石垣島で迎える5度目の朝。窓から射し込む陽射しに起こされ外を見てみれば、今日も抜けるような青空に浮かぶ大きな白い雲。もうすっかり季節は夏であることを教えてくれるような空模様に、自ずと気持ちも昂ります。
今日は石垣島をあちこち観光予定。八重山そばの塩焼きそばやパパイヤチャンプルー、もずく海苔といったおかずとともに白いご飯をたっぷり味わいます。そして嬉しいのが、揚げたてのサーターアンダギー。外はサクカリ、中はしっとり。ここのサーターアンダギー、おいしいんだよなぁ。
おいしい朝ごはんでお腹を満たし、バスターミナルへと向かいます。今日はたくさんバスに乗る予定のため、『東運輸』の窓口で1日フリーパスを購入。1日とはいいつつも1,000円で24時間使えるので、かなりお得で便利な乗車券です。
すでに暑さを帯びる空気の中待つことしばし、西回り伊原間線のバスが入線。これから小一時間、車窓を愉しむバスの旅が始まります。
バスは市街地を抜け、針路を北へととります。車窓には、延々と続くサトウキビ畑。窓ガラス越しにでも、夏風に吹かれてざわざわとした葉擦れの音が聞こえてくるよう。
小高いバンナ岳の麓を越え、坂を下りて海沿いへ。視界を占めるのは、青く染まる名蔵湾。海中に立つマングローブの姿に、ここが亜熱帯であることを今一度実感します。
海と深い森といった車窓を愛でつつ、バスは川平で折り返して東方向へ。再び坂を登り始めたかと思えば、眼下には美しい川平湾を一望のもとに。
南部の市街地を除き、意外と山がちな石垣島。車窓には緑豊かな深い森と、ときおり垣間見える東シナ海といった景色が続きます。それにしても、本当に青いよな・・・。それも、色からでも感じられるような暖かいあおさ。
約1時間のドライブ旅を満喫し、米原キャンプ場バス停で下車。駐車場脇のお店でビールを手に入れ、逸る気持ちを抑えつつビーチを目指します。
4年前に訪れたときは、雨模様だった米原ビーチ。あいにくの天気でもその青さに驚いたのですが、晴れだとこんなにも青いのか。底地やコンドイとはまた違う濃淡ブルーに、思わず息を呑んでしまう。
ゴロゴロと珊瑚の転がる白い浜、夏空を鏡のように映す青い海。ずっと無心で眺めていると、意識までもがどこか遠いところへと行ってしまいそうな、そんな幻想的な光景。
外海だけに、結構な強さで寄せては返す白い波。その度ごとにしぶきは輝き、ざざんと涼し気な音を耳へと届けてくれる。肌を灼く陽射しの熱さとは対照的に、こころは清涼感に包まれます。
繰り返す波に誘われ海へと入れば、足に感じる心地よい冷たさと目を見張るほどの透明度。シュノーケリングで人気だという米原ビーチ、水面の下にはきっと素晴らしい光景が広がっていることでしょう。
目と耳に、足にと清涼感を感じたところで、喉へも冷たさをあげることに。キンキンに冷えたオリオンビールをプシュッと開け、眩い青さつまみにグイっといきます。
白い砂浜を彩るように、たくましく生きる植物たち。可憐に咲く白い浜木綿も、夏の陽射しと海風を浴びて嬉しそうに揺れています。
あぁ、夏だなぁ。くどいようだけど、本当に夏が来た。絵に描いたような夏景色を全身に浴び、こころの底まで夏色に。肌を刺す八重山の力強い太陽、眼を灼く爽快な青さ。全力の夏に染まり、細胞までもが喜ぶのを感じるのでした。
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