続いて山地獄へと向かいます。何となくレジャーランド臭のする入口を入ってみると・・・。
いきなり象さんがお出迎え。おい、地獄じゃないんかい!!予備知識なしで行った僕は思いっきりつっこみたくなりました。どうやら、山肌から噴気が上がるこの山地獄は、その温泉熱を利用して動物を飼っているようです。
お隣はラマ。長~いまつ毛をパチクリさせながら行ったり来たり。可愛いので近くで見ようかと思いましたが、ずっとお口がもぐもぐもぐもぐ。ラマは唾を吐く習性があり、その唾はとっても臭いらしいので、遠巻きに眺めるだけにしました。
お次はフラミンゴ。とてもきれいな色をしています。そう言えば、動物園なんてかなり久しぶり。旭山動物園以来なので、かれこれ3年以上振りでしょうか。
サル山を経由してくじゃく舎へ。エメラルドグリーンが輝く美しい姿にしばし見とれてしまいます。
小さい頃、小田原城にもこんな動物園がありました。そこでくじゃくが羽根を広げないかとずっと待っていた記憶があります。くじゃくってなかなか羽根を広げてくれないんですよね。残念ながら、今回も広げてはくれませんでした。
昔懐かしい動物園の雰囲気にすっかり浸ってしまい、地獄を見に来たことを忘れていました。そこへ出現した山地獄。ごつごつした岩場から噴煙が上がる姿は、いわゆる地獄のイメージに近いもの。
その横には、無色透明の温泉を湛える池が。落ち葉が積もり、深い部分では独特の緑色をしています。
最後にのんびり泳ぐかばさんにご挨拶し、山地獄はこれにて終了。どちらかといえば、動物園に来た感じでした。
続いて、お隣の海地獄へと参ります。ここは唯一来たことのある場所。あの美しさをまた観られるのかと期待が高まります。
広いお土産コーナーを抜けると、いよいよコバルトブルーの湯を湛えた海地獄と対面。別府最大の地獄なだけに、多くの人々で賑わっています。
湯けむりの切れ間から姿を見せる海地獄。噴き出した温泉は太陽の光を浴びてきらきらと輝きます。地獄と呼ぶにはもったいないほどの美しさ。
海地獄の周囲は庭園になっており、温泉熱を利用した大鬼蓮の温室もあります。そんな庭園を歩いているとまた小さい地獄が。あれほどまでに青い海地獄のすぐ隣では、真逆の赤い湯が沸いています。本当に別府って不思議なところ。
そしてこちらにも足湯が。もちろん、海地獄の源泉を使用しています。広い湯船には、大分名物のざぼんがぷかぷかと浮かべられています。
お湯はほんのり薄く濁っているだけで、あのような青さは見られません。足を浸けてみると、少しピリピリと刺激を感じるお湯。98℃もある源泉ですが、奥の棚状の冷却装置で自然冷却され適温に保たれています。
15年ぶりに再会した海地獄。その美しさに再び感動し、当時は無かった足湯で海地獄とふれあい大満足。そんな気持ちで外へ出ると、目の前には別府の本当の海が広がっていました。
これまで数々の地獄と出会った地獄めぐりもこれで最後。鬼石坊主地獄に入ります。
こちらは熱泥がボコボコと湧き出るタイプの地獄。その姿が坊主の頭に似ていたことから坊主地獄と名付けられたそう。一旦閉園していたそうですが、40年ぶりに復活したそうで、園内はとてもきれいに整備されています。
見るからに濃度の高そうな熱泥混じりの温泉。静かに見ていると、ゴボッ、ゴフッ、と音まで聞こえてきます。その勢いはかなりのもので、柵の外まで飛び散った形跡が。汚れては困る服の場合は少し離れて見たほうがいいかもしれません。
全8か所を辿った地獄めぐり。かなり見ごたえのある、別府へ来たら絶対見てほしいおすすめのポイントでした。
念願の地獄めぐりを果たし、大満足で歩く道。その先には無数に上がる鉄輪の街の湯けむりと別府の海。あぁ、本当に別府に来たんだ。今一度そのことを再認識し、言いようのない幸せに包まれるのでした。
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