石垣島で迎える静かな朝。今朝はどんな空模様だろうとベランダへ出てみると、空全体を覆う分厚い雲。今日はビーチは行けるかな、なんてちょっとばかり心配に。
まぁでも予報は晴れだし、島の天気は変わりやすいし。何となく大丈夫だろうという根拠のない自信を持ちつつ、朝食会場へと向かいます。バイキングには、昨日とはまた違った八重山の味が並びます。
豆腐チャンプルーは穏やかな旨味を吸った島豆腐がおいしく、にんにくの芽と和えられたミミガーはコリっとした食感が美味。沖縄おでんは八重山かまぼこやこんにゃくに優しいだしが染み、よく煮込まれたテビチはまさにコラーゲンの塊といったぷるもちの旨さ。
大好物のもずくのりはとろりと甘じょっぱく、白いご飯が進んでしまう。さらに印象的なおいしさだったのが、この宿のお味噌汁。近海魚のあら汁なのですが、魚の旨味は染み出ているのに臭みがない。試しに入れてみた平打ちの八重山そばも、これまた相性バッチリ。
最後はもちろんブルーシールとサーターアンダギーで〆て、お腹も味覚も大満足。テイクアウトのコーヒー片手に、港までのんびり腹ごなしの散歩に出ます。
ぱいーぐる君、おはようございます!それにしても、本当に島の天気は変わりやすい。今朝の曇天が噓のように、凛々しかわいい警官ぱいーぐる君の背後には爽快な青空が広がっています。
朝の散歩で今日の青さを確信し、ホテルに戻り海支度。ちょっと昨日は、灼けすぎた。ペース配分を間違えると残りの日々が残念なことになるため、今日はさっと行って帰ってこられる真栄里ビーチに行くことに。目の前のバスターミナルから、『東運輸』4系統の空港行きバスに乗車します。
空港に向かう人や、かねひでやサンエーにお買い物に行く地元の人々に紛れ揺られること16分、八重山庁舎前で下車。そこから徒歩数分で、ANAインターコンチネンタルに到着。
増築された新館と本館の間の芝生を抜け坂を下れば、そこに広がる眩い世界。ここ真栄里は人工ビーチですが、そうとは思えぬ真っ白な砂浜と碧い海の鮮烈な対比が印象的。
今日はあおい。絶好調にあおい。潮がだいぶ満ちているためか、濃く鮮やかなあおさのグラデーションに染まる海。遠くには珊瑚礁の縁を洗う白波と、さらにその先には深い青さを湛えるフィリピン海。
遠浅のコンドイビーチとはまた違う、外海に面した真栄里ビーチならではのあおさに彩られる世界。その眩しさを全身で思いきり受け取り、焦げたと思えば海へ直行。温すぎず冷たすぎずの心地よい海に揺蕩えば、肌や心の火照りを鎮めてくれる。
陸へと上がり、再び肌に感じる漲る太陽。そのじりじりとした熱をつまみに冷たいオリオンを喉へと流せば、日常のあれやこれなどすべて吹き飛んでいってしまう。
午前中から、日光浴して海に揺蕩いビールを飲んで。八重山を知るまで、せっかく沖縄に行ったら色々遊ぶべきものだと思い込んでいた。でも実は、これが僕にとって一番贅沢な過ごし方なのかもしれない。
大人にも、夏休みってあっていいものなんだ。いや、夏休みは絶対に必要だ。ここで味わう夏を知り、それなしでは生きられぬ体になってしまった。敢えて欲張らず、何もしないを愉しむ海辺。7度目となる大人の夏休みに、1年間で溜め込んだものを手放し解放されてゆくのを感じるのでした。
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