駅前から延びる参道を歩き、伊勢神宮外宮を目指します。青い空と白い雲をバックに、古い建物がきれいに映えます。
徒歩5分ほどで、外宮の入り口に到着。道路の奥には深い森が広がっています。
この鳥居をくぐれば、いよいよお伊勢さん。ずっとずっと来てみたかった場所。高鳴る胸を抑え静かに足を踏み入れます。
一歩中に入れば、参道の脇を立派な森が囲んでいます。若いものから、古木まで。木々の間から漏れる光を浴びながら、のんびり歩きます。
真っ直ぐ進み、最初にたどり着いたのが、外宮の正宮。この外宮の中心的なお社です。
周りを高い木に囲まれ、静かに佇む姿を見れば、何らかのお力を感じずにはいられないほど。手前の参拝する場所の先、ずっと奥に神様が祀られています。鳥居より先は撮影不可なためお伝えできませんが、お社の周りには木々と空しか見えず、言葉通り神々しい空気に包まれています。
伊勢神宮は、外宮内宮ともに、大小様々なお社が集まりそう呼ばれています。広い敷地をゆっくり歩きながら、一つひとつにお参りしていきます。
ここ外宮は、のんびり参拝しても1時間程度。そう急ぐ旅でもなければ、心にゆとりを持って、ゆっくりお参りしたほうがいいでしょう。
外宮をお参りした後は、内宮へと向かいます。歩いていくには大変な距離なので、『三重交通』の路線バスを利用。それでも20分近く掛かります。
途中、神宮会館前バス停で下車し、『おかげ横丁』に立ち寄ります。このおかげ横丁は、江戸から明治にかけての建物を移築・再現し、当時の街並みを体感することができます。
横丁内にはお土産やさんや食べ物屋さんが数多く軒を連ね、楽しく散策することができます。
時刻は丁度お昼時。お腹も空いたので、名物伊勢うどんを食べに、『ふくすけ』に入りました。店内の座敷の他に、土間から外にかけて縁台が並んでおり、好きな場所で楽しむことができます。
こちらが名物の伊勢うどん。言わずと知れた、コシのないことが売りのうどん。以前テレビで見て、のびたようなうどんに真っ黒いつゆは、正直絶対にありえないと思っていました。
でも麺好きの悲しいところ、伊勢へ来たらやっぱり食べてみないと、と決心して注文しました。見た目はイメージ通りのもの。どうかなぁ、と不安になりながら、恐る恐る口へと運びます。
食べた瞬間、いい意味で裏切られた!そういう感動が。太いうどんは、決して伸びているようなグニュグニュ感はなく、なんというかフカフカしているのです。
そして見るからにしょっぱそうなこのつゆも全く濃くなく、太いうどんに丁度良く絡んでいきます。とてもおいしいだし醤油でうどんを食べている、そんな感じの味。シンプルイズザベスト、まさに素朴でおいしい逸品。
これだからこそ、遠い昔からお伊勢参りの人々に愛され続けているのでしょう。否定からのこのギャップに大満足のお昼ごはんでした。
おかげ横丁と伊勢うどんを満喫し、内宮へと向かいます。おかげ横丁を出たところには、昔からの賑わいをみせるおはらい町が広がっています。
こちらも古い建物がずらりと並び、その中には様々なお土産やさんや食べ物やさんが入っています。さすがはお伊勢さん、その門前町もとても立派。
そのおはらい町の一角にある、『伊勢萬 内宮前酒造場』。お土産としてお酒を買えるほか、店内で日本酒やにごり梅酒、純米焼酎を飲むこともできます。古きよき建物と積まれた酒樽に、ついつい足が向いてしまいました。
僕が頼んだのは、おかげさま一合と伊勢たくあん。すっきりとしながら優しいお酒に、甘味のないカリッとしたたくあんが良く合います。木で作られた店内で楽しむ日本酒は、これまた格別。この奥が酒造場だというから、なおさらです。
思いがけない美酒との出会いを楽しみ、おはらい町を散策しながら内宮を目指します。
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