空と谷、二つの誘湧。~初夏の奥羽 山の湯旅 5日目 ⑤~ | 旅は未知連れ酔わな酒

空と谷、二つの誘湧。~初夏の奥羽 山の湯旅 5日目 ⑤~

松島より遊覧船に揺られマリンゲート塩釜に到着 旅行記

松島から爽快な船旅を楽しむこと50分、この旅最後の目的地である塩釜港に到着。塩竈の海の玄関口たるマリンゲート塩釜は、船から降りた人、そしてこれから乗る人で賑わっています。

荘厳な森に包まれる鹽竈神社表参道

松島海岸駅に降り立った時の曇り空はどこへやら、太陽が燦々と降り注ぎ暑いくらい。塩釜港から本塩釜駅を通り越して歩くこと20分ちょっと、陸奥国一之宮、東北の守り神である鹽竈神社の入口に到着。

陸奥国一之宮東北鎮護鹽竈神社長い石段の表参道

鳥居からまっすぐに伸びる石段は、見上げる程の長さと角度。他にも坂になった参道もありますが、やはりこの表参道を登ってお参りしたい。

見上げるほどの杉並木に守られる鹽竈神社表参道石段

決心して登り始めるも、すぐに息が上がります。そして更に堪えるのが、石段の中腹から勾配が増すということ。

長く勾配のきつい石段は深い森に覆われ、とても静かな空間。葉擦れの音に混じって聞こえる、自分の鼓動と息遣い。こうして内と向き合いながら登る。この感覚は表参道を歩いてこそ感じられる。

長い石段の鹽竈神社表参道を登りきる

滴る汗を拭いながら石段を一歩一歩踏みしめ、ようやく門の下に到着。海抜の低い下の道から一気に登るからこその、爽快感と達成感に包まれます。

鹽竈神社カメラに収まりきらない御神木

上がった息を整え、まずは御神木にご挨拶。天を目指してまっすぐに伸びる杉は、幹の太さもさることながら、レンズに収まりきらないほどの高さに圧倒されます。この神社の歴史の深さを体現する、圧巻の杉の巨木です。

陸奥国一之宮東北鎮護鹽竈神社荘厳な朱塗りの拝殿

青い空と、深い緑を背後に建つ、朱塗りの拝殿。すぐ下には交通量の多い県道が走り、周囲は塩竈の市街地が広がる。そんなことを微塵も感じさせない、深山幽谷をも思わせる、荘厳な空間。その静かな空気に心洗われ、穏やかな気持ちで参拝します。

鹽竈神社愛らしい撫で牛

訪れる度に厳かな心持ちにさせられる鹽竈神社をあとにし、お隣の神社へと歩きます。その途中には、かわいい眼をした撫で牛さんが。

撫でると牛が涎を垂れ、それが長く続くことから、商売繁盛のシンボルとされています。もちろん僕も、優しくなでなで。逢う度に、穏やかな気持ちにさせてくれます。

鹽竈神社横の志波彦神社

鬱蒼とした木々に包まれた参道を歩き、お隣の志波彦神社に到着。先程の鹽竈神社の神様が海の守り神であるのに対し、こちらの神様は農耕の神様だそう。

農業の神様志波彦神社

豊かな山の幸をいつも味わわせてくれる東北の地。今回も海の幸、山の幸を楽しませてくれた東北への感謝を胸にお参りします。

海と大地、両方の恵みが詰まった東北という地。その豊かな場所を守る神様にお礼とお願いをし、そして再訪を誓うのでした。

空と谷、二つの誘湧。~初夏の奥羽 山の湯旅~
登山道から眺める大日岩と須川高原温泉
2016.6 岩手/宮城
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1日目(東京⇒仙台)
●2日目(仙台⇒平泉⇒厳美渓⇒須川高原温泉)
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3日目(須川高原温泉)
●4日目(須川高原温泉⇒作並温泉)
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●5日目(作並温泉⇒松島⇒東京)
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