの身の大きさ。これが1つ200円なんて、あり得ないほどの安さ。
丁度良く蒸し焼きにされ、プリッとなった身を口に運べば、カキの濃厚な旨味と絶妙な海水の塩加減が溢れんばかりに広がります。カキは生でももちろん美味しいですが、焼いても絶品。今まで以上にカキを好きになってしまいます。
せっかく松島まで来たのだから、と『遊覧船』に乗ることに。潮風の心地いい、40分の船旅です。
いざ出航。どこまでも晴れ渡る空と爽やかな海風に当たれば、今が梅雨時であることをすっかり忘れてしまいます。時期が時期だけに、これだけ晴れてくれるとは思ってもいなかったので、否が応にもテンションが上がります。
出航するや否や、かもめが船を追いかけてきます。このようにカッパえびせんをかもめにあげるのがこの船の名物のようで、たくさんのかもめがえびせん欲しさに付いてきます。
手に持って待っていると、器用に咥えて持って行きます。たまに下手くそがいて指をパクリとされますが、それもご愛嬌。
この旅一番のお気に入りの一枚。こうやって青空を悠々自適に飛ぶ鳥の姿を見ると、一度鳥になって自由に大空を飛んでみたい、と想像してしまいます。
松島湾には奇岩が多く浮かび、ずっと眺めていても飽きることがありません。それにしても、一見土も無さそうな岩に、よく松が根付いたものです。白い岩と青々と茂る松が不思議な景色を形作っています。
抜けるような青空と広がる海。本当に気持ちがいい。正直、小さい頃に来たときは、松島のどこが絶景なのか分かりませんでした。海は茶色いし、島が浮いているだけだし。
ですが、大人になりいろいろなところへ旅するようになった今、やっとこの美しさがわかるようになった気がします。海の色は汚れているのではなく、栄養の豊富な豊かな海の証。ここでおいしいカキが育つのです。
そして、浸食によって作られた奇岩の数々と、それを彩る松。日本三景として数えられるだけあり、唯一無二の景色が、ここには広がっています。来て良かった。僕の松島のイメージを塗り替えることができました。
船は奇岩の並ぶ松島を抜け、塩釜港へと入っていきます。そこに広がる広大な魚市場。塩釜といえばやっぱり美味しい魚のイメージですが、早朝にはきっとたくさんの新鮮な魚が並んでいることでしょう。
船にのんびり揺られること40分、塩釜港に到着。心まで晴れ渡るようないい船旅でした。
ここから仙石線に乗って仙台へ戻り、お土産を買って新幹線で東京へ。1泊2日の弾丸ツアーでしたが、グルメあり、お酒あり、絶景ありの濃い旅行となりました。
ひとり旅もいいですが、みんなで行く旅行もやっぱり楽しい。こんな仲間がいることがありがたいと再確認した、そんな旅行でした。
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