朝風呂を浴びて朝食を摂り、チェックアウトの時間。御主人が駅まで車で送ってくれました。ほんわか心の癒されるような一夜を過ごし、中三依を去ります。
列車が来るまでしばしホームで待機。土曜の朝ということもあり、聞こえるのは鳥のさえずりだけという、静寂に包まれた集落をこの目に焼き付けます。
遠くから、鉄橋を渡る車輪の音がだんだんと近付き、程なく列車が到着。2両編成の列車には、数えるほどの乗客しかいません。まったりと下今市までの時間を過ごします。
下今市から乗り換え、再び東武日光駅に到着。ここから『東武バス』に乗車し、本日の目的地である中禅寺湖を目指します。中禅寺湖よりも更に奥、湯元温泉行のバスは長蛇の列。丁度いい時間に中禅寺湖止まりのバスがあったので、そちらでゆったりと道中を過ごします。
しばらく走れば、かの有名ないろは坂へとさしかかります。よくもこの斜面に道路を作ったものだと、思わず感心してしまうほどのヘアピンの連続。景色があっちこっちに飛んでいきます。
気がつけば周りの山よりも高いところを走っています。ガスはかかっていますが、心配していた雨はもう大丈夫そう。天気予報によれば、このあと晴れ間がのぞくはず。
東武日光駅からバスに揺られること50分程度、中禅寺温泉に到着。ここから華厳の滝や中禅寺湖までは歩いて5分ほどで着きます。
華厳の滝へと向かう途中、駐車場のもみじがきれいに赤く染まっていました。そういえば、いろは坂の途中も若干色付いていたような。もしかしたらもう紅葉が始まっているのかも、と期待が膨らみます。
まもなく、華厳の滝に到着。日本三大瀑布のひとつだけあり、そのスケールの大きさに圧倒されます。ここへ来たのは何年振りだろう。なんだか小さい頃に見た華厳の滝よりも、もっと立派に見えるような気がします。
東照宮でも思いましたが、やはりこういう場所の本当の良さは、大人になって初めて分かるような気がします。こう書いている今も、実はまだその良さの半分も感じられていないのかもしれません。
年を重ねるごとに、同じものを見てもその感じ方は刻一刻と変わっていく。それが自分の成長とも言えるような気がします。
有名な観瀑台へ降りるエレベーターに乗るのもいいですが、その入り口の脇にある無料展望台からのほうが、滝の落ち口も見え、いいアングルで眺めることができるような気がします。
滝の本体の他に、下からは白糸のような細い滝が無数に落ちており、いつまでも飽きずに見入ってしまいます。本当に、本当に立派な滝です。
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