上空にて鮮烈な青の歓迎を受け、その熱も冷めやらぬまま夢見心地で飛行機は着陸。逸る気持ちに急かされ空港の外へと出てみれば、全身を包む南国の熱気と、眼を灼く強烈な光線。そうだよ、これだよ!理屈抜きに、いま自分が石垣に無事着いたと直感で認識します。
1年ぶりだというのに、全くそんな気がしない。降り立った瞬間、馴染んでしまう。そう思える旅先なんて、そうそう出会うことはない。ここ八重山石垣は、僕にとってそんな大切な場所のひとつ。シーサー君久しぶり!今年もよろしくね!
南ぬ島石垣空港での大切なご挨拶を終え、『東運輸』のバスに乗車。運転手さんに声をかけ、5日間乗り放題のみちくさフリーパスを購入します。ちなみにこのパス、5日間といいつつ120時間有効で2,000円。買う時間によっては実質6日目まで使えるので、とても便利でお得なキップです。
まだ背の低いさとうきび畑と、遠くに細く横たわる青い海。空には一点の雲すらなく、ガラス越しでも嫌というほど南国感が押し寄せてくるよう。本当に、石垣島に来られたんだ。今年はそのことが、いつも以上に嬉しくて仕方がない。
車窓から清々しいほどの南国感を浴びつつ揺られること約30分、石垣港離島ターミナルに到着。まずは荷物を下ろしに、ホテルへと向かいます。ぱいーぐる君、また来たよ!
今年も宿泊はここ、『ベッセルホテル石垣島』。飲食店の集まる市街地からも近く、郷土色を感じるおいしい朝食も無料。それでこのお値段でいいの?というようなコスパの良さが、今回7泊という行程を可能にしてくれました。
こちらがこれから7泊お世話になる部屋。ビジネスホテルタイプでありながら、部屋の広さや幅の広いベッド、ゆとりのある浴室に独立した洗面台と、快適な滞在を約束してくれます。
カーテンを開ければ、港湾施設とそれに似合わないほどの青さをもつ海の取り合わせ。意外と僕、この現実離れした景色が好き。日中はビーチでリゾート感を味わい、朝夕は島の生活や経済を支える基盤としての海を眺める。同じ海がもつ別の顔を、何となく味わえる気がするのです。
時刻はまだ17時すぎ、夕食前にのんびり街を散策することに。もう夕方とは思えないほどの高い陽射しに照らされ、徐々に動き出す体内時計。石垣島では、たまに時間が分からなくなるときがある。自分の暮らす街から遥か西に位置するため、日没がものすごく遅いのです。
いつの世も、という慕う気持ちが込められたみんさー織りの模様。青い舗装を施された道路に連なる姿に、南国へと来たという実感が一層強まるばかり。
じりじりと八重山の陽射しに肌を灼かれたところで、日本最南端のアーケードであるユーグレナモールへと避難。半分以上のお店が休業中、歩く人の姿もまばら。5度目の石垣で見る初めての姿に、想像以上の衝撃を受けます。
具志堅さん、今年も会いに来ましたよ!そんな島の英雄も、今年は白いマスク姿。ターミナル自体も人気がほとんどなく、観光客が来ないというだけでこれほどまでに雰囲気が変わるのかと、正直このときは面喰ってしまいました。
ターミナルに人がいないのも当たり前、このときは各離島への航路は大幅に減便中。桟橋に係留され佇む高速船に、今年はやはり違うんだと今更ながら強く実感せざるを得ません。
ターミナル内のお店の開店状況を確認し、そのまま730交差点方面へと歩きます。すると突如現れる、見慣れない立像。この交差点で事故が多発するということで、警官姿のぱいーぐる君が建てられていました。
事故も起こすし、病気もばらまく。そんな観光客のイメージ形成に加担せぬよう、今年は特に振る舞い方に気を付けなければ。
旅とは、そこに住む人々の生活圏に踏み入ること。僕も生まれてから東京に住み続ける身として、来られる方の気持ちも良く解る。だからこそ、今年はいつも以上にお邪魔させてもらうという気持ちを大切に。着任直後のぱいーぐる巡査に、今一度襟を正すのでした。
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