あおさ全力、やいまな日々。~肌もこころも夏焦がれ 8日目 ①~ | 旅は未知連れ酔わな酒

あおさ全力、やいまな日々。~肌もこころも夏焦がれ 8日目 ①~

7月上旬夏の石垣島石垣港離島ターミナル至近のホテルイーストチャイナシーで迎える最後の朝 旅の宿

石垣島で迎える最後の朝。明日も明後日も、こんな爽快な朝が起こしに来てくれるのではないか。鮮烈なあおさを浴びる目覚めを7泊も繰り返すと、そんな錯覚にも似た淡い期待すら芽生えてしまう。

7月上旬夏の石垣島石垣港離島ターミナル至近のホテルイーストチャイナシー7泊目朝食
石垣島に居られるのも、あと半日か。残された時間を噛みしめつつ、朝食会場へ。豆腐チャンプルーやグルクンの天ぷら、にんじんしりしりにまぐろのお刺身と、八重山の味で締めくくります。

7月上旬夏の石垣島石垣港離島ターミナル至近のホテルイーストチャイナシー荷物をまとめて7泊お世話になった部屋を出る
おいしい朝食で満腹になり、部屋へと戻り帰り支度。広げた荷物をまとめ、買い込んだお土産を詰め込み。軽く掃除をして、あとはちょっとばかりの手持無沙汰に揺蕩うのみ。滞在中飽きずに眺めたこの絶景を、眼にこころに灼きつけます。

7月上旬夏の石垣島730交差点で交通安全を見守るお巡りさんぱいーぐる君
バスの時間に合わせ、名残惜しくもホテルをチェックアウト。ぱいーぐる君、今年も本当に全力で絶好調、最高潮の夏をありがとう。また来年、絶対逢おうね!

7月上旬夏の石垣島バスターミナルから東運輸4系統空港線バスに乗車
730交差点の安全を見守るお巡りさんぱいーぐる君にお別れし、バスターミナルから4系統の空港線に乗車。いつもは途中下車するこのバスも、今日は掲げられた行き先が胸に来る。

7月上旬夏の石垣島東運輸4系統空港線バスの車窓から見送る730交差点
定刻に発車したバスに揺られ、ぼんやり眺める見慣れた街並み。滞在中、幾度となく横断した730交差点。もう来年まで戻ってくることはない。そう思うと、別れの実感とともに切なさが一気にこみあげる。

7月上旬夏の石垣島南ぬ島石垣空港
かねひで、サンエーと、この島での暮らしを感じさせるスーパーの前をかすめ走るバス。その車窓にこの旅の記憶を重ねつつ、35分程で終点の石垣空港に到着。

7月上旬夏の石垣島初めて訪れる白保集落
でもまだ僕らの旅は終わらない。空港のコインロッカーに荷物を預け、再びバスに乗車し白保バス停まで戻ります。

7月上旬夏の石垣島白保集落に残る真謝井戸
港側からバスに乗ると、大浜、宮良と集落を越え、空港側の最後の集落となる白保地区。250年以上前の明和大津波では、多大な被害を受けたそう。生活用水であるこの真謝井戸も埋まってしまったそうですが、その後掘り起こされ人々の暮らしが復活するに至ったのだそう。

7月上旬夏の石垣島世界最大級のアオサンゴ群生地である白保海岸
人々の暮らしの息遣いを感じられる静かな集落を抜けると、その先に広がるのは遠浅のうつくしい珊瑚礁。ここ白保海岸は、世界最大級ともいわれるアオサンゴの群生地なのだそう。

7月上旬夏の石垣島どこまでも遠浅の海が続く白保海岸
大潮が迫ったこの日、訪れたのは干潮の時間帯。ここはシュノーケリングが楽しめることでも有名なようですが、この浅さのためか人の気配もなく海岸は静けさに包まれています。

7月上旬夏の石垣島珊瑚の積もる白保海岸
堤防を越え浜辺へと降り立てば、足元を埋め尽くさんとばかりに積もる珊瑚。歩けばカラカラとした音が心地よく、ここが石垣空港の近くであることを忘れさせるよう。

