美味しい北海の幸を大満喫し、腹ごなしの散策へ。函館のベイエリア、金森倉庫群をのんびりぶらぶらします。
港として栄えた函館らしく、赤レンガで造られた大きな倉庫がずらっと並んでおり、背後に函館山を望むこの姿は、函館のひとつの象徴といえます。
この赤レンガの中は改装され、お土産やお菓子など、小さなお店がたくさん並んでおり、ウィンドーショッピングをするのに最適です。
向かいの港には、たくさんのいか釣り船の姿が。間近で見れば、電球の大きさがより一層伝わってきます。この大きな電球が、夜の美しい漁火となるのですね。さすがはいかの街、函館。
白い雪に映える赤レンガと冬の海。街路はおしゃれになっていますが、きっとこの眺めはずっと昔から変わっていないことでしょう。北の港の風情を現代に残す、生き証人です。
きれいに改装された倉庫群の隣に、なんとなく雰囲気の違う一角が。建物自体は同じような造りですが、こちらは長年の風雪に耐えてきた、そんな昔からの色が残っているように感じます。
大きく開いた間口が気になり、中を覗いてみると・・・。ここは未だ倉庫として現役の一角だったのですね。道理で、先程の「ベイエリア」というカタカナの似合う雰囲気とは違うはずです。
中の壁も重厚なレンガ造りで、天井には立派な太い梁が何本も。鉄筋コンクリートが当たり前になった現在でも、昔の建築が生き続ける。そんな力強さの理由を垣間見た気がします。これが金森倉庫群の本来の姿。僕は、こっちのほうが味があって好き。
倉庫群の位置する十字街付近は古くから栄えた街のようで、近くには日本最古のコンクリート電柱もあります。目を引く赤レンガの倉庫たちだけでなく、付近には蔵や洋館風の建物など、きれいに整備された現役の古い建築を眺めることができます。
倉庫群を抜けて元町方面へ。石畳の急坂の先に函館山を望む、有名な八幡坂。この山をバックにした眺めもいいのですが、急坂をえっちらおっちら登り、後ろを振り返ってみると・・・、
この絶景が目に飛び込んできます。息を切らして登ってくれば、その眺めも格別。
二段に分かれた坂の先には、函館の港と青函連絡船。タイミングがよければ、市電の走る姿もセットで捉えることができます。
この景色はよくテレビや本でも紹介されているのでお馴染みだとは思います。ですが、ここは是非生で見てもらいたい。函館という街を象徴するひとコマで、僕が函館に来たと強く感じるひとコマでもあります。
横浜、神戸と有名な港町を訪れましたが、それぞれ違う雰囲気を持っています。この坂の先に広がる北の海と連絡船や市電の姿。両側には白く積もる雪。まさに北の港町函館、そのものです。
坂を登りきると、元町の街並みが。古い建物やお土産やさんが並びます。横浜や神戸の元町と呼ばれる地区と雰囲気が似ていますが、雪がどっさり積もる姿は、やっぱり独特。なんとも言えぬ風情があります。
和洋折衷の不思議な街並みを進んでゆくと、ひときわ目をひく洋館が現れます。旧函館区公会堂、青み掛かったグレーに黄色が映える印象的な建物です。以前秋に来たときよりも、雪の中のほうがより一層建物が際立ちます。
向かいの元町公園からは、函館ベイエリアの街並みを一望することができます。冬の青空と、雪に包まれた函館の街がとてもきれい。この景色はこの季節ならでは。
元町公園からのんびり坂を下り、再び海沿いへ。途中にもたくさん歴史ある建物が。それぞれがきれいに維持され、何かしらの役目を持って現役でいることが、この街の魅力のひとつでもあるのでしょう。
建物は、ただ保存されているのではなく、何かに使われることで、活き活きとした表情が生まれるような気がします。
朝市とは違った魅力を持つベイエリアと元町地区。表情豊かな函館の街を大満喫し、のんびり徒歩で駅を目指します。
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