あおに焦がれてこがされて ~禁断のやいま時間 8日目 ②~ | 旅は未知連れ酔わな酒

あおに焦がれてこがされて ~禁断のやいま時間 8日目 ②~

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ沖縄県道79号石垣港伊原間線駐車場から望む壮絶なあおさの川平湾 旅の宿

どこまでも穏やかな空気に包まれる底地ビーチを後にし、そろそろお昼を食べに行くことに。来た道を引き返し、県道79号線を米原方面へと走ります。

その途中、どうしても立ち寄りたい場所が。去年偶然通りかかって見つけた、小さな駐車場。ここからは、ご覧のとおり川平湾を一望のもとに収めることが。風にそよぐ若いさとうきび、南国を思わせる濃い緑。その先に広がるのは、あり得ない色をしたあおい海。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ沖縄県道79号石垣港伊原間線を山原目指して快走
有名な川平公園の展望台から眺める景色もさることながら、あのパーキングから望む絶景は別格だと思う。今年の川平湾のあおさを眼にこころに刻み込み、山原地区を目指して快走を続けます。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ川平山原ポーザーおばさんの食卓の斜向かいに建つcarib cafe カリブカフェ
川平湾を望むパーキングから吉原を抜け進んでゆくと、すぐに山原の集落へ。東運輸の定期観光バスが立ち寄るポーザーおばさんの食卓の斜向かい、海側に建つ『carib cafe』へとお邪魔します。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ川平山原地区のカリブカフェcaribcafeから望む碧い海
窓の外にはこの景色。涼しい店内でお水を飲みつつ、ぼんやりと眺める海。考えてはいけないと思いつつも、こんな暮らし方もきっとあるんだよなと頭をよぎる。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ川平山原カリブカフェcaribcafeハンバーグプレートランチ
よからぬ妄想にうつつをぬかしそうになるのを堪えていると、注文したハンバーグのプレートランチが運ばれてきます。鼻をくすぐる洋食の香りに誘われ、まずはハンバーグをひと口。

しっかりと残る肉々しい食感、解けるとともに広がるお肉の旨味。濃厚すぎないデミグラスがまた、この気候で食べるのに嬉しい塩梅。溢れ出た肉汁とともにライスに絡めれば、ひと粒ひと粒が旨さをまといどんどんスプーンが進みます。

ほんのり甘さのあるコールスローやここちよい酸味のトマトペンネといった付け合わせもおいしく、途中で目玉焼きを割ればまた一段と味わいは深化。そして何より嬉しいのが、ハンバーグのボリューム感。濃すぎないソースも相まって、お腹いっぱいになりつつも最後までおいしく平らげます。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ沖縄県道79号石垣港伊原間線沿いに広がる浦底湾のあおい海
おいしいハンバーグに舌鼓を打ち、県道79号線をさらに先へ。米原を通り過ぎ針路が北へと向いたかと思えば、左手に寄り添うきれいな海。そのあまりの色合いに、車を停めて降りてみることに。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島驚くほどの透明度の浦底湾
海底が透けて見えるほどの透明度を誇る浦底湾。穏やかに水を湛える静かな海。それを囲むように連なる、黒々とした山並み。本当に、石垣島の景色は変化に富んでいる。今日半日で、一体どれほどの海と山の織り成す情景を目の当たりにしたことか。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ浦底農道の橋上から眺める絶景
また新たな石垣島の表情に触れ、次は玉取崎を目指すことに。東シナ海からフィリピン海へと山越えする浦底農道を走ってゆくと、これまた目を奪うほどの絶景が。これはレンタカーがないと絶対に来ることができない。こんな景色を見せてくれて、相方さんに感謝せねばだな。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ東シナ海からフィリピン海へと抜ける浦底農道山を越えさとうきび畑越しに碧いフィリピン海が姿を現す
橋上からの大パノラマを胸いっぱいに吸い込み、山越えに挑みます。石垣の山深さを感じさせる森の中を、くねくねと登って下る農道。さとうきび畑に里の気配が感じられたかと思えば、その先には絵の具を流したかのような碧い海。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ玉取崎展望台へと向かう途中色とりどりのハイビスカスと碧い海の競演
そのまま国道390号線を北上し、玉取崎に到着。今日は一体どんなあおさを見せてくれるのだろう。そう期待しつつ歩いてゆけば、展望台にたどり着く前から緑に映えるハイビスカスと碧海の共演が。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ玉取崎展望台から望むありえないほどのあおい世界右はフィリピン海左は東シナ海
展望台からは、胸から零れてしまいそうなほどの圧巻の眺め。左は東シナ海、右はフィリピン海。そのふたつの大海を隔てる、石垣の濃い緑。あまりの壮大さに、ただただ圧倒されるばかり。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ玉取崎展望台から眺める無限のあおに染まる世界
この視界の中に、いったいどれほどの「あお」という色彩が込められているのだろう。リーフの内側を染める碧、深さを思わせる外海の蒼。それをじりじりと照らす夏空はひたすら青く、だから僕は八重山を満たすこの色を敢えて「あお」と記したくなる。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ玉取崎展望台から眺めるうつくしいあおさに染まる珊瑚礁の海
着陸前には期待に胸を膨らませ、離陸後には善き時間を過ごしたからこその感傷を抱き眺める海岸線。珊瑚礁の広がるその海は、今日は零れんばかりの鮮烈なあおさを湛えている。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ玉取崎展望台ハイビスカスと夏色の海と空の共演
これでもかと、肌にこころに押し寄せる夏模様。強烈な陽射しと八重山の自然が織り成す眩さが、ここでの夏を忘れ得ぬものへと染めてゆく。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ日本一早い新米といわれる石垣島黄金色に染まる豊かな稲の実り
あおく染まる玉取崎に別れを告げ、バンナ公園を目指すべく内陸へ。すると車窓には、黄金に輝く豊かな実り。ここ石垣島は古くから稲作が行われており、沖縄県産の7割を占めるという米どころ。梅雨が明けたばかりというのに、もう新米の季節を迎えています。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ珍しくくっきりと全貌を見せる沖縄県最高峰の於茂登岳
土地の起伏に沿ったまっすぐな道を走ってゆくと、前方にくっきりと全貌を現す沖縄県最高峰。いつも頭を雲に隠しがちな於茂登岳ですが、今日は惜しげもなくその雄大な姿を魅せてくれています。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブバンナ公園東口石垣ダムを見下ろすカンムリワシ展望台
のどかな車窓を愉しみつつ走り、バンナ公園に到着。バンナ岳がまるごと公園として整備されているためとても広く、それぞれのエリアに分けられているため目的地にたどり着くには事前の道調べが必要。

