美しい二見浦の景色に心洗われ、清々しい気持ちで伊勢神宮を目指します。今回は、『三重交通』の参宮バスに乗車。通常の路線バスとは違い、観光施設のある主要バス停にしか停まらないので、早く伊勢神宮へ向かうことができます。
また、今回は『伊勢鳥羽みちくさきっぷ』を購入。1日券で1000円なので、バスに3回以上乗るなら、こちらのほうがお得になります。
バスにそのまま乗車していれば目的の外宮まで行けるのですが、今回は伊勢市駅で下車。せっかくなので駅前からの参道をのんびり散策しながら、お伊勢さんを目指します。
途中には、遷宮効果なのか以前来たときには無かったお店などもあり、ぶらぶらと道草を楽しめます。そして見つけた、伊勢志摩産のかきの佃煮。
ぎゅっと締まりながらもふっくらとしたかきには、これでもかというほどの海の香りと旨味が詰まっています。行程も後半ならば買って帰りたいところですが、ここは泣く泣く断念。いやぁでも旨かった。
賑わう参道を抜け、いよいよお伊勢さんとの再会。前回来たときは2010年。もう4年も経つのか。その時は急行きたぐにも現役だった。そう思い出せば、時の流れの速さを今一度実感させられます。
前回来たときとそれほど時間は変わらないはずですが、今回は遷宮の影響でかなりの参拝者が歩いています。前回感じた、ひっそりとした空気に包まれる厳かな雰囲気とはまた違った印象を受けます。
玉砂利が踏まれる音に賑わいを感じつつ、外宮の正宮に到着。遷宮してまだ日が浅く、白木が冬晴れの光を鮮やかに受けています。そして漂う木の香り。流行り嫌い、天の邪鬼な僕ですが、やはり20年にしか味わえないこの空気に早くも圧倒されてしまいます。
正宮の正面に回り、今一度その姿を眺めます。鳥居やお宮は白木が輝き、屋根に葺かれた萱も気持ちの良いほどまっすぐに揃っています。奥から吹いてくる風が気の香りを載せ、それを感じながらお参りすれば、心の奥底から清々しさに包まれます。
お隣には、お役目を終えた以前の正宮が静かに佇みます。先程お参りしたばかりの正宮との対比に、20年という歳月の長さを感じさせられます。
外宮へのお参りを終え、再びバスに乗り内宮へと向かいます。途中、神宮会館前で下車しおかげ横丁へ。時刻は丁度お昼時。お昼を食べに『ふくすけ』に入ります。それにしても、凄い人、ひと、ヒト。
熱いお茶を啜りつつ待つことしばし、お待ちかねの伊勢うどんが運ばれてきました。4年振りの再開に、写真を撮るのももどかしい。
ふっかふかに茹で上げられた独特のうどん。それに絡むは見た目濃い目の伊勢のしょう油だれ。味は意外にも濃すぎず、独特の食感との相性はバッチリ。
店内あちらこちらで「これはうどんでは無いねぇ」との声が聞こえます。確かに、普通のうどんをイメージして食べるとやはり違う。でも、僕、これ好き。前回は初めてだったので、思い出として美化されているのかと半信半疑で食べましたが、二度目の方が一層美味しく感じられる。
素朴で飾り気のない、だけれど昔から食べられ続けて来た旨さ。しみじみ、ほのぼのとした気持ちにさせてくれる温かさが、この伊勢うどんにはあります。
美味しい伊勢うどんを愉しみ、ほんわかとした心持ちでおはらい町を歩きます。両側にはお土産や旨いもののお店がずらりと並び、そこかしこが人で賑わっています。
午後の温かい日差しを浴びながら歩くおはらい町。並ぶお店をのんびりと見ながら、ゆっくりと内宮を目指します。
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