ここからは帰りの行程となります。
今回は「北海道フリーキップ」(廃止)という、北海道内特急指定席乗り放題のキップを使ったので、せっかくだから途中下車して温泉へ。登別まで特急「スーパー北斗」へ乗車します。
このスーパー北斗がまたスゴイ!!振り子(カーブで内側へ車体を倒して遠心力を抑える)気動車なんですが、最高時速130キロというツワモノ。
一般にディーゼルカーは加速も遅く、電車には性能面で劣るというイメージがありますが、この特急に乗ったらぶったまげますよ。発車したらあっという間に100キロを超してしまいます。
電車と違い、頭上の架線の位置も気にせず思いっきり車体を傾けられるので、これほど早くすることができたのでしょう。車窓を眺めていると空と海が行ったり来たり。
登別駅からバスで登別温泉へ。途中巨大な鬼がお出迎えしてくれます。登別は鬼をキャラクターにしてるので、街中でたくさんの鬼の絵を見かけます。
バスに揺られること約15分、温泉街に到着です。大型ホテルが多いので、お土産屋さんの並ぶ温泉街は意外と短く、小ぢんまりしています。
登別といったらこれ、地獄谷です。うっすら雪化粧をしているのであまり伝わらないとおもいますが、実際はまさに地獄。
荒涼としている中に噴出す蒸気、強い硫黄臭と一度見ると忘れられない景色です
こちらが今回日帰りでお世話になった『第一滝本館』。
手前のガラス張りの建物が大浴場で、大浴場と露天風呂から地獄谷が一望できます。こんな最高なロケーションのお風呂もそうそうないでしょう。
大きなホテルなので大浴場も規模が大きく、2階建てになっています。
そのなかには7つの異なった泉質を源泉かけ流しにした大小様々な浴槽がそろえられており、温泉ファンも納得のいいお湯。
まさに温泉のデパートで、1つのホテルで透明からにごり湯まで、7つの泉質が味わえるのは嬉しいことこの上なし。
特に印象に残ったのが「金蔵の湯」。これは露天エリアにあるのこじんまりとした浴槽なのですが、そこの一角だけは湯治場の雰囲気。
ここの創業者滝本金蔵氏がこの温泉に出会った頃のお風呂の雰囲気を再現したとのことで、道内産のカラマツ製の浴槽に、成分の濃いにごり湯が掛け流されています。
源泉から直接引いたお湯は樋を伝って浴槽へ。温度調節も自然任せなので、古き良き温泉情緒を楽しめます。
なお、この日もそうでしたが、日帰り時間帯は清掃をしているので入浴できない浴槽があります。
順番に1つずつ浴槽のお湯を抜き、丁寧に清掃されていました。清掃後はすぐにお湯を張り始めますが、源泉掛け流しのため少々時間が掛かります。
浴場の床も常に数人のスタッフの方々がデッキブラシで磨いており、広い浴場なのにとても丁寧に隅々まで手入れされています。
短時間しか滞在できない日帰りの方にとっては、入浴できない浴槽があるのは非常に残念だとは思います。
でも、スタッフ皆さんが汗をかきながら手入れをされている姿を見ると、このような努力があって初めて気持ちのいいお風呂に入ることが出来るんだ!と感謝の念を抱きます。
上質な源泉を最良の状態で提供しようとする、温泉に真摯に向き合うホテルのポリシーのようなものが感じられます。
大型ホテルというと、温泉の質はちょっと・・・。というところがあまりに多い中で、歴史あるホテルのお湯に対するこだわりが伝わってきました。
スタッフの方の対応もとても親切で、今度はぜひ泊まってみたいと思いました。
風呂上りにはもちろんビール!!僕が一番好きなビール「サッポロクラシック」です。
北海道に来なければ飲めない逸品です。(たま~に東京でも見かけますが・・・)乾いた体にしみこむねぇ~。
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