名古屋駅からは市営地下鉄に乗り換え、今夜の宿のある繁華街、栄を目指します。地下鉄は、なんとなく地上鉄道よりもその地方の雰囲気を色濃く感じさせる、と思うのは僕だけでしょうか。
東京、札幌、大阪、京都、そして名古屋。それぞれJRや私鉄の雰囲気も違いますが、それ以上に地下鉄はその都市のカラーが出ているように感じます。初の名古屋、どれを見ても新鮮です。
名古屋駅から2駅で栄駅に到着。出口を出ると目の前に観覧車付きのビルが。最近は都市のど真ん中に観覧車、増えてますね。一体どんな眺めが見えることでしょう。
今晩お世話になるのが、『紀州鉄道名古屋栄ホテル』。僕は今回、シングル素泊まりで3000円台で利用。驚きの安さです。立地の良さは申し分無し。地下鉄は2線利用可能で、それぞれの駅から徒歩2~3分。繁華街からも至近で、本当に便利。
あまりの安さに、正直すこし不安はありましたが、部屋に入ってそのきれいさに安心しました。確かに建物自体は古さを感じますが、中はしっかりリフォームされており、清掃も行き届いていて快適。
ベッドはセミダブルですが、部屋の広さ自体、他のビジネスホテルよりも広いので、まったく窮屈さは感じません。これでこのお値段は驚き。名古屋に来たら、きっと次もここに泊まるでしょう。
初めての名古屋だというのに、生憎の雨。雨脚は一向に弱まる気配はありませんが、せっかくなので名古屋散歩へと繰り出します。
まずはホテルのすぐ近くに建つ、テレビ塔。大通り公園の中に建っており、このあたりは雰囲気的には札幌に近い感じがしました。
続いて名古屋城。閉館時間は過ぎているのは知っていましたが、周りから眺められるかな、と淡い期待を持って行きました。
結果は惨敗。天守閣だけでなく、周囲の公園部分も閉鎖されており、ビュースポットは見つかりませんでした。仕方ないので、カメラの望遠でパチリ。これは次回リベンジです。
そしていよいよお待ちかね、名古屋名物に舌鼓を打つことに。今回訪れたのは、錦にある、名古屋コーチンを扱う居酒屋『伍味酉錦店』。あまりの雨に外観の写真は断念しました。
老舗の居酒屋さんというだけあり、グループだけでなく一人でも気兼ねなく飲めるようなカウンターがあり、旅行者や出張者にはありがたい。
まずは味噌串カツを注文。衣は少し厚め、カリッというほど揚げられたカツに、甘めの味噌ダレがしっかりと浸みています。味は少々濃い目ですが、カツとの相性はバッチリ。味噌、おいしいなぁ。
こちらは、名古屋コーチンの鶏皮ポン酢。鶏皮とは思えないほどのコリッコリな歯ごたえで、脂は控えめ。今まで味わったことの無いような鶏皮に感激。これだけでどんどん日本酒が進みます。
続いては名古屋コーチンの手羽先揚げ。名古屋の手羽先には、スパイシーなものからタレ味まで様々あるようですが、こちらは控えめなタレ味にコショーがピリッと効いていて、肉の旨味が引き立っています。
手羽とは思えないほど身が付いており、驚くはその食感。ジューシーでプリップリのその身は、脂よりもコラーゲンを多分に含んでいるのでしょう。実際掴んだ手には脂は余り付かず、敷き紙にも脂は滲んでいませんでした。こんな手羽先、初めて。
そしてキンカンの八丁味噌煮。程よい食感のキンカンと、丁度良い濃さの味噌がベストマッチ。名古屋の味噌は、本当においしいということを実感できる一品。
最後に頼んだのが、牛筋の味噌煮込み。すでに満腹だったのですが、どうしてもこれは食べたかったので注文。それが大正解!
今まで食べた味噌煮込みとは全く違う味に驚きを覚えました。言うなれば、和風ビーフシチューとでも表現すればいいのでしょうか。コクがありまろやかで、とても深い味。本当においしかった。
ここのお店は愛知の地酒も豊富で、蓬莱泉を始め、いくつもの種類をおいしいつまみと共に大満喫しました。
ホテルに戻り冷蔵庫を開けてみると、紀州鉄道のオリジナルビールが。紀州鉄道は本当に小さな非電化私鉄。その顔とも言える旧型のディーゼルカーがデザインされています。思わずお持ち帰り。帰宅後中を飲んで、コレクションとしました。
初めての名古屋で、旨い酒と旨い料理を満喫し、幸せに浸りながらの就寝。いよいよ明日は、念願のお伊勢さん参りです。
コメント