時刻はちょうどお昼どき、程よく歩いてお腹も空いたところで昼食をとることに。今回は城下町小幡の中心地近くに位置する『道の駅甘楽』にお邪魔します。
こちらのレストランでは地粉のうどんや大麦を使った麺、きび御飯などがおすすめのようですが、今回は上州名物のあの料理が特別メニューであったので、迷わずそれを注文します。
お昼の瓶ビールを味わいつつ待つことしばし、お待ちかねの上州名物おっきりこみが到着。もう見ただけで分かります、これは旨い!って。
まずはおつゆをひと口。すると口中に広がる味噌のコクと野菜の旨味。まず第一にこの味噌が美味しいのでしょう。しょっぱすぎず、でも味噌っぽく。適度な濃度と風味が、味噌好きには堪りません。
続いて肝心の麺を。子供の頃から山梨のほうとうは好きだったので、その見た目から勝手に似たようなものだと思い込んでいました。が、ひと口頬張ると味も食感も違うことに驚き。
何と言えばいいのでしょうか、残念ながらその違いを上手く表現することはできません。ですがこのおっきりこみの麺は、しっかり粉を味わえるといった印象。
コシが強すぎることもなく、粉っぽくもなく。でも噛むと小麦の味と香りをしっかりと感じられ、そして感じる心地よい歯ごたえ。ほうとうよりも若干うどんに近いような、適度な粉感を残しつつもつるりとした口当たり。
そして何より一番感動したのが、たっぷりと使われた野菜たちのその旨さ。白菜、にんじん、里芋などはどれも東京でも手に入る物ですが、やはり産地だと品物や鮮度が違うのでしょうか、味も甘味も段違いの濃さ。
散らされたねぎも一見生煮えのように見えますが、とろりと甘く程よく残る食感と辛さが堪りません。さすがはねぎの名産地のひと言。
麺も野菜もたっぷりでボリューム満点のおっきりこみ。初対面のその味わいに、猫舌なのも忘れて一気に平らげてしまいました。最後に野菜と粉の旨味が溶け出たおつゆまでしっかりと飲み干し、お腹も心も大満足。
山の恵みを残さず味わえるおっきりこみ。膨れたお腹にその余韻を感じつつ、再びのんびりと小幡の城下町を散策します。先ほどの雄川堰まで戻ると、ひときわ立派な建物が目をひきます。
ここは明治時代から昭和にかけて商店として使われていた建物で、現在は無料のお休み処として開放されています。今回は時間の都合で中へは入りませんでしたが、当時の雰囲気を残すお部屋や立派なお庭があるそう。これは次回訪れた際の宿題としてとっておきます。
雄川堰に別れを告げ、武家屋敷の残る城下町の中心部へと進みます。両脇に残る石垣や道幅は当時のままだそうで、関東にもこれほど立派な城下町が残されているということに驚き。
角を曲がれば、往時の面影を一層強く感じさせる一画に。古い石垣や立派な塀、生け垣が続く姿は、江戸時代からそのまま時が止まったかのよう。
お侍が闊歩していた時代に思いを馳せつつ歩くと、複雑な形をした石垣が。これは喰い違い郭といい、城下町の防衛や上級武士と下級武士が鉢合わせしないようにと造られたものだそう。
のどかな田園の中突如現れる、江戸時代の雰囲気を色濃く残す城下町。高崎駅から電車と歩きで1時間とは思えないほど、何だか旅に来た感を味わえる。自分の暮らす地方にも知らないものばかりだということを強く実感し、もっともっと旅に出ようと心に決めるのでした。
コメント
こんにちは!
群馬にいらしてたんですね。
私も2日前に小幡に立ち寄りましたが桜がきれいでしたよ。
群馬に住んでだいぶ経ちますけど、上信電鉄にはいまだに乗ったことがない群馬県人です
hisaさんこんにちは!コメントありがとうございます。
小幡の桜、見事でしたか?僕も用水路沿いを歩きながら、満開のときはすごいんだろうなぁ♪なんて妄想していました。
ちなみに上信電鉄、おすすめですよ!なんだか昔懐かしい正統派の私鉄といった趣です。
またまたのんびり更新になるかと思いますが、遊びに来てくださると嬉しいです♪お待ちしてます!!