季節は夏休み真っ只中、いとこのリクエストで今年も仙台へ行くことになりました。どうやら去年の鉄道漢旅で、いとこもすっかり東北を好きになってくれたようです。小学生にして東北の良さが分かるとは、お兄ちゃんは先が楽しみだぞ!!
ということで、今回のスタート地点はすっかりおなじみとなった東京駅東北新幹線ホーム。このブログで最多登場回数を誇るのではないかというくらい、これまたおなじみのMaxに乗車します。
震災後の今、各旅行会社からは東北応援価格のプランが多数出ており、今回利用したプランでは、往復の新幹線指定席とANAホリデーインの1泊朝食が付いて一人15000円程度。新幹線代だけでもお釣りがくる安さ。車を持たない旅行者にとってはありがたい限りの格安設定です。
一応新幹線の時間帯や席数は限定されるのですが、このプランでは下りが東京を午前中発、上りが東京に夕方以降着のやまびこなら好きな時刻を選べるので自由度はバッチリ。席数が少ないのが難点ですが、早めに押さえるかある程度時間をずらせるようにしておけば問題ないでしょう。今回は幸運にもMaxやまびこの2階席を取ることができました。
去年と変わらず豊かな夏色の車窓を楽しむこと約2時間、仙台駅に到着。七夕祭りを2日後に控えたこの時期らしく、ホームではかわいらしい七夕飾りが出迎えてくれました。
コンコースには、みんなの祈りや願いの詰まった木が大きく貼り出されていました。改札を出た構内にもメッセージセンターがあり、そこにも数多くのメッセージと書いた人々の写真が飾られていました。
驚いたのは外国の方からのメッセージの多さ。外国の方々も日本に戻ってきてくれているのですね。そんな国境を越えた支え合いの心。こんな島国からほとんど出たことの無い僕にとってはあまりピンと来たことはありませんでしたが、七夕に込められたメッセージや街頭で目にする多くの外国の方を見て、驚きと嬉しさを感じずにはいられませんでした。
少なくとも訪れたときの仙台には、外国の方々の姿が今の東京よりもずっと多く見受けられました。みんな東北を支えに来てくれているという証に違いありません。
仙台駅中央、メインの広場には、立派な七夕飾りが並んでいました。新幹線ホーム、新幹線改札前と小さい飾りを眺めながら来ましたが、これほどの大きさのものが並ぶ姿を見ると、それはもう圧巻のひと言。穏やかな風に揺られる姿に心を奪われ、しばしの間静かに回る吹流しを見上げるのでした。
夏空に映える赤茶が印象的な仙台駅。この駅舎を眺めると、あぁ仙台へ来たんだ・・・と実感がムクムクと湧いてきます。
駅前から見える範囲にもたくさんの七夕飾りが。吹流しの他に、大きな笹で作られたおなじみの七夕飾りもあり、これから数日間、この街が七夕一色に彩られる様子を容易に想像できます。
駅前から伸びる名掛丁のアーケードには、吹流しを吊るすための笹飾りがすでに準備されていました。
七夕祭り開幕は2日後の土曜日。明日の金曜日には前夜祭が行われるようなので、運が良ければ帰り間際に見られるかな?などと淡い期待を抱きながら歩いて行きます。
仙台1発目の食事は何にしようか、などとアーケードをブラブラしていて見つけたのがこの『牛兵衛』。雑居ビルの地下という目立ちにくい立地ですが、同行した叔母がパッと見つけて入ってみることに。
僕が注文したのは、牛たん焼き定食の味噌味。平日ランチなら、ご飯とテールスープが付いて1150円とリーズナブル。厚めに切られたたん焼きが9枚も載っており、程よい焦げ目と漂う香りが食欲中枢を刺激します。
その1枚を口に運べば、味噌の豊かな香りと香ばしさがふわっと鼻に抜け、舌にはたんの旨みと適度な脂がじゅわっと広がります。厚めに切られているにも拘らず決して硬くなく、それでいてさくっとした心地良い歯ざわりを楽しめます。
今まで食べたことのあるべこ政宗や喜助とはまた違った美味しさ。うぅん、仙台の牛たんはどうしてこうも美味しいのだろうか。思わず溜息が漏れてしまいます。
セットで付いてきたテールスープがこれまた美味。シンプルでありながら旨味の詰まった優しい味。今まで飲んだテールスープの中でもかなり好みなほう。
ビルの地下でお店は居酒屋風。そして安めの価格設定。はっきり言って全く期待していませんでしたが、出てきた内容とのギャップにビックリしてしまいました。店内は座敷、テーブル、カウンターと全て満席でしたが、その盛況振りにも納得です。いいお店を発見しました。おばちゃん、お見事!僕なら完全スルーでした。
仙台名物牛たんに舌鼓を打ち、一行は大満足。まずは舌で仙台を味わったところで、次は肌で仙台を感じることとします。
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