津川駅を出発し、僕も給水。ということで、車内の売店で「エチゴビール」を購入。地ビールらしいコクのある、フルーティーなビールです。
そろそろ行程も終盤へと差し掛かります。新潟らしい田んぼの脇を、黒煙を吐きながら山を駆け下ります。
新潟平野へと降りると、一面の田んぼが迎えてくれます。本当に広い。米処ですね。
そして水田を照らす夕日。日本の原風景そのものです。田植えしてまだ日の経っていない田んぼがきらきらと輝きます。
この先新津駅に到着する前、小学校の横を通過するときに長い汽笛を鳴らします。この小学校は、C57 180が現役を引退した後、ずっと大事に保管されていた場所です。
新津は昔からの鉄道の町でSLに対しとても愛着があったのでしょう。校庭まで引込み線をつくり、自力で回送したあと火を落としたそうです。
蒸気の圧力が下がるまで、何度も何度も汽笛を鳴らしたそうで、最後は静かに眠りにつくようだったといいます。
その後屋根付きの保存スペースで、生徒や地域の方に大事に手入れをされながら保管されていました。
時は流れ、各地でSLの復活運転が行われるようになると、新津市民から「我が町にもSLを」との復活の声が上がりました。ですが一度引退したSL復活させるためには莫大な費用がかかります。
そこで市民がオレンジカードを買ってその費用の半分を負担したそうです。みんなに大事に保管されていたことが功を奏し、復活にかかる費用は、当初予定していた金額の半分で済んだそうです。
そんな新津の方々の熱意が、C57 180を生き返らせました。小学校の横を通るときの汽笛は、「また走ることができてとっても嬉しいよ!みんな本当にありがとう!」と言っている様に聞こえてなりません。思わず目頭が熱くなってしまいます。
会津若松から120キロ以上の道のりを、水と石炭だけの力で3時間35分かけてSLは力走しました。そんなSLともお別れです。新潟駅に到着しました。
新潟で夕食をとることに。写真は刺身の盛り合わせ、1000円。5種類の盛り合わせで、そのボリュームの多さに驚き。特に白身が新鮮で歯ごたえも良く、東京だったら間違いなく1000円では食べられないお得メニュー。
その他に新潟の郷土料理「のっぺ」(根菜やこんにゃくの薄味煮もの)等をつまみに、新潟の「緑川 純米」を楽しみました。
ここは新潟名物の「へぎそば」もいただけるのですが、どの料理もボリュームがあり、今回は泣く泣く断念する結果となってしまいました。
楽しい時間はあっという間に終わってしまうもので、もう帰京しなければならない時間となってしまいました。最終の東京行き、Maxとき号に乗車し帰路へと就きました。
去年初めて、憧れだったばんえつ物語号に乗ってから、すっかりハマってしまいました。
今回の旅行では、会津若松のうなぎに新潟のへぎそばなど、食べられなかったものもありました。その宿題を片付けるために、来年も絶対にまた乗りに行かなきゃいけませんね。
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