貴婦人に逢いに ~森と水とロマンの旅 2日目 ②~

会津若松駅C57正面

そしていよいよ今回のメイン、SLの登場です!!!テンション上がっちゃうよなぁ。

今回乗車するのは、「C57 180」。昭和21年生まれの62歳です。

機関車の形式のうち、アルファベット部分は動輪の数を表しています。

Cは3対、Dは4対といった具合に、Aから順番に1対2対3対と数えていきます。だから有名なD51は4対ですね。

c57動輪

このC57は動輪の直径が国内SLでは最大となっています。

動輪の直径が大きくなるほど高速運転向きとなり、逆に動輪の数が増えるほど馬力が大きくなり、峠越えや貨物列車の牽引に向くとされます。

去年は全般検査(部品をばらして細部まで点検すること)をしたばかりだったので、金属的な輝きが美しかったのを覚えています。

それから1年経ち、機械油が鉄に浸み込みいい具合に鈍い輝きをはなっています。この動輪で僕らを新潟まで頑張って連れて行ってくれるのです。

c57空気圧縮機

動輪の横についているこの機械が「空気圧縮機」。蒸気の力でピストンを動かし、ブレーキなどに使う圧縮空気を作っています。丁寧に磨かれた部品と金線が美しい。

そのほかにも屋根部分には蒸気タービン発電機も搭載されており、SL運行に欠かせない圧縮空気や電気を蒸気の力で作り出しています。SLって、本当に蒸気の力だけで運行するんですね。

c57煙突と黒煙

煙突から真っ黒い煙を吐き出し、これから向かう新潟への山越えへ準備を整えています。

Co2削減が取り沙汰されている現代ですが、この古きよきSL文化だけは非難の対象にならないようにと願わずにはいられません。

汽笛一声新橋を、初めて日本に鉄道が通った明治時代から戦後しばらくまで、我が国の鉄道はSLによって支えられ、進化してきました。

今では世界でトップクラスの鉄道大国です。通勤ラッシュを見てみれば一目瞭然。鉄道がなければ今の生活はなりたちません。

SLは、そんな無くてはならない鉄道を造り上げた生き証人であり、立派な産業遺産、近代化遺産です。

老朽化も進みますが、できるだけ長く生きたSLの姿を見せて欲しいものです。

c57運転台

これが運転台です。内部は配管や計器類が所狭しと設置されており、燃焼室の炎の熱気でめちゃくちゃ熱い。そんな中で機関士さんは運転をしなければなりません。

ドアや窓も無いので、トンネルに入れば煙や煤が容赦なく襲ってくることでしょう。昔はこれが当たり前だったんですよね。大変だぁ。

c57を後方から

今回のタイトルにもちゃんと理由があるんですよ!C57は別名貴婦人と呼ばれています。

他の機関車よりボイラ(SLの筒状の部分)が細くスマートに見えるため、この愛称がつきました。(一部では戦前型のみを指すという意見もあるようです。)

僕はこの角度から見るSLが好き。メカっぽさがたまりません。

c57炭水車

暗くてちょっと見づらいかもしれませんが、写真は「炭水車」、水と石炭を積む部分です。

小型のSLは機関車本体に水と石炭を積んでいるので長距離運行や駅間距離の長いところの運行には向きません。

C57は炭水車を機関車後部に連結しているので、給水の頻度が少なくて済み、長距離運行に適しています。

C57はその使い勝手の良いサイズや高速性などから、日本各地で活躍していました。

12系客車とオコジョ

今回乗車する列車は、磐越西線を走ることから「ばんえつ物語号」と名づけられています。

その磐越西線は阿賀川(新潟県に入ると阿賀野川)沿いを走るため、「森と水とロマンの鉄道」と呼ばれています。

客車には沿線に生息するオコジョのかわいいエンブレムがついています。オコジョはSLのヘッドマークにも登場します。

ばんえつ物語号車内

車内は去年SLの全般検査に合わせ改造されたばかりで、大正ロマン風の座席になっています。

それ以前は昔ながらのボックスシートだったので、すわり心地は飛躍的によくなりました。

これなら新潟までの3時間35分も辛くはありません。トンネルに入ると電球色の照明がいい雰囲気を醸し出します。

ばんえつ物語号ラウンジカー

編成中央にはラウンジカーが連結されており、広い窓から阿賀川の景色を眺めることができます。ここでは日替わりで押し花などのイベントも開催しています。

貴婦人に逢いに~森と水とロマンの旅~
c57動輪
2008.6 福島/新潟
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