再び中津川を渡り、奥州街道を県庁方向へ進みます。立派な並木道の奥には、昭和2年築の岩手県公会堂が顔を覗かせています。
公会堂の前から伸びる商店街。飲食店から薬局まで、懐かしい雰囲気のお店が建ち並びます。手前には、じゃじゃ麺の有名店である白龍も。次回訪れた際にはぜひ立ち寄ってみたいお店です。
櫻山神社の横から立派な石垣を抜けて盛岡城跡へと入ります。
残念ながらお城は取り壊されてしまい現存していませんが、岩手公園として緑豊かな憩いの場となっています。木々の大きさからも、古くから盛岡城跡が大切にされていることがわかります。
石垣の縁に立てば、盛岡の街並みを一望の下に。お殿様は一体どのような景色を眺めていたのだろうか。城跡に立つと、いつもそんなことを考えてしまいます。
石垣を一段下り、今立っていた石垣を見上げます。緻密に積まれた石垣はごく緩やかなラインを見せ、その堂々たる存在感で見る者を圧倒します。
お城により石垣の表情もそれぞれ違う。僕は決してお城に詳しいわけではありませんが、石垣の圧倒的な存在感と表情の違いを見るのが大好き。
岩手公園内をのんびり散策していると、近くの県庁にある有名な石割桜と同じく、巨大な岩を割るようにして生える木が。岩の割れ目から空へと向かって伸びる姿には力強さがあり、不思議としか言いようがありません。
公園の一番下まで下りると、池のほとりにはきれいな花菖蒲(?)が咲いていました。梅雨入り前の東北で見る花菖蒲は、明るい日差しを浴びて花も葉ものびのびと育っているように見えます。
威風堂々と聳える石垣に守られた岩手公園を散策し終え、そろそろ駅のほうへと足を進めなければならない時間に。盛岡城跡沿いに続く古きよき商店街をじっくり味わいながら歩きます。
駅への道すがらにある、特産品プラザ『らら・いわて』に立ち寄り、東京で待つ人たちへお土産を購入。
ここには駅のお土産やさんには無いような地場の特産物や工芸品が並び、より岩手を感じることができます。駅からはちょっと遠いですが、盛岡城跡方面へ行くことがあるならばお勧めのお店です。
写真を並べただけでも記事3ページ分にも及んだ盛岡散歩。それだけ特徴ある建物が数多く点在する、表情豊かで濃厚な街並みであるという証拠。
盛岡といい、僕の好きな会津若松といい、古きよき建物をこれ見よがしに保存するわけでもなく、それらが自然に街に溶け込んでいる、その雰囲気が大好き。
さらにそれらの多くは今なお現役。建物には、現役でしかかもし出せないような力や輝きがあるように思います。盛岡を訪れた際にはぜひ、それらが調和した街並みを散策してみてください。
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