晩秋しみじみ信濃路へ ~紅葉と翡翠に染まる旅1日目 ⑤~ | 旅は未知連れ酔わな酒

晩秋しみじみ信濃路へ ~紅葉と翡翠に染まる旅1日目 ⑤~

11月中旬秋晴れの長野電鉄湯田中駅 旅行記

長野駅からゆけむり号に揺られること約45分、志賀高原の玄関口である湯田中駅に到着。渋い佇まいの駅舎と構内に流れる美わしの志賀高原の歌声に迎えられ、自ずと心は高原色に染まるよう。

11月中旬湯田中駅キップを買い長電バス白根火山線ほたる温泉行きに乗車
駅に隣接するこれまた渋いバスの窓口で切符を買い、『長電バス』の白根火山線に乗り込みます。これから向かうは、志賀高原。11年前に通ったときの高原感溢れる車窓の記憶が甦り、この先出逢うであろう雄大な眺めへの期待に胸が高鳴ります。

11月中旬秋の信州長電バス車窓に広がる秋の田園風景
バスは湯田中、安代、渋と続く温泉場を抜け、横湯川に別れを告げ急坂を登ります。ここから先は11年ぶりに走る道。グッと高度感を増した道沿いには、刈り取りを終え晩秋の気配に染まる田園風景が広がります。

11月中旬秋の志賀草津高原ルート長電バスは高原を目指し高度を上げる
人の営みの証である田畑もいつしか終わり、一段と険しさを増す国道292号線。ループ橋やカーブを越えるごとに近くなりゆく稜線の姿が、高原道路を走っているという実感を一層強めてくれるよう。

11月中旬秋の志賀草津高原ルート長電バス車窓に流れる秋色の落葉松
いつしか深い樹林帯を抜け、葉を落としつつある落葉松が車窓を流れるように。高原に一足早く次の季節が訪れようかというこの時期、道端を染める落ち葉の中にはすでに冬の気配がちらほらと目立ち始めます。

11月中旬長電バス白根火山線車窓に広がる秋の雄大な景色
バスはさらに登り続け、いよいよ空との近さを感じる高度に。雲ひとつない秋空と、遠くに霞む青い山並み。胸のすくような眺めというものを体現したかのような光景は、まさに圧巻のひと言。

11月中旬志賀草津高原ルート山肌を染める雪
志賀草津高原ルートの異名を持つ国道292号線。その雄大な車窓に心酔していると、より一層冬の足音が色濃く感じられるように。南北に長く、そして天地に厚みのある日本列島。四季の移ろいが立体的に行われている様に、思わず息を呑んでしまう。

11月中旬長電バス車窓から望む蓮池
道沿いにホテルが現れはじめ、バスは志賀高原山の駅に到着。白樺の姿を映す蓮池には、驚くことに薄氷が。古くから愛されているウィンタースポーツの本場は、早くも冬支度を始めているようです。

11月中旬長電バス車窓から望む鏡のような木戸池
蓮池に別れを告げ、さらに山の奥へ。より一層深まる高原らしい空気感を満喫していると、車窓には鏡のような美しさを湛える木戸池が。美わしの志賀高原。その通りの目くるめく車窓に、ここまで来て良かったと素直に思えてしまう。

11月中旬白樺と笹の続く志賀草津高原ルート
標高を増すごとに木々が減り、いよいよ白樺と落葉松、そして一面の笹が占める世界に。1年の半分を雪に覆われる高原は、まもなくやってくるその時を静かに待っているかのよう。

11月中旬長電バス白根火山線車窓を染める白樺林
湯田中から高原道路を駆けるバス。その車窓は、単なる宿への移動というより、もはや爽快な山岳ドライブ。高鳴るエンジンの唸りに比例するかのように、自分の心も昂ってゆく。

大きな窓一杯を染める、一面の白樺林。流れゆく白い波に誘われ、いつしか心の中に美わしの志賀高原が流れ始めるのでした。

晩秋しみじみ信濃路へ ~紅葉と翡翠に染まる旅~
秋色の風情にあふれる善光寺
2020.11 長野
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●1日目(東京⇒長野⇒熊の湯)
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2日目(熊の湯滞在)
3日目(熊の湯滞在)
●4日目(熊の湯⇒小布施⇒須坂⇒長野⇒東京)
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