ここで僕のナビが誤作動。目的の展望台に行くには北口から入るのが正解でしたが、手前の東口から入ってしまった。去年に続きまた間違えた。そう思いつつもすぐ近くに設けられたカンムリワシ展望台に登ってみれば、豊かな緑に覆われた石垣ダムの姿が。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブバンナ公園エメラルドの海を見る展望台から眺める大パノラマ
思いがけず日本最南端のダム湖の眺めに出逢え、今度は北口からバンナスカイラインを通りエメラルドの海を見る展望台へ。あおく弧を描く水平線、海に沿うように広がる石垣の街。この大パノラマは、一見の価値あり。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブバンナ公園エメラルドの海を見る展望台からうっすらと見えた波照間島の影
今日は空気が澄んでいるのか、竹富に黒島、新城の先にはうっすらだけれど波照間の島影も。それらの島々を浮かべる海はどこまでも穏やかで、雲の姿すら映すうつくしさに思わず感嘆の声が漏れてしまう。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブバンナ公園山の尾根をカーブと急勾配で辿るバンナスカイライン
海と反対側を向けば、バンナ岳から於茂登岳、さらにその先へと連なる深い山。黒々とした峰が延びる姿は、石垣島の背骨を思わせる光景。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブバンナ公園エメラルドの海を見る展望台から眺める今日のスタート地点崎枝半島と屋良部岳
そして眺める、石垣島最西端の崎枝半島。御神崎で出逢った荒々しさと温かさが隣り合う絶景、大崎海岸の静かな海。あの地から、今日という全力のあおに染まる一日が始まった。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ波ん馬の牧場に佇む馬
バンナ公園からの爽快な展望を全身に受け止め、再び車へ。ナビに従って進んでゆくと、ここを行くの?と思うような心細い道に。でも先行する地元の車もいるから大丈夫か。そう思いつつ車窓を眺めていると、牧場に佇む一頭の馬が。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ波ん馬の牧場で飼われている黒豚
その先には、たくさんの黒豚が放されている一画が。このあたりは海上で乗馬のできる波ん馬というお店の牧場のようで、先ほどのお馬も背中に乗せて海辺を歩いてくれるのでしょうか。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ鮮やかなあおさに染まるフサキビーチ
いつかはと密かに憧れている海上乗馬。そのいつかに思いを馳せつつフサキビーチへ。ここも何度か訪れていますが、今日のあおさは絶好調。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブフサキビーチ赤みがかった砂浜と鮮やかな海のあおさの対比がうつくしい
若干赤みがかった砂浜が印象的なフサキビーチ。その色味と鮮やかな海のあおさの対比が、他のビーチとはまた違った雰囲気を醸し出す。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブフサキビーチ沖でスコールを降らせる雲を眺めつつ夏色を浴びる
ここにきて、ようやく現れた夏らしい入道雲。西表にスコールを降らせつつゆっくりと流れる姿に、石垣にもひと雨欲しいかもなんて贅沢なことを考える。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ透明度の高いフサキビーチの海
海へと突き出た白い桟橋に立てば、足元には透明感溢れる涼やかな海。細やかな波模様の下を無数の小魚が行き来し、海上を渡る風とともに一服の涼を与えてくれる。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブフサキビーチ海に突き出たフサキエンジェルピア
川平リゾート線のバスがあまりないので、なかなか海水浴に来ることのできないフサキビーチ。でもこの景色、透明度はやっぱり魅力。次への宿題を再訪の願いとして託し、そろそろドライブを終えることに。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ初めて訪れた新しい石垣市役所
車を返す時間まではもうしばらく余裕があったので、レンタカー屋さんの近くに位置する新しい石垣市役所に寄ってみることに。幾重にも層を成す赤瓦の屋根、そこに映えるヤシの木。年季の入ったコンクリートの渋さが味わい深かった旧庁舎とはまた違う、南国らしい佇まい。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ石垣市役所新庁舎に飾られたミンサー織
この日は土曜日でしたが、てづくり市というイベントが開催されていたため庁舎内まで入ることが。石垣島の特産品名産品が展示されており、壁にはうつくしいミンサー織も。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島ドライブ石垣市役所新庁舎の裏手にのびる旧石垣空港の滑走路跡
市役所を訪れたのは、ここも見てみたかったから。新庁舎の裏手、左右にのびる不自然な直線。ここはかつて、石垣空港の滑走路だった場所。名物だったというロケットスタートが、こんな真栄里の市街地近くで繰り広げられていたなんて。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島島人居酒屋8番地
石垣島を染めあげる無限のあおさを存分に浴び、レンタカーを返却してホテルへ。シャワーを浴びて一段落したところで、夕食をとるため『島人居酒屋8番地』にお邪魔することに。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島島人居酒屋8番地お通しの鶏ジャガ
ここは何度も訪れているお気に入りの居酒屋さん。観光客向けというよりも地元の方に愛されているようで、いつも宴会で賑わっています。

