雪に抱かれ、湯に溶かされ。~春の奥湯沢で過ごす時間 1日目 ②~ | 旅は未知連れ酔わな酒

雪に抱かれ、湯に溶かされ。~春の奥湯沢で過ごす時間 1日目 ②~

春の越後湯沢駅 旅グルメ

東京から新幹線で1時間と少し、あっという間に越後湯沢に到着。大清水トンネルを抜けた瞬間に溢れた光の洪水と、それに目が慣れた時に見えた光景が、そこはまだ雪の世界だということを物語っていました。

が、実際に降り立ってみると、その感慨は一入。東京ではもう少しで桜が咲こうかという季節なのに、山を隔てた平野の外には、まだこれほど雪が残っているのです。

越後湯沢駅前へぎそば中野屋

今回新幹線車内でのお弁当紹介が無かったのは、現地で美味しいお昼を食べるため。そのお店にと選んだのは、駅のすぐ近くにある『中野屋』。新潟名物へぎそばのお店です。

越後湯沢駅前へぎそば中野屋舞茸天ざるそば

新しいながらも重厚さを感じさせる店内で、昼下がりの地酒をちびちび。窓の外に垣間見える雪山をつまみに、越後へやってきた実感が高まってきたところで、お待ちかねのおそばが到着。

今回注文したのは、舞茸天ざるそば。まずはもちろんおそばからひと口。新潟のへぎそば特有の強いコシと、海藻のぬめりの名残を思わすような喉越し。それでいて、ふのりの海藻臭さは感じさせません。ん~、旨い♪なんでこうもへぎそばは美味しいのでしょう。

そしてお隣の立派な天ぷらへ。揚げたての舞茸は、猫舌の僕には辛い熱さとジューシーさ、そして溢れる旨さ。同じ栽培物の舞茸でも、やはり商品のグレードによってこんなに違うのか。それとも、生産から消費までが近いための鮮度の違いなのか。いずれにしても、いつものスーパーで買う安いものとの違いに頷きます。

これほど大きい天ぷらなのに、からっと揚がっていて油っこさは無し。大ぶり肉厚の舞茸と立派ないんげんをお供に美味しいおそばを啜り、あっという間に平らげてしまいました。この味とボリュームでお値段1300円。おそばを食べてお腹一杯になれるって、嬉しいことです。

越後湯沢駅直結お土産屋がんぎどおり

東京を発って2時間足らず、すっかりお腹も越後の恵みで満たされたところで、バスを待つ間もう一つのお楽しみを。越後湯沢駅ビルのCoCoLo湯沢内にあるお土産屋さん、がんぎどおりへ向かいます。

CoCoLo越後湯沢ぽん酒まつり

数あるお店で帰りに買うお土産を下調べし、突き当りにある、あの天国の地へ。ぽん酒まつり♪ぽん酒まつり♪ぽん酒まつり~~~!!!おこめ姉さん、ぽん酒まつりだよ!!

越後湯沢駅直結ぽん酒館ずらりと並んだ地酒ラベル

僕がこんな変なテンションになるのは、すでに脳内アルコールが発生しているから♪と言いつつ、さっきおそばを待つ間に飲んだと言っているじゃぁないですか。それも仕方あるまい、入り口の横には、こんな心の琴線を震わせる、夢のような芸術が。入る前からワクワクが止まりませんよ。

越後湯沢駅直結ぽん酒館利き酒越乃室入口

あのおこめ姉さんが見張る入口を通れば、そこは天国、ぽん酒館。新潟の名産品、そしてお酒がたくさん並ぶ、夢の場所。

そして僕は入ってすぐ右手にある、利き酒『越乃室』へと直行。以前にもスキーの帰りに寄ったときのことを記事にしましたが、ぽん酒館自体リニューアルされ、場所が変わっています。

越後湯沢駅直結ぽん酒館利き酒越乃室圧巻の自販機が並ぶ姿

位置が変わり店内も広くなりましたが、500円を払ってコインをもらい、自動販売機で試飲ができるというシステムはそのまま。でも以前よりも種類が増えているような気がしないでもありません。

やはりこのずらりと並ぶ自動販売機を目の当たりにすると、圧巻のひと言。手中にあるコインは5枚。どの銘柄を、どの順番で飲むのか。自分との戦いが始まります。その嬉しい迷いこそが、ここへ来た醍醐味というもの。

越後湯沢駅直結ぽん酒館利き酒越乃室のんべえに嬉しい塩コーナー

そして、飲兵衛に優しい塩コーナーも健在。ものすごい種類の塩の舐め比べができ、お酒と交互に愉しむのにぴったり。おつまみ用に冷えたきゅうりも販売しているので、塩きゅうりで一杯、なんて楽しみ方もできます。塩の手前には、手作りのゆずみそが。程よい甘さの、ゆずが香る味噌は、新潟のお酒にぴったり。

越後湯沢駅から望む春の雪山

時間をじっくり掛け、直感で選んだ5杯をゆっくりと味わう。どれも違う味わいで、日本酒の奥深さを今一度実感。新潟県1県でもこの多様性。そりゃ日本酒はいくら飲んでも飽きない訳だ。

ぽん酒館で日本酒に惚れ直し、バス停へと向かいます。ここでお宿に乗車するバスの時間を連絡すると、バス停までお迎えに来てくれます。

程よくいい気分で待つ時間。お酒で少しばかり火照った頬を、湯沢の冷たさの残る春風が撫ででゆく。気温は東京とさほど変わらないが、少しばかりの冷たさを含んでいるのは、あの白い山々を降りてきた風だからなのだろうか。

そう、これから自分は、あの白の中へと向かう。そこでの二泊に思いを馳せ、シアターのように映る雪山を上機嫌で見つめるのでした。

雪に抱かれ、湯に溶かされ。~春の奥湯沢で過ごす時間~

奥湯沢目の湯貝掛温泉清らかな源泉で眼を洗う
2015.3 新潟

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