湯癒逸無二の山形へ ~陸羽仙山、時空旅。3日目 ②~ | 旅は未知連れ酔わな酒

湯癒逸無二の山形へ ~陸羽仙山、時空旅。3日目 ②~

10月中旬初秋の瀬見温泉駅陸羽東線キハ110普通列車新庄行き 旅行記

初秋のぽかぽかとした陽射しを浴びつつのんびり待つことしばし、2両編成の新庄行き列車が入線。それにしても、何度見てもキハ110はカッコいい。なかなか乗るのが難しい路線を走っているため、僕にとってはいつも貴重な体験。

10月中旬初秋の陸羽東線キハ110車窓から見送る瀬見温泉山形県最古の旅館建築喜至楼
進行方向左側のボックス席に座ると同時に、エンジンを高鳴らせ列車は出発。ディーゼルカーのゆったりとした加速に身を任せていると、程なくしてあの赤い大屋根が目に映る。

喜至楼、今回も素晴らしい時間を本当にありがとう。去りゆく姿を目で追い、感謝といつまでも在り続けてほしいという願いを託します。

10月中旬初秋の陸羽東線キハ110車窓を彩る秋景色
初秋の彩に染まる、ローカル線の車窓。足元に感じるディーゼルの唸りが、旅情をより一層掻き立てる。秋の汽車旅ならではの郷愁に、今はひとり静かに身を置いていたい。

10月中旬初秋の新庄駅
僕の愛するキハ110に揺られること20分ちょっと、あっという間に新庄駅に到着。乗り換えの列車まではまだ時間があるため、併設する交流センターゆめりあに行ってみることに。

10月中旬初秋の新庄駅ゆめりあ鉄道ギャラリーに展示された蒸気機関車D51
中へと入ると、以前は最上の自然を体験できるスペースだった場所が鉄道ギャラリーに模様替え。入口ではD51の模型が出迎え、早くも鉄ちゃん心がくすぐられる。

10月中旬初秋の新庄駅ゆめりあ鉄道ギャラリーにずらりと展示された東北路を駆けた列車たち
壁一面にずらりと並ぶ写真たち。山形を中心に東北路を駆け抜けた列車がたくさん展示されており、気をつけないと次の列車を逃してしまいそう。

10月中旬初秋の新庄駅ゆめりあ鉄道ギャラリーに展示された初代山形新幹線400系つばさ
国鉄時代から現在まで様々な車両が並ぶ中で、ひときわ目を引く400系つばさ。この車両が登場した時の衝撃を、今でも忘れることができない。

新在直通という画期的な運転方法もさることながら、当時は白に青か白に緑しかなかった新幹線の中でこのシルバーのボディーは鮮烈すぎた。デビューしてから33年経っても、このデザインの秀逸さは色褪せない。

10月中旬初秋の新庄駅ゆめりあ鉄道ギャラリーに並ぶ陸羽東線沿線の風景が再現されたジオラマ
館内には、地元の高校生が作成したという巨大なジオラマが。新庄市、最上町、戸沢村と、陸羽東線・西線の沿線風景が見事に再現されています。

10月中旬初秋の新庄駅ゆめりあ鉄道ギャラリー最上町のジオラマに再現された喜至楼
最上町のジオラマを覗いてみると、模型でも存在感を示す喜至楼の姿が。本館のみならず別館、そして半円形のホールまで再現され、なんとなく嬉しくなってしまう。

10月中旬初秋の新庄駅奥羽本線山形線山形行き701系普通列車
思いがけず濃い鉄体験に浸り、ニヤニヤしながらホームへと向かいます。程なくして、奥羽本線の山形行き普通列車が入線。東北といえばのいつもの701系ですが、新幹線と共に走るため幅の広い標準軌用の台車を履いています。

10月中旬初秋の奥羽本線山形線大きな701系車窓を染める銀色のすすき
701系の大きな窓いっぱいにすすきが流れ、銀色に輝く秋の車窓。新庄発車後は長閑さが漂っていた車内も、地元の人や沿線の温泉帰りと思われる人でいつしか賑やかに。

10月中旬初秋の仙山線羽前千歳駅に入線するE721系仙台行き普通列車
初めての山形線普通列車に揺られること1時間5分、乗り換え地点である羽前千歳に到着。ここから仙山線に乗車し、再び奥羽山脈の懐を目指します。

10月中旬初秋の山寺駅ホームから見上げる山寺の全景
こちらもこの区間は初乗車。平地を出たと思ったら、結構な勾配を登ってゆく仙山線。たった10分ちょっとで、この山深さまで到達。

ホームから望むのは、かの有名な山寺。山を覆う深い緑、その合間に顔を出す巨岩。そのはるか上の方に見える、点在する建物。これからあそこまで登るのか。目の当たりにする高さに気圧されつつ、石段に挑む心の準備をするのでした。

湯癒逸無二の山形へ ~陸羽仙山、時空旅。~
10月中旬初秋の瀬見温泉山形県最古の旅館建築喜至楼本館101号室建具とは思えぬ美しさの鯉の滝登りの彫刻
2023.10 山形/宮城
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●1日目(東京⇒大崎⇒瀬見温泉)
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●2日目(瀬見温泉滞在)
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●3日目(瀬見温泉⇒山寺⇒仙台⇒東京)
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