黄金に染められ海つがる ~北東北よくばり旅 3日目 ①~ | 旅は未知連れ酔わな酒

黄金に染められ海つがる ~北東北よくばり旅 3日目 ①~

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉で迎える青い朝 旅の宿

窓から溢れる青さに起こされる、爽やかな朝。冬の終わり、春まだ浅く。そんな表情をしていた昨日の鉛色の海とは対照的に、今朝の日本海は鮮やかな青さ。そのうつくしい色に居ても立っても居られず、海辺の露天風呂で爽快な朝風呂を味わいます。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉1泊目朝食
朝から海風と波の音を浴びつつの朝風呂に揺蕩い、体中に鉄の香りをまとったところでお待ちかねの朝ごはん。バイキング会場には、ご飯に合いそうな品々がずらりと並びます。

そんな中で選んだのは、この品々。日本海側らしいハタハタの三五八漬けは、淡白ながら凝縮された旨味が美味。いかの塩辛は自家製らしく、これだけで何杯もご飯をおかわりしたくなる間違いのない旨さ。

他にも茄子の揚げびたしやすじこ、たらこといった王道のおかずに、どんどんご飯が進んでしまいます。そして〆には、大好物のなっとろろご飯。青森名産の長芋とろろと納豆を合わせれば、満腹でもするすると食べられてしまう魅惑の旨さに。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉朝食会場でコーヒーを持ち帰り自室で海を見ながらゆったりと
朝食会場からコーヒーを持ち帰り、自室で過ごすゆったりとした食後のひととき。窓辺の椅子に腰掛け、コーヒーを啜りつつただぼんやりと海を眺める。なんだかこの感覚、久しぶりに味わう気がする。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉和室客室窓一杯に広がる真っ青な日本海と青空
そうだこれ、フェリーで旅した以来の感覚だ。窓一杯を染める青い海原、地球の丸さを実感することのできる水平線。窓を開ければ波の音が絶えず聞こえ、今自分が陸上に居ることを忘れさせるような海との一体感。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉湯上りに海を愛でつついけない午前のビールを
より一層海を身近に感じようと、海辺の露天風呂へ。みんなチェックアウトし、日帰り客もまだ来ない時間。海と湯船を独り占めとは、なんと贅沢なことなのだろう。

昨日は強い風により大きな波が叩きつける音が響いていましたが、今日は一転し穏やかな表情に。あまりにも真っ青な海原と、黄金色に染まる湯の鮮烈な対比。この色彩の競演は、今も網膜に灼きついて離れない。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉ランチにレストラン夕陽で辛味噌ラーメン
湯上りにいけない午前のビールを味わい、食欲中枢が刺激されたところで昼食をとることに。海の見えるレストラン夕陽はランチ営業が行われており、深浦名物のマグロステーキ丼も食べられます。

そんな中、僕が選んだのは辛味噌ラーメン。味噌のコクにピリッとした唐辛子の辛味が広がり、しゃきしゃきの野菜もたっぷり載せられ食べごたえ十分。窓一杯に広がる海を見ながら、汗を掻きつつ一気に平らげます。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉ランチの食後に周辺をのんびり散歩
おいしいラーメンに舌鼓を打ち、あまりの陽気の良さに誘われ浴衣のままのんびり散歩へ。高い位置にある太陽に照らされ、ちりめんのようなうつくしい煌めきに彩られる海原。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉近くに佇む戦前生まれの艫作碕灯台
宿の裏手には、木々の中佇む白亜の灯台が。そうか、この灯台が昨日夜空を照らしていたんだ。この艫作碕灯台は昭和16年に生まれて以来、80年以上もの長きに渡り行き交う船の安全を守っています。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉文字通りの真っ青な大海原
それにしても、今日の海は青すぎる。11年前の夏、深浦を訪れたときに初めて知った日本海の青さ。でも今日は、それをも遥かに超える鮮烈さ。文字通り真っ青と表現したくなるこの強烈な色彩に、今はただ無心のまま染まっていたい。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉海を見据えつつ宿へつ下る道
高台からの眺望を全身に浴び、今度は海沿いへと行ってみることに。引き返そうと振り返れば、海へと飛び出すかのように延びる長閑な道。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉晴天の下佇む岬の宿
胸のすくような眺めを味わいつつ、宿を見下ろす場所にちょっと寄り道。こうして見ると、本当に岬の突端に建っていることが分かります。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉青空の青い海、波打ち際に佇む海辺の露天風呂
新館と本館の間を通る急坂を下り、海辺へ。奥に見えるよしずの掛けられたところが海辺の露天風呂。いかに波打ち際に位置しているか、伝わるでしょうか。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉荒磯の波打ち際を浴衣で散策
その露天風呂からの眺望は、こんな感じ。少しずれたところから撮影したため視座は違いますが、遮るものなく海原が迫り、海風と波の音がダイナミックに押し寄せるロケーションはまさに圧巻のひと言。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉荒磯沿いの道の先に隠された小さな漁港
すぐそばに荒磯の猛々しさを感じつつ歩く、海辺の道。その突き当りには、隠されたように佇む小さな港が。何泊もできるなら、こんな場所でのんびり釣り糸を垂らしてみたい。

3月中旬春まだ浅い黄金崎不老ふ死温泉崖下の波打ち際の荒々しい岩場
腹ごなしにと、あてもなくのんびり歩いた浴衣でのさんぽ。昨日の曇天とは打って変わって、眼を灼くような鮮烈な青一色に染まる黄金崎。同じ海と言っても、日本は広い。日本海の本気の色彩を全身に受け取り、忘れ得ぬ記憶として胸へと刻まれるのでした。

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黄金に染められ海つがる~北東北よくばり旅~
3月中旬黄金崎不老ふ死温泉客室から望む美しい日没
2023.3 青森/秋田/岩手
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●1日目(東京⇒青森)
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●2日目(青森⇒黄金崎不老ふ死温泉)
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●3日目(黄金崎不老ふ死温泉滞在)
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●4日目(黄金崎不老ふ死温泉⇒秋田⇒角館⇒盛岡⇒東京)
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