濃厚チカラ湯、ほくほく泉。~秋のはじまり松之山 1日目 ②~ | 旅は未知連れ酔わな酒

濃厚チカラ湯、ほくほく泉。~秋のはじまり松之山 1日目 ②~

10月上旬初秋のまつだい駅 旅の宿

ローカル線とは思えぬ高規格の線路をかっ飛ばすこと25分、今宵の宿の最寄りであるまつだい駅に到着。駅前には、ほくほく線発祥の地と書かれた立派な石碑が。戦前、ここ松代に端を発した鉄道誘致計画は、長い歳月をかけ1997年にほくほく線として日の目を見ることとなりました。

10月上旬初秋の松之山温泉凌雲閣昭和13年建築国の登録有形文化財の渋い本館
事前にお願いしていた送迎車に乗り換え走ること約15分、今回の旅を動機づけた宿である『凌雲閣』に到着。宿を探していた時に僕の心を射止めた本館が、期待通りの渋い佇まいを漂わせてお出迎え。

10月上旬初秋の松之山温泉凌雲閣シンプルながら趣向が凝らされていることが伝わる本館2階客室
昭和13年に、群馬から宮大工を呼び寄せて建てられたという本館。国の登録有形文化財にも指定されているこの建物は、内部もそれは重厚かつ贅沢な造り。

本館は2階と3階で料金が違っており、3階のほうがお高め。宮大工にひとり一室担当させ技術を競わせたという3階客室は、写真で見てもどれも趣向が凝らされまさに文化財そのもの。

予約直前まで2階と3階とを迷いましたが、今回はお財布と相談して2階を予約。普通の和室だろうと部屋へと入ってみると、そこには王道の造りながら歴史を感じさせる落ち着きある和の空間が。緩い勾配を描く舟形天井、きらきらと美しい綿壁。ここに2泊なんて、贅沢そのもの。

10月上旬初秋の松之山温泉凌雲閣客室から望む越後の美しい田園風景
窓の外には、刈り取られた田んぼと森の広がる初秋の情景。山あり、谷あり、棚田あり。まるでジオラマのような長閑な光景は、越後の秋のはじまりというものを具現化したかのよう。

10月上旬初秋の松之山温泉凌雲閣日本三大薬湯にも数えられる松之山温泉の大浴場
この宿を見つけたきっかけは歴史ある本館ですが、これまた個性的であるという温泉に逢いたく宿泊を決定。早速浴衣に着替え大浴場へと向かえば、早くも湯の香が鼻をくすぐります。

脱衣所から浴室へと入れば、瞬間的に包まれる独特の香り。石油と薬品が混ざったような、文字であらわすには難しい個性的な香りに満ちています。そしてまた、湯の色も個性的。薄く濁ったうぐいす色のお湯が満たされています。

ここ凌雲閣は温泉街から少し離れた場所に位置し、男女入れ替え制の大浴場と中浴場には共同源泉ではなく自家源泉の鏡の湯が使用されています。

その成分の濃さから、日本三大薬湯にも数えられる松之山温泉。掛け湯をして浸かってみると、まぁずっしりくる浴感だこと。刺激が強いとか肌あたりがきついというのではないのですが、全身を包み込むような力というものを感じます。

古代の海水が地中に閉じ込められ生まれたというこのお湯は、塩分濃度が非常に高く湯上りもしばらく汗が引かないほど。発汗作用と温泉成分のおかげか、汗が引いた後はしっとりつるすべ肌になっています。

10月上旬初秋の松之山温泉凌雲閣重厚な和室で味わう湯上りのビール
いやぁ、すげぇや。強烈というわけではなく、穏やかながら体の芯へとじんわり、ずっしりと沁みるようなお湯。その火照りを感じつつ重厚な雰囲気漂う広縁でビールを飲めば、これ以上の贅沢はないとすら思えてしまう。

10月上旬初秋の松之山温泉凌雲閣お茶菓子には新潟名物笹団子
冷たいビールに食欲が刺激され、お茶菓子として置かれていた新潟名物の笹団子に手を伸ばします。本物の笹だからこその良い香り、もっちりとした中にもコシを感じる旨い団子。あんこの甘さが丁度よいのも嬉しいところ。

10月上旬初秋の松之山温泉凌雲閣電気も点けず湯上りのひとときを味わう。
久しぶりに来たけど、新潟いいところだな。東京から乗り換え1回、2時間ちょっとでこんな力強い湯の湧く山里に来られるなんて。

昭和の美意識の詰まった空間、そこで味わう濃厚な湯力。早くも連泊を決めて正解だったと、湯とビールの余韻に微睡みつつひとりニヤニヤしてしまうのでした。

★凌雲閣のプランを探す
じゃらん/楽天/るるぶ

コメント

タイトルとURLをコピーしました