去年は来られなかったので、2年ぶりの訪問。石垣の言葉を聞きつつ冷たいオリオンを味わっていると、お通しの鶏じゃがが運ばれてきます。だしの効いた上品な味わいに、やっぱり安定感のある旨さだと早くも嬉しくなってくる。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島島人居酒屋8番地刺し身小まぐろセーイカかつおのたたき
まず注文したのは、刺し身の小。濃い旨味と香ばしさが魅力のかつおのたたき、瑞々しいまぐろにもっちり甘旨のセーイカ。おいしいお刺身には、ご飯もいいけれどやっぱり泡盛が欲しくなる。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島島人居酒屋8番地島豆腐のあつあげ
さっそく泡盛のボトルを頼み、続いて島豆腐のあつあげを。表面はバリっというほどのサクサク感、中は柔らかとろりと溢れる豆の濃さ。灼けた唇には厳しいですが、やっぱりこの旨さは味わわねば。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島島人居酒屋8番地イカキムチ
さらに以前も頼んでおいしかったイカキムチを。もっちりと甘いセーイカを彩る、キムチの辛味旨味酸味。それをうまくまとめてくれるのが、ほどよい塩梅のマヨネーズ。もうこれだけで、どんどん泡盛が呑めてしまう。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島島人居酒屋8番地ポークフライ
そしてやっぱりコレも食べたいよねと選んだのは、ポークフライ。さくっとした衣の食感、熱々のスパムから滲む塩気と独特の旨さ。そこにソースが合わされば、あっという間にボトルが空になる。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島島人居酒屋8番地で呑みほろ酔い気分で歩く夜の街
いやぁ、今年もやっぱり旨かった。毎回同じようなメニューを頼んでしまうけれど、それはそれでまた帰ってきた感があっていい。おいしいつまみと泡盛に酔いしれ、夜の石垣の街がいつも以上に輝いて見える。

6月中旬梅雨明け後の八重山石垣島夜空を見上げればそこに瞬く北斗七星ひしゃく星
今年は、いい過ごし方をしているな。スーパーやさしみ店にいい品があれば部屋で呑めばいいし、食べたいお店があれば外に出ればいい。予約や空席に毎晩頭を悩ませるより、よほど愉しめている気がする。

8泊目にして、どんどんと体積を増す危ない妄想。これじゃぁ本当に、住みたくもなるよ。そんないつかを夢見る僕を、夜空に輝く北斗七星は静かに見守ってくれるのでした。

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あおに焦がれてこがされて ~禁断のやいま時間~
6月中旬梅雨明け後の石垣島玉取崎展望台から望む現実離れした壮絶なあおさの海
2025.6 沖縄
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