なんだか昨日は、この島で暮らしているような1日だった。これまでに経験したことのない過ごし方をし、またひとつ知ってしまった石垣島の新たな魅力。その穏やかな余韻に包まれ、静かな朝を迎えます。
昨日は軽めの夕食だったため、起きたらもうお腹はぺこぺこ。早速朝食会場へと向かい、今日もお好みの八重山の味を選びます。
今朝の炒め物は、麩チャンプルー。野菜の旨味と穏やかなだしを吸った麩は、もちっとした食べごたえある食感が美味。日替わりの大鍋料理は、県産牛の牛丼。ちょうどよい塩梅の甘辛さに煮込まれた牛丼は、白いご飯との相性は言わずもがな。
さらにはこれまた大好物の油味噌や新鮮なお刺身とともにご飯を頬張れば、和朝食ならではの豊かさがこころに満ちてゆく。そんな朝ごはんをより味わい深くしてくれるのが、近海魚のあら汁。ほっと沁み入るような、本当にしみじみとした旨さ。
今日は竹富島に渡る予定。海支度を整え部屋を出ますが、向かうはなぜか港ではなくバスターミナル。以前と比較しめっきり本数の少なくなってしまった『東運輸』の10系統空港行きに乗車し、あのお店を目指します。
今回もみちくさフリーパス大活躍だな。なんて思っているうちにあっという間の5分、登野城小学校前バス停で下車。そこから歩くこと5分足らずで、1年ぶりとなる『知念商会』に到着。この日は土曜日、竹乃子も休みだしお店はどこも一杯だろうということで、お昼にオニササをゲットしていく寸法です。
この日は学校もお休みだったようで、比較的すいている中無事にオニササを購入。帰りもちょうどいいタイミングでバスが来たため、みちくさフリーパスを駆使してラクラク離島ターミナルへ。
竹富島行きの乗船券を買おうと窓口へ行ってみると、思った以上の混雑。これ、今日は人凄いかな・・・。なんて話していると、同じ時刻に小浜島行きの船があることを思い出します。
小浜島って、海水浴できるビーチあったっけ。その他にも見るところって、どんな感じの場所があるんだろう。そんな風に思い立ってその場で調べられるのが、スマホの普及した現代のありがたさ。サクッと調べて楽しめそうだったので、急遽行き先を変更して小浜島へ向かうことに。
満員の竹富島行きの船を横目に、『八重山観光フェリー』のあやぱにに乗船。港の出口で本来乗るはずだった竹富港路の船を追い抜き、小浜島目指して一気に加速します。
上原港や鳩間島といった一部を除き、離島への航路は竹富島の南側を通ります。牧場や車海老の養殖場のある島の南側は立ち入り禁止。陸上からは見ることのできない海の色に、早くも心が浮き立つのを感じます。
南岸を西へと進んでいたあやぱには、右にかじを取り竹富島に沿いつつ北上。そうか、この航路がいつもコンドイビーチから見えていた船なんだ。水しぶきに煙る船窓越しに広がる海の碧さに、これまでの点が線として繋がります。
ということは、ずっと西表島だと思って見ていた対岸のあの島は・・・。なんて7度目の夏にして今更感のある新鮮な感動を覚えていると、小浜島の沖合に浮かぶ小さな無人島、嘉弥真島が。
本当に、ふとした思い付きで訪れることとなった小浜島。だからこそ、ほとんど下調べなど何もしていない。未踏の島が近づくにつれ、否応なしに高まる期待。
八重山の島は、それぞれ違う空気に包まれている。訪れた人の中には、そんなことを言う人もいる。僕が知っているのは、石垣、竹富、西表、波照間。僕にとって5つ目となる未知なる島との対面を目前に、上陸の瞬間を今か今かと待ちわびるのでした。
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