連泊のススメ ~岩手から、東京へ。~ | 旅は未知連れ酔わな酒

連泊のススメ ~岩手から、東京へ。~

夕暮れ時の北上駅 旅行記

9日間、たっぷりと愉しませてくれ、たっぷりとリフレッシュさせてくれた岩手ともお別れの時間。

9日前、8泊9日という長期旅行への期待を胸に降り立った、北上駅。長い行程と思いきや、いざ帰る時間を迎えてしまうと本当にあっという間に感じます。

北上駅に入線するE2系はやて

北上駅で駅弁を買い、のんびり待っているといつものはやて号が入線。もうこれで、本当にこの旅も終わり。9日間も同じ土地に滞在すると里心が付いてしまい、帰京の寂しさはいつも以上。

東北新幹線車内で鷲の尾純米酒純いわて

岩手を離れる寂しさを紛らすには、やっぱり岩手の地酒。まずは鷲の尾の純米酒、純いわてを開けます。

これは米、酵母、麹、水、杜氏と、酒造りに必要なものを全て岩手のものを使って作られたお酒だそう。口当たりが良く、すっきりとした飲み口が寂しい心を癒してくれます。

石巻土産の缶詰ベビーホタテスモーク

東京まで時間はたっぷり。そう思い、ベビーホタテスモークを釜石でちゃっかり仕入れてきました。テレビでも良く見かける海宝漬けを作っているお店が作っているとのこと。

石巻土産の缶詰ベビーホタテスモーク中身

蓋を開けると、プリッとしたベビーほたてがしっかり詰まっています。缶詰にしてはちょっとだけ高めでしたが、これなら納得。

開けた瞬間スモークの香りがふわっと漂い、一粒口に含むといい香りが口から鼻へと広がります。味は少々濃いめですが、お酒のアテにはぴったり。鷲の尾がどんどん進んでしまいます。

はやて号車内で浜千鳥純米生貯蔵酒

釜石のつまみには釜石の酒を、ということで続いては浜千鳥純米生貯蔵酒を。こちらも嫌なクセのない、すっきりとした飲み口。ちょっとした甘さが、ひと口、またひと口と誘います。

北上駅弁南部いなか御膳

暗い車窓を眺めつつお酒を楽しんでいると、そろそろ夕飯の時間に。これが本当に最後の岩手グルメ。北上駅で購入した、NRE調製の南部いなか御膳を開けることとします。

北上駅弁南部いなか御膳中身

蓋を開けると岩手の味覚がたっぷり。日本酒片手に味わうのにぴったりなラインナップです。

岩手産の鶏はつくねと照り焼きにされ、程よい油が香ばしい美味しさ。岩手産の豆腐を使った田楽は、しっかりとした食感と豆の味を楽しめます。

三陸の鮭の西京焼きは噛めばじんわりくる美味しさ。隣の三陸産結び昆布と共に心地よい磯の香りを楽しめます。

岩手和牛煮はお酒にもご飯にもピッタリ。煮物には山菜やしいたけの他に鰊も入っており、これまたしみじみとした美味しさ。日本酒が進まない訳がありません。

その他、岩手名物の金婚漬けや玉子焼き、お浸しが入り大満足。美味しいおかずで日本酒を平らげ、〆に美味しいひとめぼれを味わいました。

E2系はやて号東京駅到着

はやては時刻通りに東京へ到着。8泊9日の湯治旅もこうして終了。

9日間も東京を離れ、北上・花巻と狭いエリアに籠っていると、東京へ着いた時の感想はもはや「帰ってきた」ではなく「東京へ来た」といった感じ。身も心もすっかり岩手に満たされました。

今回の旅は、人から見れば非常に単調でしょう。旅行記にどうまとめるか悩み、スタイルもいつもとは変えてみました。それでも、やっぱりダラダラ緩い仕上がりになってしまいました。

でも、それでいいんです。今回はのんびりしに行くことが最大の目的でしたから。それでも、当の本人は単調とは決して感じることなく、9日間の行程はあっという間に過ぎてゆきました。

連泊のススメ。同じ宿に連泊して初めて見えてくる魅力。あちこち行きたい欲求と、連泊したい欲求との間に生まれる葛藤。この良さを知ってしまった今、旅の新しい悩みに頭を抱えてしまうのでした。

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