心ゆくまでやいま色 ~島々あおく、溶けゆく日々。4日目 ②~ | 旅は未知連れ酔わな酒

心ゆくまでやいま色 ~島々あおく、溶けゆく日々。4日目 ②~

6月下旬梅雨明け直後の小浜島初めての小浜島に上陸 旅グルメ

石垣港からあおい船窓を愉しむこと30分、いよいよ小浜島に初上陸。まだ見ぬこの島には、一体どんな世界が広がっているのだろうか。そう考えるだけで、胸の高鳴りは増すばかり。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島初上陸した僕らを先導するかのようにひらひらと飛んで行くオキナワチョウトンボ
なんかこれまでとはまた違った雰囲気の島だねぇ。早くもそんな話をしながら歩く僕らを先導するかのように、ひらひらと飛んでゆく見慣れぬトンボ。べっ甲のような柄の翅をもつ、オキナワチョウトンボ。二匹が戯れつつ優雅に飛ぶ姿に、虫が苦手な僕ですら見とれてしまう。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島車道脇のジャングルのような遊歩道
港から集落へとのびる道の横に整備された歩道を歩きます。これがまた、ジャングル感満点といった雰囲気。

足元を見ると整備された遊歩道の面影が感じられますが、それを呑み込まんとばかりに勢いよく繁る植生。そのどれもが自分の暮らす街で見る木々とは異なり、改めて今自分が亜熱帯に居るということを強く実感します。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島美しい緑色をしたチュウダイズアカアオバト
のっけから小浜島の空気感にワクワクしつつ足を進めていると、頭上からは聞き慣れぬ大きな鳴き声が。見上げれば、電線で休む二羽の鳥。あまりも鮮やかで美しい緑色をしたこの鳥は、チュウダイズアカアオバトという先島諸島に生息する鳩の仲間だそう。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島遠くに小高い丘と草を食む牛たちを望む長閑な光景
眩い夏空、横たわる小高い丘。その麓ではのんびり牛が草を食み、それらを雲の影と風の姿が撫でてゆく。あぁ、僕この島、好きだわ。この光景に出逢った瞬間、唐突に胸へと落ちるそんな直感。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島トゥマールビーチまで歩くさとうきび畑の中を進む道
穏やかな世界観に包まれる竹富島に、ジャングルというものを体現したかのような西表島。さらには絶海の孤島を絵に描いたような波照間ともまた違う、小浜島のもつ独特の空気感。早くもこの島に流れる空気に染められつつ、ビーチ目指してサトウキビ畑の中をゆく道を進みます。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島豊かな緑の先に鮮烈なあおさが覗くトゥマールビーチの入口
港からのんびり歩くこと約15分、お目当てのトゥマールビーチに到着。ちなみにここまで特に道しるべなどはなく、入口の目印も焼肉屋さんの近くに「小浜園地」と書かれた看板があるだけ。地図を片手に方角は合っているんだけど・・・と歩いてきただけに、到着時の嬉しさもひとしお。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島絶好のあおさに染まるトゥマールビーチ
深い緑の合間を抜ければ、視界の全てを占拠するこの鮮烈な夏景色。うわぁ、これはすげぇや・・・。人間なんて、いとも簡単に言葉を失くしてしまう生き物。圧倒されるような絶景に、やっとの思いでそんな感嘆の声を絞り出す。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島遠浅の海と平たい竹富島を望むトゥマールビーチの碧い海
ゆるく円弧を描く浜、寄せては返す煌めく波。静かに広がる海はみんさー色に輝き、その豊かなあおさに辛うじて浮かぶ竹富島の平たい島影。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島碧のグラデーションに染まる海と石垣島を望む
空も青ければ海も碧く、そして島影をも染める爽快な蒼。網膜を灼くような鮮やかな無限のあおさと、珊瑚の砂浜を染める少しばかりの赤みの対比。コンドイやフサキ、そしてニシ浜とも違った美しさに、ただただ息を呑むばかり。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島あまりにも鮮烈な青さに染まるトゥマールビーチで味わう冷たいオリオンビール
どこまでも穏やかに輝く海、その先に連なる石垣や竹富の島影。石西礁湖の宝のごとき碧さの上に設えられた箱庭然とした絶景に、居ても立っても居られず冷たいオリオンを乾いた喉へ。その瞬間、幸せという感覚が羽を広げて昇華してゆく。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島ブルーシートを押さえる重りは南国らしいヤシの実
砕けた珊瑚や貝殻でできたうつくしい砂浜。転がる石もほとんどなく、レジャーシートを押さえる重りは辛うじて見つけたヤシの実で。なんだかもう、胸を焦がすほどの強烈な南国感。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島トゥマールビーチオリオンビールのつまみに知念商会で買ったメンチカツを
トゥマールビーチの周辺にはお店ありませんが、今日は知念商会でお昼を買っていたため心配なし。まずはビールのお供に、メンチカツをかじります。しっかり目に下味の付いたタネは、これぞメンチという王道のおいしさ。さすがは知念商会、ポテンシャル高し。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島トゥマールビーチのランチに知念商会のオニササを
続いては、知念商会といえばのオニササを。今回はソースを掛けたササミカツとじゅーしーおにぎりを別の袋に分けて持ち運び、食べる直前にギュッと合体。