7月上旬夏の石垣島夏空と白保海岸の碧さの共演
広大な珊瑚礁を眺めながら、海岸沿いをのんびり散策。全身を撫でゆく海風に乗り、耳へと届く波の音。眩さ溢れる青空の下には、リーフの碧と外海の青の鮮烈な競演。最後の最後まで夏色を魅せる石垣島に、熱い想いがこみ上げる。

7月上旬夏の石垣島雄大な珊瑚礁が広がる白保海岸
飛行機から見ていたあの海岸は、こんなにうつくしい場所だったのか。海風に揺れる浜辺の緑、どこまでも広がる遠浅の海。その間に荒々しい岩が点々と散らばる幻想的な光景に、また新たな石垣島の表情を知る。

7月上旬夏の石垣島白保集落に鎮座する出雲大社先島本宮
この旅最後の海の碧さを全身に受け取り、国道方面へと戻ります。その途中、相方さんが地図で見つけた神社へ立ち寄ってみることに。

沖縄でも鳥居はよく見かけますが、そこは御嶽と呼ばれる地元の方々の聖地。御嶽は部外者立ち入り禁止ですが、この出雲大社先島本宮はいわゆる本土式の神社のためお参りしても大丈夫そう。出雲大社といえば、縁結びの神様。僕と八重山のご縁が一層深まるようにとお願いします。

7月上旬夏の石垣島国道沿いの白保食堂
歴史を感じさせる静かな集落を抜け、国道沿いを空港方面へ。白保の中学校と小学校の間に位置する『白保食堂』でお昼を食べることに。

7月上旬夏の石垣島国道沿いの白保食堂八重山そば大
海岸さんぽで大汗を掻いた僕らは、瓶のオリオンを半分こ。この旅最後の南国の爽快さを喉へと流していると、お待ちかねの八重山そばが運ばれてきます。

おおこれは、これまで出逢ったものとはまた違った見た目をしているぞ。そんな期待感を抱きつつ、若干濁ったスープをひと口。うん、結構濃い。塩分が濃いというよりも、味が濃い。豚やかつおの出汁が突出している感じではありませんが、旨味が濃縮されている感じがする。

麺はこれぞ八重山そばといった、僕好みの麺。食べごたえのあるわしわしとした食感は、濃い目のスープにも決して負けることはありません。

そして具がまた特徴的。こちらのお店では、揚げた八重山かまぼこではなく馴染みのある紅白かまぼこ。でもきっと本州のものとは製法が違うのでしょう、おだしを吸うような独特な食感がそばにピッタリ。厚めの豚肉はあっさりとした味で煮られ、麺やスープと一緒に頬張れば一層濃い旨味を愉しめます。

ちなみに僕は、最後の八重山グルメだと欲張って大を注文。ご覧の通り、かなりのボリューム。どうやらこのお店はデカ盛りでも有名だそうで、久々に「食べても減らない」を体感。

ですが、途中でピィヤーシを振って南国の香りをまとわせ、コーレーグースを加えて島とうがらしの潔い辛さと泡盛の香りを愉しみ。八重山そばならではの味の変化を愉しんでいると、飽きることなく最後までおいしく平らげてしまいました。

いやぁ、やっぱり八重山そばは奥が深い。お店ごとにこれほどまでに違うものか。八重山に来ると結局お昼はそばを選んでしまいがちだけれど、きっとこれからもその沼から抜け出すことはできないだろう。

あぁ旨かった。最後の最後まで夏色と八重山の味を満喫させてくれた、白保の集落。空港からバス停ひとつとは思えぬ穏やかな空気感に、最後に立ち寄ることができてよかったとお腹もこころも満たされるのでした。

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あおさ全力、やいまな日々。~肌もこころも夏焦がれ~
6月下旬夏空の石垣島最北端の平久保崎から望む八重山ブルーの水平線と白亜の灯台の絶景
2024.6-7 沖縄
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