消えゆく吉祥寺の記憶 | 旅は未知連れ酔わな酒

消えゆく吉祥寺の記憶

吉祥寺ユザワヤ(旧ターミナルエコー) その他

2010年春、吉祥寺は大きな変化を迎えようとしています。普段は日記的記事を書かない僕ですが、どうか吉祥寺の記憶を留めておきたく、今回書くことにしました。

手作りの殿堂、ユザワヤ。もうすでに移転し、閉店となっています。その昔、このビルはターミナルエコーという名の駅ビルでした。僕の本当に小さい頃にはすでに廃墟化し、ものすごく怖かったのを覚えています。

ロンロンの地下と繋がっていた、啓文堂書店のあったところには、シヅオカヤというスーパーがあり、何度か母やばあちゃんに連れられ入ったことがありました。

明るいロンロンとは対照的に、その奥にあるそのスーパーは異様に暗く、行くのが本当に嫌だったのを今でも鮮明に思い出します。

でも、いまではそれもいい思い出。このビルは取り壊され、新しい京王の駅ビルになる予定。今まで京王のターミナルであったわりには京王色のほとんどない吉祥寺に、あたらしく京王の顔ができるのでしょうか。

在りし日の吉祥寺伊勢丹

続いて伊勢丹吉祥寺店。こちらもまもなく、長い歴史に幕を下ろします。小さい頃からここには何度も来ており、エントランス近くの噴水を飽きずに眺めていたのを思い出します。

以前は、吉祥寺のデパートは活き活きしていました。東急、近鉄、伊勢丹、丸井、パルコ。それぞれターゲットが違ったので、どこもかしこも混雑していました。

それが近鉄が閉店し三越に、それも撤退し、とうとう伊勢丹まで。この不況には勝てないのでしょうが、吉祥寺から伊勢丹が無くなるなんて、今でも想像できません。

在りし日の吉祥寺ロンロン

そして、吉祥寺の顔とも言える、吉祥寺ロンロン。こちらは無くなりはしませんが、まもなくアトレと名を変えられてしまいます。

僕の吉祥寺での思い出には、必ずロンロンの姿が。お昼を食べるのもここ、子供向けのゲームセンターで十円ゲームをしたのもここ、ジューサーから注がれる生ジュースを飲みながら、噴水をおよぐ鯉を眺めて楽しんだのも、全部、全部ここ。

その時とは姿は変われど、ここロンロンには、両親からじいちゃんばあちゃん、おじちゃんおばちゃんまで、みんなとの思い出が全部詰まっているというのに。

何故こんなにも市民に浸透しているロンロンという名前を、今更変える必要があるのか。ロンロンのない吉祥寺なんて吉祥寺じゃない。そう声を大にして言いたい。

この3施設が姿を変えれば、吉祥寺は一変するでしょう。吉祥寺はずっと進化を続けているからこそ、住みたい街という地位を不動のものにしているのでしょう。

ただ、今回は今までと明らかに違う。こんな大きな店舗が一気に3つも無くなってしまうなんて。

新しくなった吉祥寺は、きっとまた違う良さがあるはず。そう思いたい。でも、なんだか僕の思い出がごっそり持っていかれた、そんな虚しさは埋めることができません。

三鷹で生まれた僕にとって、吉祥寺は切っても切れない場所。今でも頻繁に行く、僕の故郷。そんな吉祥寺が消えてしまう前に、この思い出を残しておきたい。そんな気持ちで書いてみました。

コメント

  1. hisa より:

    はじめまして
    レシピブログでは時々お邪魔していたのですが、ブログお引越しの記事からこちらの記事にたどり着きました。
    私も、子供の頃、吉祥寺がメイン駅でしたのでとても懐かしく拝見しました。
    (住所は三鷹市でしたが)
    ロンロン、懐かしいですね~
    吉祥寺もずいぶん様変わりするんですね。
    時代の移り変わりは仕方ありませんね。
    私も年をとりましたし・・^^

    旅とグルメは私も大好きですので、また時々お邪魔したいと思います。
    よろしくお願いいたします

    • shimachu より:

      hisaさんはじめまして!コメントありがとうございます!

      三鷹市にお住まいになっていたのですね。

      僕も生まれが三鷹でしたので、
      吉祥寺には物心つく前からお世話になっていました。

      時代のニーズに街が合っていかないと寂れてしまうので、
      街の変貌は仕方ないのでしょうが、
      当時のあの3施設消滅はあまりに淋しく、
      この記事を書きました。

      吉祥寺は街の様子も歩いている人もだいぶ変わってしまいました。
      機会があれば一度遊びに行かれてみてください。

      マイペースで更新しているこんなブログですが、
      また遊びに来ていただけるととても嬉しいです♪
      今後ともよろしくお願いいたします!

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