理屈上では、ササミカツをおかずにじゅーしーを食べているのと同じはず。でもギュッとひっつけることで、なんで味わいが増すんだろう。そしやっぱり今年も驚いたのは、油っぽくないこと。お店の揚げ物がみんな知念商会レベルなら、間違いなくテイクアウト増えるんだけどなぁ。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島潮が引きはじめ海の青さが変化するトゥマールビーチ
絶景を愛でつつ、ジャンキーなおいしさを満喫する贅沢な時間。浜を訪れる人も少なく、聴こえるのは風の音と砂を洗う波音だけ。そんな夢うつつの世界に揺蕩っていると次第に潮はひきはじめ、どこまでも遠浅の海はまた違ったあおさを魅せてくれるように。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島温すぎず冷たすぎず、遠浅で透明度の高いトゥマールビーチ
八重山の太陽を溢れんばかりに肌に受け止め、焦げたと思えば清らかな海へ。温すぎず、冷たすぎず。静かに身を沈め肩まで浸かれば、体のみならず心の火照りをも鎮めてくれるよう。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島眩しい陽射しの下元気に歩くヤドカリ
僕らを全力で焦がす南国の陽射しに負けず、元気に歩くヤドカリたち。彼らはその円らな眼の先、一体どこを目指しているのだろうか。思わず童心に返り、浜を行き交う大小のヤドカリの姿を追いかけます。

6月下旬梅雨明け直後の小浜島竹富島や石垣島、波照間島とも違った青さに彩られるトゥマールビーチ
ひっそりとした静かな雰囲気に包まれる美しい浜辺に、もっともっと揺蕩っていたい。でもせっかく初めて訪れた小浜島、まだ見ぬ景色が待っているはず。肌が焦げすぎる心配もあるため、名残惜しくも良きところでビーチを後にすることに。

その前に、もう一度だけこの絶景を眼に心に灼きつけよう。石垣島や竹富島の先には、こんなあおさが広がっていたなんて。初めて抱かれた小浜ブルー。またひとつ八重山の新しいあおさを知り、より一層この島々を好きになってしまうのでした。

心ゆくまでやいま色 ~島々あおく、溶けゆく日々。~
6月下旬夏の小浜島大岳から望む壮絶な青さ
2023.6 沖縄
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●1日目(東京⇒那覇⇒石垣島)
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●2日目(石垣島・竹富島)
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●3日目(石垣島滞在)
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●4日目(石垣島・小浜島)
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●5日目(石垣島・竹富島)
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●6日目(石垣島・黒島)
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●7日目(石垣島・竹富島)
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8日目(石垣島滞在)
●9日目(石垣島⇒竹富島⇒那覇⇒東京)
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