大通りには路面電車が必ずといっていいほど走っているので、街頭での様々な風景が絵になります。
そんな中気に入ったのが、この愛媛県庁と伊予鉄のツーショット。レトロな被写体を切り取ると、ここだけ時間が止まっているようです。
そしてこちらは世にも珍しい、鉄道の平面交差。写真奥が伊予鉄の路面電車、左手から来るのが同じく伊予鉄の郊外電車。
写真はちょっと影になってしまいましたが、生で見るとなかなかの迫力があります。踏切が鳴り、遮断機が下りると、路面電車は車と並んで大きな電車が行き過ぎるのを待ちます。鉄道と軌道の力関係が象徴される風景で面白い。一見の価値ありです。
路面電車とお別れし松山中心部を抜け、市街地を走ること45分、松山観光港へと到着。ここから多方面への船が発着しています。
きれいなターミナルが整備されていますが、自転車等の車両はこの後ろ、駐車場にあるプレハブ小屋でチケットを購入。時間まで指定場所に駐輪し、ターミナルの中でお土産を見ました。
ここから広島までは、普通のフェリーのほかにジェット船が運航されており、結構な混雑具合。松山から広島へ出るには船の方がよっぽど早いのでしょう。これほどまでに船が交通手段として動脈を担っている姿に驚きを隠せません。瀬戸内ならでは、でしょう。
僕は時間を急ぐ旅ではないので、ゆったり自転車を載せられる『石崎汽船クルーズフェリー』で広島へ。静かに入港してきました。
船内はとても設備がよく、シートピッチの広いリクライニングシートに、ソファー、カーペット敷き雑魚寝スペース、ベンチの並ぶ甲板と、様々なタイプの自由席がそろっています。
また売店も充実で、お土産のほかにうどんやおでんなどの軽食も販売しているので、車両を運転しない人ならゆっくり一杯楽しめちゃいます。これなら約4時間半の道のりも長くは感じません。
そしていよいよ出航の時間。前回の高松のようにもう四国へ戻ってくることはありません。
多島美のしまなみ海道に歴史ある道後温泉、立派なお城においしい郷土料理と、様々な顔で楽しませてくれた愛媛県ともこれでお別れ。そう思うと胸がキュンとしてしまいます。よし!また絶対来よう!そう胸に誓いました。
松山を出航して3時間ちょっと、呉の港に到着。ここは自衛隊の街であるとともに、IHIの造船の街。ここで「戦艦大和」が建造されたそうです。
この日も巨大タンカーを建造中でした。そのシルエットが西日に浮かび幻想的。
呉に寄港しすぐに広島へと旅立ちます。写真は呉港のすぐ横にある「大和ミュージアム」と「てつのくじら館」。てつのくじらとは、潜水艦を意味します。
ご覧のように、普段は水中にいてなかなか目にすることができない巨大な潜水艦が、地上に展示されています。横の建築物と比べても、その大きさが分かります。
この呉という街は広島の方にとっては自慢の街らしく、4日目、5日目と夕食をとった居酒屋(別の店)で、地元の方が大和を建造したとか、潜水艦がある、自衛隊が水兵の服で町を普通に歩いている、等々熱心に教えてくれました。今度広島に来た際には、ぜひ立ち寄りたい街です。ちなみに、おいしい日本酒も造られています。
その後しばらく航行し、広島は宇品港へ到着。残念ながらデジカメが飢死にしてしまい、画像なし。残念です。
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