濃厚な別府温泉のお湯に触れ、お腹が空いたところでお待ちかねの夕食を。初の大分グルメに期待が膨らみます。
今回お邪魔したのは、ホテルからも程近い『ろばた仁』。駅前から海へと続く道の終点近くに位置するため、とても分かりやすい場所にあります。
まずはじめに注文したのは、もちろん関あじ!!大分と言えば、やっぱりこれでしょう♪出てきた関あじちゃんは、見ての通りビッカビカのプッリプリ。
独特の透明感を持つ半透明の身質に見とれつつ一口噛めば、ゴリッというほどの弾力とじんわりと広がる濃厚な旨味。あぁ、幸せ。大分へ来て良かったぁ。一口目でそう思わされます。
こちらは、関あじがダメだった時用に相方さんが頼んだ肉みそ豆腐(だったよね?)。熱々の豆腐の上に甘めのお味噌が乗っかり、お酒のアテにピッタリの優しい美味しさ。
こちらも相方さん向けの日出ポークスペアリブ炭焼き。表面をこんがり香ばしく焼かれたスペアリブは、見た目とは裏腹にほろっと柔らかな食感。豚の甘味が味付けとマッチし、これまた美味。
そして、二人して笑ってしまうほど美味しかったのが、大分名物とり天。東京でも最近見かけるようになってきたとり天ですが、東京で食べるものは本当に鶏の天ぷら、という代物。
ところが、こちらのとり天はから揚げのように中までしっかり下味が付き、衣も天ぷらよりもっと軽くさっくりした食感。これは初体験の旨さ!!一発でとり天ファンになりました。
後ほど大分のスーパーを覗くと、とり天用の漬け込みだれや衣が売っていたので、東京のはやっぱり似て非なるもの、ということですね。うん、旨い!!これならいくつでもいけそう。
最初に頼んだ関あじがあまりに美味しかったので、それならと注文した関さば。こちらも鯖とは思えないコリッコリの食感で、青臭さはゼロ。関あじ関さばは東京でも食べられますが、やはり鮮度が命なのでしょう。旨さが全く違います。おもわず溜息が出そうなほど。
それにしても、どうしてこうも旨いのだろうか。この関あじ関さばは引き締まった身質が特徴。この魚たちが根付いている海域には湧水が多く流れ込み、年間を通して温度変化が少なく、潮流が速いためこの締まった身が育まれるのだそう。そしてこの海域の豊富な栄養が、ギュッと凝縮された旨味を作り出すのでしょう。
宮城の金華さばのように、とろ状態の脂たっぷりな根付さばも大好きですが、関あじ関さばはまた違った旨さ。コリッコリの関兄弟。その本当の旨さを、大分に来て初めて知ることができました。
とびきり輝く関兄弟にKO寸前の僕。鷹来屋や西の関といった旨い大分地酒をこれでもか!と飲みまくり中。
ちょっと目先を変えようと頼んだのが、手作りコロッケ。シンプルながら丁度良い味付けで、ソースなしで十分美味しい。浮かれっぱなしの心をふと我に帰らせる、そんなホッとする美味しさです。
魚が得意ではなく、味にうるさい相方さんもこちらのお店は満足な様子。珍しく関兄弟も1/3程食べ、これも注文してみようと言ったのが、この「はげの肝あえ」。
壁に貼ってあったメニューを見て以来、二人で「はげってなに?」「はげ?はげを和える??」と、周囲に該当者(失礼!!)が居ないかどうか、おどおどしながら小声でしゃべっていました。
その結果、きっとハゲ→ハギ→かわはぎかなんかだよ!という結論に達し、注文してみることに。出てきたのは、予想通りのかわはぎの肝あえでした。大分でははげって呼ぶんですね。
湯引きされたかわはぎの身に肝とポン酢が適度に絡まり、これだけでも日本酒がいくらでも飲めちゃう美味しさ。いやぁ、大分の海の恵みには脱帽です。
初の大分グルメ、大満足!大分の旨いものあれこれを食べさせてくれたろばた仁を後にし、夜の別府をふらつきます。
ほろ酔い、いや、嘘をつきました。かなり酔って眺める別府タワー。ライトアップのせいなのか、それとも酔いのせいなのか、昼間以上に立派さを増しています。
明るいうちに散策した竹瓦温泉横丁の入口にもネオンサインが灯り、雨に濡れて輝く姿が温泉場の夜の風情を盛り上げます。
昼間は少し寂しく感じられた横丁も、夜になればこの華やかさ。別府に漂うこの雰囲気。いい意味で昭和の観光地。初めてなのに懐かしい、古い記憶を呼び起こすかのような温泉場です。
多くの客引きのおにぃさんをすり抜けやってきたのは、昭和屋台ラーメンぷらっと。仁で腹固めをしても良かったのですが、やっぱり九州ではらーめんでしょう!ということでここで〆ることにします。
シンプルにラーメンを注文。しばらくして運ばれてきたラーメンに思わずごくり、旨そう♪
こちらは熊本で食べたのよりも少し脂が多めで豚骨の風味が若干濃厚。それでいて臭いことは決して無く、いやなこってり感もありません。
麺も熊本のよりも細めで、こちらの方が九州ラーメンのイメージに近い感じ。これまで4軒食べたラーメン、全て美味しいぞ。恐るべし、九州。
熊本に続き、大分の味覚にすっかり魅了された夜。なぜこれまで九州へ来なかったのか。そのことが悔やまれるほど、3日目にして食の大国だということを思い知らされました。
魚に肉にラーメンに。大分の味に酔いしれる幸せな夜。余韻に浸りつつ大分名物麦焼酎をちびりとやれば、これ以上ない至福の時が流れてゆきます。
明日はいよいよ地獄めぐりと鉄輪温泉。天国と地獄は紙一重。地獄という名の極楽に会う時を夢見て、深い眠りにつくのでした。
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