この旅も折り返し地点か。真栄里ビーチで飛行機を見上げたときは余裕綽々だったはずなのに、お土産候補を探しているとふと湧いてくるそんな実感。ほんの僅かばかりの切なさを感じつつホテルでクールダウンし、良き時間になったところで再び街へと繰り出します。
今日はお店に予約を入れていなかったので、ふらりと石垣ヴィレッジに行ってみることに。すると到着した金曜日はお休みだった『石垣島の石垣さん家の石垣牛』が開いていたので迷わず入店。
こちらは一昨年にお邪魔した想い出のお店。去年は満席で入れなかったので、今日はラッキーだったとオリオンで祝杯を。すると運ばれてきた、揚げたて熱々の島豆腐厚揚げ。ばりっばりのサックサク、中はとろりクリーミーな濃い豆腐。本当に島豆腐って、旨いよなぁ。
続いて頼んだのは、島イカ天ぷら。沖縄ならではの厚めの衣はサクッとふんわり、中からはぷりんぷりんのイカが出現。火を通してこんなにやわぷりになるイカに、ちょっとばかり驚き。
早速おいしい品々に食欲が刺激され、一昨年も頼んでおいしかったマグロ塩タタキを追加。瑞々しいもっちりとした新鮮なまぐろは軽く炙られ、香ばしさと赤身の旨味を塩がシンプルに引き立てます。にんにくやわさびと合わせれば、さらに泡盛にバッチリ。こりゃ、お酒が進んでしまうぞ。
壁のメニューを見ていて気になった、島とうがらし玉子焼きも注文。辛いの大丈夫?と女将さんに心配されたので、どれくらい辛いのかと若干警戒しつつひと口。うん!辛くて旨い!!
濃すぎず薄すぎず、卵の風味の活きる塩梅に味付けされた玉子焼き。その中には、散りばめられた島とうがらし。鷹の爪のヒリヒリ燃えるような辛さではなく、すんっと吹き抜けるような島とうがらしならではの潔い辛さ。その南国感ある辛味に、より一層泡盛が旨くなる。
続いても、気になったテビチ唐揚げを。よく煮込まれたテビチはぶりんとしたコラーゲン感と旨味が詰まり、それをザクっというほどしっかりと揚げているのだから旨くない訳がない。日焼けでやられた唇にダメージを受けるのも厭わず、夢中で骨までむさぼります。
泡盛が進んでくると、なぜだかジャンキーなものも食べたくなるんだよね。相方さんとそんな話しをし、〆にと注文したのはタコミートカナッペ。
沖縄名物のタコライスの具を、トーストした食パンに載せたもの。タコスでも、タコライスでもない、より親しみを感じる嬉しい味。タコミートのちょっとしたスパイシーさとパンがよく合い、このサンドイッチに齧りつきたいと思う間違いない旨さ。
やっぱりここはおいしいな。八重山の味をこのお店ならではにアレンジした品も多く、そのどれもが泡盛に合うものばかり。今日は食べなかったけれどヤギメニューもあり、また来年も来なければ、だな。
一昨年に女将さんに激推しされ、その翌年に訪れた黒島。もしかしたら、あそこまでおすすめされなければまだ訪れていなかったかもしれない。去年のあの島でのあおさを想い出し、そして今年の旨さの余韻に浸る。そんな満足感に包まれ、ほろ酔い気分で夜の街をふらふら歩くのでした。
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