2024年、石垣島で迎える最初の朝。さて今年は、一体どんな八重山ブルーと出逢えるのだろうか。そう期待しバルコニーへと飛び出せば、視界いっぱいに広がる鮮やかなあお。空と海、それぞれが全力に輝いている。この色彩と再会できただけでも、ここまで来た甲斐があるというもの。
1年ぶりのやいま色にこころ射抜かれ、ビーチへと逸る気持ちを抑えつつまずは腹ごしらえ。バイキング会場には、八重山料理をはじめとした和洋のメニューが並びます。
優しい味付けの豆腐チャンプルーや、厚めの衣がおいしい天ぷらともにいただく白いご飯。お味噌汁代わりには、ミニサイズの八重山そば。朝から八重山の味で満たされ、今日の活力を補給します。
そして何より、一番のごちそうがこのロケーション。ご飯を食べては目を細め、もうひと口食べてはため息をつき。ガラス越しでも分かるじりじりと来るあおさの力に、もうすっかりこころは逆上せ気味。
昨日は黄金色に染まる時間帯に到着したため、八重山のあおさを浴びるのは今朝が初めて。ようやく本当に石垣に来たんだという実感に包まれつつ、食後のデザートを。ブルーシールのマンゴーアイスはさっぱりとしながら南国感があり、サーターアンダギーは外サクサク中しっとりの間違いないおいしさ。
部屋へと戻り支度を整え、すぐ近くの離島ターミナルへ。具志堅さん、今年も逢いに来ましたよ!これから始まるあおい日々への期待を託し、まずは港を見守る具志堅さんにご挨拶。
ターミナル内の売店でお昼を買っていると、そろそろ乗船開始の時間に。八重山の島旅には欠かせない、大切な足である『八重山観光フェリー』。今年もよろしくお願いしますよ!
この日は土曜日、桟橋は結構な混雑。人の多さを察して早めに乗船したため、無事に2階の展望デッキの席を確保。じりじりと眼を灼く鮮烈な色彩、それとは裏腹に心地よい涼しさを感じる海風。南の島の空気感を全身に浴びていると、あやぱには竹富港へと向けいざ出港。
港外が近くなり、速度を上げ始めるあやぱに。それにつれ増してゆく揺れと風に身を委ねていると、遠くには商船三井のにっぽん丸の雄姿が。いつかはあの船で、旅してみたい。そんなよからぬ妄想が頭をよぎります。
でも今の僕には、にっぽん丸への憧れ以上に強い感動が待っている。海の色が青から碧へと変われば、間もなくあの地上の楽園との対面の瞬間が。海上にうっすらと横たわる豊かな緑に覆われた竹富島が、ついに姿を現します。
減速を始めた船上から望む、眼を見張るほどの碧さの無限。その表情の移ろいは、何度目の当たりにしても胸を打たれる。うん、今年もあおいぞ。空と海の弾けんばかりのコントラストに、自分の脳内から南国汁が溢れ出るのを感じます。
爽快かつ鮮烈な船旅を愉しむこと15分足らず、あやぱには竹富港に接岸。逸る気持ちを抑えつつ、ついについに竹富島に祝上陸!
もうあれから1年経つのか。あのあおい日々がつい昨日のことであるかのように感じつつ、炎天下の中歩く道。やぎさん、今年もお邪魔しますよ。それにしても、今年は一段と暑くて堪らんねぇ。
まだ盛夏を迎える前だというのに、容赦なく全身を灼く厳しい暑さ。これまで以上の気温に大汗を掻きつつ歩き、ようやく集落の入口に到着。
鮮烈。あまりにも竹富島の夏の質量というものが詰まりすぎている。成層圏まで抜けてしまいそうな夏空の青、光線を受け眩く輝く白砂の道。その境界を成す赤瓦や石垣の渋い色味との対比の強烈さは、眼を開いているのが堪えるほど。
ちょっと今年は、絶好調すぎるわ。網膜を灼く鮮烈なあお、容赦なく肌を炙るじりじりとした陽射し。赤道の近さを思わせる凝縮された夏景色に、これから始まる全力の日々を直感するのでした。
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