心ゆくまでやいま色 ~島々あおく、溶けゆく日々。9日目 ②~ | 旅は未知連れ酔わな酒

心ゆくまでやいま色 ~島々あおく、溶けゆく日々。9日目 ②~

6月下旬梅雨明け直後の竹富島旅の最終日に訪れた薄曇りのコンドイビーチ 旅行記

旅の最終日にしてようやく竹乃子と一年ぶりの再会を果たし、しみじみとした旨さの余韻に浸りつつ歩く道。滞在中何度も通ったコンドイビーチで、最後の竹富のあおさを浴びることに。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島薄曇りの穏やかな青さに染まるコンドイビーチ
薄曇りの空の下、穏やかな碧さに染まるコンドイビーチ。さすがは土曜日、海水浴を愉しむ人や写真を撮りつつ歩く観光客で浜には賑わいが溢れています。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島薄曇りの優しい碧さに染まるコンドイ浜
お気に入りのポイントを見つけ、シートを広げてTシャツを脱ぎ捨て。この旅で何度も繰り返してきたこの瞬間も、もうこれで最後。肌に感じるじんわりとした太陽の熱を、来年までの種火としてこころに灯し持ち帰ろう。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島コンドイビーチで海と戯れ冷たいオリオンで最後の乾杯
雲越しに注ぐ穏やかな陽射し、冷たすぎず温すぎずの心地よい海。今年もたくさん、八重山の海と戯れることができた。優しい碧さを見据えつつ、浜での最後のオリオンを噛みしめます。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島段々と雲が取れあおさと輝きを増すコンドイビーチ
溢れんばかりの絶好調なあおさに始まり、柔らかいあおさで終わりかな。そう思っているといつしか雲は薄れ、だんだんと鮮やかさと輝きを増すコンドイビーチ。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島青空が戻りいつものあおさを取り戻したコンドイビーチ
みるみるうちに青空の占める割合が増え、加速度的に戻りくる夏景色。最後の最後で、もう一度八重山の夏を感じることができた。このあおさがあれば、また来年まで頑張れる。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島帰り支度をして何度も通ったコンドイビーチに別れを告げる
もうそろろそ、行こうか。いつも通り水シャワーで体を流し、水着から服へと着替え。こんな日々がまだまだ続くように感じられ、このあおさとの別れが名残惜しいというより不思議にすら思えてくる。

でも僕は、まもなく東京へ帰らなければならない。その事実を変えることはできるはずもなく、意を決して八重山のあおさに別れを告げます。でももう一度だけ、振り返って眼にこころに灼きつけよう。このあおさが僕の、燃料だから。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島戻った陽射しに照らされ輝くフウリンブッソウゲ
でもなんだろう、今年は本当に満足した。そりゃぁ8泊も居たのだから、そう思えなければバチが当たる。この島との別れが寂しくありつつも、ある種の充足感や達成感のようなものすら芽生えてくる。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島夏の陽射しを浴び咲く八重咲きのハイビスカス
いつでもまた、この島はこの輝きをもって迎えてくれることを僕は知っている。今年も存分に浴びることのできた、八重山の夏。その唯一無二の眩さは、僕だけでなくこの島に生きるものすべてに力を授けてくれるよう。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島すっかり力を取り戻した太陽を浴び可憐に咲くハイビスカス
すっかり力を取り戻し、じりじりと肌を灼く太陽。その輝きを全身に受け、より一層その色彩を強めんとばかりに力いっぱい咲く南国の花。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島草地の中立つ水牛
道端に咲く可憐な花々に目を奪われつつ、汗を流しながら歩く帰り道。東京では負の感情しか生まない夏の暑さも、ここでは不思議と嬉しく思えてくる。暑い、楽しい。そんな夏本来の姿に逢いたいから、こうして毎年八重山を訪れるのかもしれない。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島大きな木の影に吹く涼しい風
絶えず空から降り注ぐ鮮烈な陽射しを、豊かな枝葉で遮ってくれる大きな木。その影へと身を寄せれば、途端に肌を涼しい風が撫でてゆく。そういえば、子供のころは東京もこんな感じだった気がする。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島石垣を形作る天然素材たち
天然素材で形作られた、竹富島での人々の暮らし。石垣ひとつを眺めてみても、珊瑚や貝といった海が生み出す自然のもの。コンクリートじゃないって大切なことなんだと、ヒートアイランドにまみれて生きる僕は改めて思い知らされる。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島道端に成る大きなマンゴーの実
人々の生活と、自然との距離感。その絶妙な近さこそが、竹富島の魅力のひとつなのかもしれない。白砂の道沿いに続く珊瑚の石垣、その奥には赤瓦。そんな暮らしのすぐそばには、枝もたわわに実をつけるマンゴーの木。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島この旅最後の集落美を噛みしめつつ歩く帰り道
今年もたくさん、竹富島を満喫できたな。この島に、一目惚れした7年前。逢瀬を重ねるごとにそれは確信へと変わり、もうすっかりここでの夏がなければ生きられぬ体になってしまった。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島島での最後の時間を噛みしめつつ集落を歩く
でも僕は知っている、次もそのまた次もあることを。また来年、帰ってこよう。そう思えば、この島とのしばしの別れも辛くはない。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島港へと向け歩く帰り道、もう一度だけ集落を振り返る
今年も本当に、よい時間を過ごさせてもらいました。ありがとう、また来年。うつくしい集落を抜けもう一度だけ振り返り、心の底からとめどなく溢れくる感謝を伝えます。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島港の碧さを見据えつつ歩く道
あぁ、本当に愉しかった。八重山で過ごした時間は、質量が凄すぎる。抱えきれぬほどの感動をくれた日々を振り返りつつ、港を見据えて歩く道。仕方ない、一旦東京に出稼ぎに行くか。そう思えるほど、心ゆくまで満喫できた。

6月下旬梅雨明け直後の竹富島港を染めるあおさを胸へとしまう
明日からは、再び身を置く灰色の混沌。僕の好きだった頃の生まれ故郷の姿はなく、今はただ何となく住んでいるだけの東京。でも僕は、こころの中に大切な場所を持っている。

その地というのが、東北であり、信州であり、そしてここ八重山であり。今年もこうして、屈託のない夏を浴びることができた。このあおさを胸に、来年まで生きてゆこう。今年最後の竹富の煌めきを全身に受け止め、八重山の熱を大切に胸へとしまい込むのでした。

心ゆくまでやいま色 ~島々あおく、溶けゆく日々。~
6月下旬夏の小浜島大岳から望む壮絶な青さ
2023.6 沖縄
旅行記へ
●1日目(東京⇒那覇⇒石垣島)
 //
●2日目(石垣島・竹富島)
 //
●3日目(石垣島滞在)
 /
●4日目(石垣島・小浜島)
 //////
●5日目(石垣島・竹富島)
 //
●6日目(石垣島・黒島)
 ///
●7日目(石垣島・竹富島)
 /
8日目(石垣島滞在)
●9日目(石垣島⇒竹富島⇒那覇⇒東京)
 //

コメント

タイトルとURLをコピーしました