初夏の抜けるような青空に聳える札幌テレビ塔。これまで何度か見上げたことはありましたが、登るのは今回が初めて。どんな札幌の景色を見ることができるのだろうか。期待を胸に、タワー内へと向かいます。
テレビ塔内のエレベーターのドアには、テレビ塔や周辺に関する古い写真が貼り付けられています。こちらは建設中のテレビ塔。
札幌や名古屋のテレビ塔はてっきり東京タワーの後に作られたものだとばかり思っていましたが、どちらも東京タワーの1~2年前の完成とのこと。東京タワーがテレビ塔達の二番煎じと知って、かなり驚きました。
エレベーターを降りると、目の前には予想以上の大パノラマが。こちらは定山渓方面の眺め。つい先ほどまで、あの山の向こう側にいました。
続いて大通公園の眺め。爽やかな北の大地の初夏の空と、柔らかい緑に彩られた大通公園がとても清々しい。札幌の縁をなす山々が、濃淡の黒い影となって続いています。
こちらは苗穂方面の眺め。延々と広がる石狩平野と、札幌の街の大きさが分かるかのような雄大な眺め。
初めて登ったテレビ塔からの眺めは、期待以上の素晴らしい眺めでした。何度札幌へ来ても思うのは、札幌は美しい街だということ。上空から眺めてみると、その印象は更に強いものとなりました。
札幌は、当初から北海道の中心となるべく計画され、開拓されたという珍しい都市。当初から碁盤の目のように街が形成され、その姿は現在でもきっちりと継承されています。近代から現代への都市計画の元祖とも言えるこの街は、その都市計画が成功した珍しい大都市のひとつではないでしょうか。
他にはない開放的で整然とした美しさを持つ街、札幌。真冬の雪に埋もれる札幌も好きですが、この爽やかな時期の札幌には、本州にはないおおらかさがあります。
柔らかい緑をした芝生にパンジーが彩りを添える大通公園。まさに都会のオアシスそのもの。観光客から地元の人々まで、思い思いにのんびりと過ごしています。こんな贅沢な土地の使い方も、北の大地の都ならでは。
空気はカラッとしていても、照りつける日差しは初夏そのもの。暑いくらいの気候に、大通公園の噴水が運ぶ涼しい風が嬉しい。
清々しい空気に包まれた大通公園をひたすらのんびり散策。突き当りの札幌市資料館までやってきました。こちらは裁判所として使われていた大正時代の洋館。
大通公園の締めくくりに位置する重厚な石造りの洋館。都市と自然、そして新旧が仲良く同居しているのも、札幌の魅力のひとつです。
狸小路から大通公園へ。札幌駅を目指し、札幌歩きはまだまだ続きます。
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